ニュースレター No.216 2017年8月20日発行 (発行部数:1390部) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
このレターは、「持続可能な森林経営のための勉強部屋」というHPの改訂にそっておおむね月に一回作成しています。 情報提供して いただいた方、配信の希望を寄せられた方、読んでいただきたいとこちら考えて いる方に配信してます。御意見をいただければ幸いです。一般社団法人 持続可能森林なフォーラム 藤原 |
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
フロントページ:これからの地域は何を目指すべきか-森林・木材・建築を中心にーウッドマイルズフォーラム2017(2017/8/20)
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
一般社団法人ウッドマイルズフォーラムが、年に一回のウッドマイルズフォーラムというイベントを開催して10年たちましたが、今年のウッドマイルズフォーラム2017年は、群馬県の上野村をベースに活動している哲学者の内山節さんの標記の基調講演をいただきました。 ウッドマイルズ木材の輸送距離の環境負荷という形で、地域材や木材の話を議論してきたフォーラムにとって、今後の方向性を一から考えてみる機会にしよとの企画でした。 ネット社会でどんどんグローバル化していく情報と経済。その中で失われてきたものを取り戻すには何が必要なのか? 重要な問題提起を含む話でした。 話の骨子は、以下の通りです。
経済がグローバル化しているので、森林管理の在り方がグローバル化していないのが問題ーというのが勉強部屋の一つのスタンスですが、一時的なグローバル化に目を奪われて大切なものを失っているのでないか?という問題を投げかけられました。 ウッドマイルズフォーラムのウェブサイトから、講演とディスカッションの両方をまとめたわかりやすい概要が掲載されています。ご関心のある方は、こちらをどうぞ↓。 ウッドマイルズフォーラム2017「これからの地域は何を目指すべきか~森林・木材・建築を中心に」(開催概要報告) ((藤原のメモ帳から)) (上野村のこと) ご自身が生活している上野村(群馬県)は、明治以降一度も町村合併がされず、江戸時代の人口が1000人で現在は1300人。持続可能な社会が形成され、中学生に将来どこに住みたいか聞くと、全員が上野村という。 こんな社会をつくってきた、という、具体的な、江戸時代から現在までの人と自然の関係性について、大きな話でした。 (日本の伝統的社会となどんな社会だったのか) 地域社会と外部の人がわかりやすい労働体系をベースとした人間関係、これが伝統的な地域関係の基本で、経済のグローバル化、高度経済成長、都市化がそれぞれの要素をばらばらに分解し、打ち壊してきた。伝統への回帰が一つのポイント (どんな道筋なのか、地域とつながる建築) 伝統回帰の道筋、安定した関係ができるための、特に大都市では時間的な蓄積が必要。流入を止めなくては。地域社会ができていないところで、本当の都市のデザインができるのか、建築デザインをされている方々に問いたい。 建築物だけでデザインを考えるのではなく、仕事と生活の形、近所へ開放された土間、近所の子供が遊んでいる庭なども一体で考えるべき。コミュニティーのないところで自分の家だけをいかに工夫しても限界があり、問題提起を続け、問題意識の高い依頼者と一緒に考え続けるしかない。 (農山村と都市の関係) 農山村は都市のために収奪されてきたが、今後は農山村が成立することで都市も成立するという農山村自体が生きていくための糧を見出していかなければならない。上野村のような地域循環の考えは、これから注目。 (自治体によるまちづくり) 公共側のみでは難しく民間は儲かることしかやらないが、事業まではやらないコンサルティング主の民間のまちづくり会社は力になる。コーポラティブというやり方もある。 以上の通り、明治以降の近代化の流れに対する疑問、生きている人間のコミュニケーションを徹底的に突き詰めてきた欧州にたいして、死者と自然と人間のコミュニケーションを視野にいれてきた日本社会、など、少し立ち止まっていろいろ考えなければならない問題提起をいただきました。 木材の流通がグローバル化し、違法伐採問題など森林の管理の仕組みもグローバル化しようという方向がありますが、、最低限のところはそれで押さえられるとしても、本当にローカルな森林管理の仕組みが関係者の議論の中で合意されるような仕組みが必要だ、ということが指摘されているのでしょうか。 energy2-73<WMF2017> ■いいねボタン
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ウッドマイルズ運動の15年間(2017/8/20)
ウッドマイルズフォーラム2017の参加者に配布した資料に掲載された表に基づいて少し加筆して紹介します。 左がウッドマイルズの活動、真ん中が木材の環境貢献の訴求や利用推進促進の流れ、右がその背景ともなる国際的な環境です 2013年にウッドマイルズ研究会ができてから、真ん中の欄の記述が多くなっているのがわかります。研究会ができたので、木材の環境貢献の話が盛り上がった、とはいいませんが、その中にいろいろ貢献したことはだしかだと思います。 2010年の公共建築物等における木材の利用の促進に関する法「」が重要なトピックスですが、その1年前の、「木材利用に係る環境貢献度の定量的評価手法について(中間とりまとめ)」ではウッドマイルズ研究会の成果が引用されています(6ページ)。など
