ニュースレター No.240 2019年8月15日発行 (発行部数:1500部)

このレターは、「持続可能な森林経営のための勉強部屋」というHPの改訂にそっておおむね月に一回作成しています。

情報提供して いただいた方、配信の希望を寄せられた方、読んでいただきたいとこちら考えて いる方に配信しています。御意見をいただければ幸いです。 

                      一般社団法人 持続可能森林なフォーラム 藤原

目次
1 フロントページ:木材調達の側面から中大規模建設の木材利用の検証ーウッドマイルズフォーラム2019(2019/8/15)
2. 2019参議院選挙の各政党森林政策(2019/7/10)
3. 民間建築物の木材利用促進へーウッド・チェンジ・ネットワークへの期待(2019/8/15)
4. 建築関係者の森林への想い(1)ー無垢製材で中大規模建築物 (2019/8/15)
5. 240号とはー勉強部屋ニュース240編集ばなし(2019/8/15)

フロントページ:木材調達の側面から中大規模の木材利用の検証ーウッドマイルズフォーラム2019(2019/8/15)

自分でも企画段階から参画した(一社)ウッドマイルズフォーラム主催の標記イベントが7月31日開催され、多くの方に参加していただきました。

建築に木材が使われる最近の拡がり、地域材・国産材を利用することの環境的意味合いという、ウッドマイルズフォーラムが問いかけてきたポイントに加えて、建築関係者が山づくりにどうしたら貢献できるのかという、篤い想いがつたわる素晴らしいイベントでした。

林野庁担当課長に最近の状況を報告いただいたあと、来年開催される東京オリンピックパラリンピック競技会の施設について組織委員会の担当課長、自治体などが地元材と地元の技術にこだわって建築した庁舎・公共建築物建設責任者などが具体事例を紹介し、木材・特に地域材で建築物を建設する過程と途上の課題、成果、環境的な貢献となど以下の説明がありました。

全体の概要は、一社ウッドマイルズフォーラムのサイトに詳しく紹介されていますので、是非そちらをご覧下さい

  タイトル  氏名 話しの概要  参考資料
話題提供   
『公共施設等木材利用促進法の成果・課題について』 長野麻子氏/林野庁木材利用課長 これからの木材利用施策として、民間建築物へ促進を図るための懇談会(ウッド・チェンジ・ネットワーク)の取組を紹介  
 事例報告   
『東京2020 大会における持続可能な木材利用の取組』 日比野佑亮氏/公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会
総務局 持続可能性部 持続可能性事業課長
今回の大会の経験が、国内ではまだ新しい取組である持続可能性を意識した木材調達の普及につながればと、2020以降のレガシーに向けた思いが述べられた  持続可能性進捗報告書
『地域完結型の木材調達:南小国町役場』(※第14 回木の建築大賞受賞) 宮野桂輔氏/南小国町役場新築計画コーディネーター、株式会社高木冨士川計画事務所 やる気と人脈・アイデアがあればできる!南小国町の事例は特殊解ではあるが、この経験をどう活かしていくか考えていきたい  
『屋久島町新庁舎の木材調達について』 松下修氏/松下生活研究所合同会社代表、ウッドマイルズフォーラム理事 「島内経済の循環を図るため、地元の材と地元事業者により作ること」をコンセプトに。全国の工務店に屋久島の地杉の特性を付加価値とした「ヤクイタ」を販売してもらう展開  
タケノコ保育園の木材調達について』 山崎健治氏/有限会社こころ木造建築研究所代表取締役 木材は大井川流域から加工場も含めて現場まで100㎞圏内で調達されている今後もすぐ近くにある地元の無垢材を活かして、子供たちに木の良さを伝えていきたい  
『中大規模建築物木材利用と木材調達のウッドマイルズ評価』 藤原敬/一般財団法人林業経済研究所フェロー研究員、ウッドマイルズフォーラム理事長

地域材利用による循環型社会の構築が、東京2020大会のレガシーの一つになれば。 建築関係者の山への想いを踏まえ、、山と町をつなぐウッドマイルズフォーラムの今後の役割は重要

 当日配付資料
意見交換 
コーディネーター

三澤文子氏/有限会社Ms建築設計事務所主宰、ウッドマイルズフォーラム理事

今は住宅に限らず大規模施設でも木材利用が広がり追い風のように見えるが、結果的に山にお金が帰らないことは根本的に問題があるように思う。今日の取組事例からも様々な努力が必要なことが伝わってきた。  
ゲストコメンテーター

