FSCの日本規格策定ー勉強部屋とFSC(2019/3/24)
 

2月22日開催されたシンポジウム「日本国内森林管理規格完成!いよいよ実践、森林からのSDGs」に出席しました。

FSCの森林認証が進んでいるのに、国内規格がはじめてできた、というのが少し不思議ですが、その辺の経緯もふくめた、丁寧な説明がありました(2001年から作成始めたが途中で本部の基準が大幅変更になり作り替え)。

シンポジウムはSDGsという切り口で、FSCをアピールしようという趣旨のモノでしたが、その辺のところは、FSCjapanのサイト、シンポジウム「日本国内森林管理規格完成!いよいよ実践、森林からのSDGs」開催のご報告をごらんにいただくとして、このページでは、長いおつきあいである、FSCとこのページについて紹介します。

(FSC森林認証と勉強部屋の長い関係)

この勉強部屋が情報発信をはじめたのが1999年ですが、グローバル森林破壊の摘発の話と日本の森林の管理の話がどのように関係してくるのか、という問題意識をもっていたので、そのころ、日本の上陸し始めたFSCに関心をもって、情報収集・発信を始めました。

このサイトでは森林認証のセッションをもうけて、この動きを追いかけてきました。初期のころのページは以下の通りです。

日本における森林認証制度の展開方向についてのメモ(2002/1/11)
我が国の林業にとって森林認証の意味は何か(2000/3/6)
森林施業計画認定基準とFSC認証基準の隙間(2002/8/11)

もちろん、このFSCJapanのページ認証機関などの豊富なサイトがありますが、日本語のサイトで、国内森林のガバナンスとの関係で追いかけてきたページは他にはないと自負しています。

(2001年のFSC森林認証基準案に対する勉強部屋の意見)

今回の基準作りのFSC側からの説明にもありますしたが、日本基準の作成は2001年から始まっています。ちょうどそのころ、私は名古屋の国有林の現場にいて、国有林の森林管理基準とFSCが提起している基準とがどんな関係になっているか?など関係者と話し合っていました。そして、それを踏まえた、意見など、以下の頁に記載があります。

FSC認証 日本基準案への意見(2001/4/11)
この中には
日本基準草案 第一次案(2001年3月7日) のテキスト
藤原からコメント 3月11日  名古屋分局有志の意見 3月31日
海外の基準の スウェーデンの基準 初めてできた国別計画など
速水林業の認証概要(英文)
檮原森林組合認証概要(英文PDFファイルダウンロード) スマートウッド社のサイト
など掲載されていて面白いです

その他の国の経営管理基準に国内林業サイドから発言を(1999/11/24)

(日本森林管理規格)

今回施行されることなった森林マネジメントの国内規格はこちらにありますFM国内規格策定

そして、今回のイベントでその過程を紹介した説明はこちら。→FSC®日本国内森林管理規格のご紹介

日本基準については、FSC日本国内森林管理規格の検討(2017/5/30)などでフォローしてきました。

前から気になっていたFSCの人工林に対する厳しい目です FSCの人工林認証の議論と日本の人工林の経験(2011/8/27) 。FSCができたきっかけは、熱帯林の破壊問題などで欧州が熱帯林の輸入をとめる、と言っ状況の中で、しかたがないことですが、循環社会で木材の利用促進を図っていく時期になり、積極的に木材の効率的な生産が課題となりつつあるときに、日本の人工林の造成過程と問題点など、グローバルな議論に貢献できるのでないかと思っていました。

人工林跡地について、何を天然林と定義するのか、といった議論がすこし進んだようで、よかったと思います。

(合法木材でカバーできていない点)

違法伐採問題などが取り上げられて、合法性が証明される木材など、普及されて来ました。

FSCの弱点であるサプライチェーンを構成する全てを第三者認定するという莫大なコスト問題に対して、日本の林野庁のガイドラインは業界団体認定という重要な問題提起をしていると思います。が、合法木材がカバーしていない点は・・・・

・FSCが環境、社会、経済の三つの点をカバーしているが、合法木材は、従事者の伐採後の生産過程の労働環境など社会的な側面をカバーしていない
・合法木材は伐採時点で手続きが完了しているかどうかをみているが、その後の森林がどうなるかは対象外である。それに比べて、FSCは管理計画やマネジネントの能力などもチェックしているので、そこが違う

最後の点は、セミナーの最後に速水副会長が強調されていました。森林法の一つの課題ですね。

Sinrin2-17 <FSCJkijun>.