energy2-74<FMF15years> ■いいねボタン
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
「地域内エコシツテム」の構築ーローカルを基盤とした木質バイオマス活用の可能性 農林水産省と、経済産業省のウェブページに標記の報告書が掲載されています。 「木質バイオマスの利用推進に向けた共同研究会」報告書「『地域内エコシステム』の構築に向けて~集落を対象とした新たな木質バイオマス利用の推進~」の公表について(農林水産省) 木質バイオマスエネルギーを注目させた再生可能エネルギーの固定価格買取制度 (FIT)が大がかりなシステムで、地域内の循環という視点から問題があので「集落内で完結する比較的小規模で、集落の維持・活性化につながる低コストなエネルギー利用をどのように進めていくか」という視点で、今年度から事業化が進んでいくようです。 ウッドマイルズフォーラムでこれからの地域は何を目指すべきか-森林・木材・建築を中心にーウッドマイルズフォーラム2017」という問題提起を受けたばかり。気になります
小さな技術、小さな組織。 energy1-26<chiikiecosys> ■いいねボタン
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
森林と社会の歴史と可能性-みどりの学術賞講演(2017/8/20) (1年前のことで)旧聞になって恐縮ですが、内閣府のみどりの学術賞の第10回を、もと林業経済研究所の研究員、三重大学名誉教授三井昭二氏が受賞されたので、旧知の方でもあり記念講演会行った来ました。 みどりの学術賞 受賞記念講演会 2 日本における森林利用の歴史 3. 21世紀の世界と日本の森林・林業 4. みんなで支える「みんなの森林」 行政の課題をグローバルな視野でとらえるということには、慣れてきたつもりですが、それを歴史的な視野からみてとらえることの大切さをおしえていただきました。 講演資料の勉強部屋への掲載を、了解いただいたので、掲載いたします。こちらからどうぞ。 kokunai6-43<MitsuiGA> ■いいねボタン
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
驚くべき木造建築の数々「日経アーキテクチュアSelection」 世界の木造デザイン
日経BP社の建築関係者向け月刊誌日経アークテクチェアが今までの記事を集めて特集誌を出すことになり、その第一号は世界の木造デザインなのだそうです。 「世界の木造建築を牽引する日本の建築家」、坂茂氏や隈研吾氏の二人に「今なぜ木造なのか」をインタビューしているとうので、購入してみました。 隈健吾氏は新国立競技場で「木と緑のスタジアム」を見せてくれましたが、「現代建築をちゃんと木で作った人はいない、自分は木の家で育ってすごく木がすきだから、ああ、それが自分の使命なんじゃないか、と2000年ぐらいから思い始めた」のだそうです。 木材調達から、財源の確保までいろいろと現場の苦労話もはいっていて、公共建築物などのの木造に取り組む、建築関係者にとってはみているだけで面白いだけでなく、役に立つかもしれませんね。 驚くべき木造建築の数々「日経アーキテクチュアSelection 世界の木造デザイン」(MdN DESIG Interactive )、同(ライブドアニュース)(アマゾン) 目次は以下のとおり
kokunai5-54<NKbpmokuzou) ■いいねボタン
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
森林管理のグローバル化ー勉強部屋ニュース216号編集ばなし(2017/7/23)
ウッドマイルズフォーラム2017の哲学者内山節氏の講演をビデオと録音で二度聞き直しました。フォーラム事務局でウェブ上に講演と討議の記録がてきわよく掲載されていたので、それも見直しました。 経済のグローバル化に追いつく森林管理のグローバル化、といったキーワードが勉強部屋のメッセージですが、ヨーロッパ人が考えたグローバル化や抽象化の概念を、ローカルから打ち返して言おうと内山さんのメッセージは、上野村の実態を踏まえた力強さがありますが、すべて読みこなすには時間がかかります。 もう一つ、一年前のみどりの学術賞三井さんの原稿は本人の了解があったので、いまになって取り上げますが、こちらの方もグローバルな横への広がりに対して、時間への広がりの大切さを再認識させられます。ネット上で難しい地道な文献調査の蓄積が学術賞の中核でしょうか? 次号の予告がうまく処理できませんでした引き続き、次号以降の予告、企業の社会的責任京都スタイル:京都のモデルフォレストの共同した森林管理への取組、UNFF12と生物多様性条約最新情報、、森林パートナーズ。そして、クリーンウッド法の事業者登録の話は是非紹介したいです。 konosaito<hensyukouki> ■いいねボタン
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
■いいねボタン
|