熊崎実氏/一般社団法人日本木質バイオマスエネルギー協会顧問

山持ちの手取りがどんどん減っている。補助金行政が経営力や技術革新の力を弱めてしまった。補助金で林道の整備も進め、間伐補助金が無くてもやっていけるようなことをしていくべき  当日配付資料
同上

速水氏/速水林業代表

木材利用の方法として、集成材やCLTなど多様化するのは良いと思うが、山側から見ると、無垢材がよい。基準や認証をクリアしたから大丈夫と考えるのでなく、建築業界でも何か言われた時に責任を持てるか、というところまで考えておく必要  

当日はもとより準備の過程で今回のイベントは、自分のやってきたことを振り返る大切なイベントでした。

(ウッドマイルズ評価と東京のレガシー)

『中大規模建築物木材利用と木材調達のウッドマイルズ評価』と題する私の報告は、過去の日本三大木造ドームのウッドマイルズで木材の調達過程と環境負荷の関係を分析した経験を紹介。

それを踏まえ、今回報告された建築物で利用された木材に固定された二酸化炭素の量に対して、その木材を建築現場まで輸送する過程で排出された二酸化簡素の量を推定し、地域材を利用することの環境貢献を解りやすく「見える化」しようと考えました。

概要は左の図です。

ロンドン2012のレガシーは100%森林認証材を使ってで建設しFSCとPEFCが共同してそれに取り組んだというものですが(ロンドンオリンピック・パラリンピックの伝説から学ぶ)象徴的なオリパラパーク内の自転車競技場ベルドローム競技場では、走行スペースはロシアマツ、外壁は北米のウェスタンレッドシダー(ベイスギ)と世界中の木材を調達しています。

(それだから、リスクを減らすための森林認証材は不可欠だった)

これに対して、東京2020の競技施設は森林認証材で持続可能性を担保しながら、基本的には国産材で建設。調達した各地の森林と東京2020の施設の間の物語を今後の日本国民へのレガシーにしようということでしょうが、ローカルな木材で建設された始めての大規模なオリパラ施設群の環境貢献が「見える化」されるなら、もう一つのグローバルなレガシーになるのでないか、と考えました。当日配付資料

(建築関係者の森林への想いとウッドマイルズフォーラムの課題)

中大規模建築物の木材利用テーマの今回のイベント準備のために、会長始め何人かの建築関係者の方と話しをして印象にのこったのは、森林への想い。建築士連合会の会誌での特集「無垢製材を使う中大規模の建築」の編集に関わった方ともお話をしました。木を使うだけでなくそれを通じて山づくりへの貢献がしたい。追ってこのテーマは大切なので別のページとしますが、その想いを込めた、ウッドマイルズフォーラム会長、前建築士連合会会長の藤村さんかたった最後のまとめの言葉を以下の掲載しておきますます

今日の報告事例は、言葉ではなく実際に木の建物が出来て一般の人達に訴えられるので素晴らしい。

今日のフォーラムも中大規模施設について、川上と川下で議論した訳だが、川上ではウッド・チェンジ・ネットワークが、川下では無垢製材を使う中大規模施設が主なテーマになっている。ウッド・チェンジ・ネットワークのメンバーは大企業が主だが、今日の報告のように地域で頑張っている人達がたくさんいるので、林業行政には地域からの視点を入れて欲しい。

 今日のフォーラムでも議論になった、山にちゃんとお金が戻り、山で生き生きと働けて、川下側もそれをリスペクトして仕事ができるという関係を今後どう構築できるか、ウッドマイルズフォーラムとしても一つの問題提起ができるよう議論していきたい

各地域の様々な特殊解から、普遍性をもった解が導き出せるよう、皆様からも色々な知恵を出して頂きたい 

energy2-78<WMF2019>

  

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各党の森林政策ー参議院選挙2019各党政策から2019/8/15)

7月21日に投票が行われた開催された第25回参議院選挙。

大きな国政選挙は各党の政策力が現れる場です。

恒例となっている、各政党の政策での森林と林業分野の記載状況を、チェックしました。

各党の政策に反映している森林林業政策(関連していそうな政策)を整理してみます。

ーーーーー

自民党
Jファイル

64 安全安心に向けた税債抜本改革
(国民生活全体への配慮)
森林を整備することは、地球温暖化防止のみならず、国土の保全や水源の涵養、地方創生や快適な生活環境の創出などにつながり、その効果は広く国民一人ひとりが恩恵を受けるものです。しかしながら、森林整備を進めるにあたっては、所有者の経営意欲の低下や所有者不明の森林の増加、境界未確定の森林の存在や担い手の不足等が大きな課題となっています。温室効果ガス排出削減目標を達成し、大規模な土砂崩れや洪水・浸水といった都市部の住民にも被害が及び得る災害から国民を守るためには、こうした課題に的確に対応し、森林資源の適切な管理を推進することが必要であり、森林現場に近く所有者に最も身近な存在である市町村の果たす役割が重要となります。
これを踏まえ、市町村が主体となって実施する森林整備等に必要な財源に充てるため、森林環境税及び森林環境譲与税制度を創設しました。森林の有する公益的機能が十分に発揮されるよう、地方公共団体における地域の実情に応じた森林整備及びその促進に関する事業を推進します。

