ニュースレター No.321 2026年5月14日発行 (発行部数:1680部)

このレターは、「持続可能な森林経営のための勉強部屋」というHPの改訂にそっておおむね月に一回作成しています。

情報提供して いただいた方、配信の希望を寄せられた方、読んでいただきたいとこちらで考えて いる方に配信しています。御意見をいただければ幸いです。 

                       持続可能な森林フォーラム 藤原敬

目次
1. フロントぺージ:「【研究成果の紹介】決定版!!ホントの日本の森林の二酸化炭素吸収量」は、何を生み出すか?(2026/5/3)

東京大学農学生命科学研究科K教授から、標記の研究成果を送っていただきました。

原文はこちら→Revised estimates of forest carbon sequestration reveal the true sink capacity of Japanese forests(Tomo'omi Kumagai, et.al)

K教授には、いままで日本の森林のCO2吸収力で公表されている数値が不正確で、最新の吸収力をリアルに学術的に明らかにした結果などを教えていただいてきました。

地球と森林と二酸化炭素の物語ー勉強部屋Zoomセミナー第2回報告(2023/8/15)など

その決定版!!?

ご本人にもZOOMでお話を伺い、行政関係者とも話をして、少し勉強部屋の考え方を整理したうえで、ネット上)に、 「決定版!!ホントの日本の森林の二酸化炭素吸収量」というわかり易い解説ページがありますので、それに応じてご紹介します。

こちらから
ーーーー

その他に先月のニュースレター配信から作成された新たなページは以下の通りです(作成順)
2. 緑の募金法制定30周年記念シンポジウム 「緑の国際協力で進める森づくり・人づくり・地域づくり」から(2026/4/14)
3.
あの「林政ジャーナル誌」70号が公開されていますー藤原の原稿も(2026/4/17)
4. 「発電利用に供する木質バイオマスの証明のためのガイドライン」の改定ー国産材と輸入材のハードルが違う?!(2026/4/20)
5. 「私たちの電気代が支える偽りの気候変動解決策」を議論する@出版記念パーティ(2026/4/20)
6. 森林・林業基本計画―100年続く「森の国・木の街」の実現(案)へのパブコメ(2026/5/8)
7.  【Global Forest Watch】を用いて伐採箇所等を確認する方法(2026/5/14)

「【研究成果の紹介】決定版!!ホントの日本の森林の二酸化炭素吸収量」は、何を生み出すか?、など:ニュース321号編集ばなし

今月のフロントページは「「【研究成果の紹介】決定版!!ホントの日本の森林の二酸化炭素吸収量」は、何を生み出すか?」です。

日本の森林のCO2吸収量の公表値が実際より少ないという論文を公表されてきた東大のK教授が、その最新版を学術論文を公表されたすぐあとに、その結果を日本語で私も含めた関係者の伝達されたので、今後の日本のカーボンニュートラルへの道筋に影響を及ぼすだろう、と、行政の関係者や、ご本人と連絡を取ったうえでの、勉強部屋の情報発信です。

「産官学民の交流の場を目指す」勉強部屋の重要なページですネ。これから、この結果が日本が対外的に発信してきた情報を修正しながらどのように取り組まれていくのか?そもそも、気候変動対策に寄与するのはトータルの吸収量でなく、1990年以降管理された森林だけ(FM率)などといった、国際的な枠組みがありますが、それらのベースをしっかり共有したうえで、官と学の連携が発展すること期待します

(木質バイオマスを巡る話題2つ)

木質バイオマス発電に関連する新規ページが2つあります。輸入木質バイオマス関連本の出版記念イベント(藤原も出席)と、行政によるFITガイドラインの改定に関して。

二つの関係性をいうと、前者の「出版記念の本はFITに使われている輸入木質バイオマスが産地での森林破壊問題の原因となっているという問題点を指摘し」、後者は「FITガイドラインが改訂され輸入バイオマスに関するハードルが高くなった」ということなので、前者の環境NPOの指揮に応じて、官がハードルを高めた、という連携の取れたストーリーなのですが・・・勉強部屋が気にするのは、「国産のバイオマスのハードルが(変わってないので)、結果的に輸入バイオマスより低くななり、問題があり」という点です。

グローバルな視野に立ったらおかしいですよね。日本では、環境NGOもビジネス関係者も誰も指摘しない案件。

先月もお知らせしました(勉強部屋のグローバルな展開ー勉強部屋を何語でも見られますよー)が。勉強部屋ページが6か国語に直ぐ翻訳できるようになったので(右上の言語翻訳ボタンができた)、世界中の方が、日本のFITガイドラインが自国優先?!になっていることがすぐわかるようになっています

ガイドラインンを直ぐ直すべきですね。海外からなにか、反応があれば!!?紹介しますね

(憲法と森林・地球環境・将来の地球)

5月3日は憲法記念日。80年前にできた「国の統治の仕組みを規定する最高法規」、改正の動きが進んでいます。

森林と憲法との関係は?80年前に絶対意識されていなかった地球環境とか将来人の人権なんか憲法の上ではどうなっているんだろうか?色々考えは広がりますが・・・

森林と憲法でネット検索してみると、「森林法共有林事件」がでてきます。

山林を、2分の1ずつの持ち分で共有していた兄弟がいたが、弟が兄に山林の分割を求め、しかし森林法の規定では、「過半数」の持ち分を持つ者でなければ山林の分割を認めていなので、弟は、分割を認めない森林法の規定は憲法29条の財産権の侵害に当たるとして訴え・・・結果は森林法の当該条文は違憲

「1987年の最高裁判決(森林法共有林分割制限違憲訴訟)は、森林法186条が共有者の財産権(憲法29条)を過度に制限し違憲であると判断しました」

多様な機能を持つ森林の所有に関して、所有を分割することのリスクを考慮した、森林法の規定が、憲法29条に違反!!

第二十九条 財産権は、これを侵してはならない。
② 財産権の内容は、公共の福祉に適合するやうに、法律でこれを定める。
③ 私有財産は、正当な補償の下に、これを公共のために用ひることができる

ーーーすみません、憲法改定論議が進む可能性があるので、地球環境との関係など、少し勉強してまいります

(勉強部屋ZOOMセミナー第一回来月ですよー)

5年に1回の森林林業基本計画策定作業、勉強部屋でもパブコメだしましたが、その結果を踏まえて来月には閣議決定の予定です。

その直後!!6月27日に森林・林業基本計画の作成作業をトピックスとして、林政審会長・林野庁の事務方責任者をゲストとして、ZOOMセミナーを行います

勉強部屋でもしっかり、基本計画は、フォローしてきますね。

(一社)持続可能な森林フォーラム解散)

勉強部屋ページを支えていてきた、一社)持続可能な森林フォーラムという団体、これ以上どんどん発展していくという見通しでなくなったので、その役割を終え、解散しました(4月25日に臨時総会がありました)。

でも心配しないで下さいね。勉強部屋ページや、ニュースレター、ズームセミナーなど、はしっかり続けていきます。

会員の方、有難うございました。上記情報発信をサポートしていただく方法はまたご相談してまいります。

ーーー
次号以降の予告、世界森林資源評価2025とSDGs/ 森の未来会議 vol.27 王子グループが取り組む、次世代の森林経営/  新たな森林・林業基本計画が問うものは/ 第2回ネイチャーガバナンス、ネイチャーポジティブについて「知る」「語る」「考える」 /地方消滅からの脱却ー持続可能な地域をめざして /森林のさまざまな空間利用の広がり~森業、森林サービス産業の進展をめざして~

newsletter<nl0321>

いいねボタン



最後までお読みいただきありがとうございました。

藤原敬 fujiwara.takashi1@gmail.com