365 鳥獣被害対策・ジビエ利用の推進
・・・・
森林・林業においてもシカによる被害が深刻化しており、林業関係者が主体となった広域かつ計画的な捕獲・防除と監視体制の強化を進めます。

373 林業成長産業化と適切な森林管理の実現
林業の成長産業化と森林資源の適切な管理を推進します。森林環境譲与税も活用し、新たな森林経営管理システムにより、意欲と能力のある経営者に森林の管理経営を集積・築約化するとともに、路網整備・間伐等を加速化します。また、森林環境譲与税等を活用した木材の需要拡大等を進めます。
新たな森林経営管理システムを円滑に推進するためには、担い手の中核となる林業経営者の育成が重要であるため、国有林野の一定の区域で、公益的機能の確保や地域の産業振興等を条件に、一定期間・安定的に立木の伐採を行うことができる仕組みを整備します。併せて、連携するJII下事業者に対する資金供給の円滑化を図る仕組みを創設します。

374 国産木材利用の拡大
林業の成長産業化を実現し、森林所有者や原木の生産者の所得の増大と地域の雇用の拡大を進め、山村の振興を図るため、国産木材の自給率5割を目標に生産流通構造改革と木材の利用拡大に総合的に取り組みます。
国産材需要の約半分を占める住宅分野において、梁や桁など国産材の利用が低位な部材での国産材シェアを高めるとともに、エ務店と林業・木材産業関係者の連携による国産材を活用した住宅づくりを推進します。
また、需要拡大対策として、経済界等の協力を得て、非住宅や中高層建築物へのCLT(直交集成板)を含めた木材の利用拡大を促進するとともに、JAS無垢材の利用拡大に取り組みます。
加えて、耐火木材などの新たな木材製品・部材の開発・普及を併せて推進し、木材利用が低位なオフィスや店舗等での木材の利用拡大や、「公共建築物等木材利用促進法」による公共建築物(学校など)における木材利用の徹底と支援、公共土木分野において国産材の利用等を積極的に促進します。
さらに、これらのほか、工場、倉庫、事務所、エ作物(ガードレールなど)等における木材利用を拡大します。災害公営住宅への国産材の積極的な利用を図ります。
家具やチップ用材への活用が期待できる広葉樹の導入を進めます。
木育を推進し、森と木の良さを学ぶ林業体験学習(学校林の利用拡大等)、日本建築への理解、木造建築技術者の育成等の促進を図ります。
「合法伐採木材等の流通及び利用の促進に関する法律」(クリーンウッド法)に基づき、登録木材関連事業者の増加により合法伐採木材の利用を徹底するとともに、木材生産国における流通実態等の把握を進めるなど、地球温暖化防止等に資するための合法木材の利用促進に向けた取組みを強力に推進します。

375 林業を支える多様な担い手・人材育成
「緑の雇用」による若い新規就業者の確保と定着を図り、森林総合監理士(フォレスター)、森林施業プランナー、オペレーター等林業技術者・技能者の育成を推進するとともに、森林組合、林業事業体、自伐林家など多様な担い手を育成します。

376 新技術を活用した林業のイノペーション
Q推進林業のイノベーションを推進し、林業の生産性を向上させます。
特に、!CT等を活用した森林資源情報等のデジタル化や適切な生産流通管理、機械の開発等による林業作業の省カ・軽労化、早生樹等の普及• 利用拡大等、新たな技術を活用した革新的な林業に取り組みます。

377 国産材の生産流通構造改革の推進
利用期を迎えた森林資源を最大限活用し、林業・木材産業の成長産業化の実現のため、森林所有者等の原木供給サイドと製材業者、エ務店等との需給マッチングや協定締結に向けた取組みへの支援、製材工場、ストックヤードなど木材加工流通施設の整備、効率的なサプライチェーンの構築を進め、バリューチェーン全体の最適化など生産流通構造改革を推進します。
また、国産材を低コストで安定供給するため、「森林経営管理法」に基づく経営管理の集積・集約化、森林経営の高度化、高性能林業機械の導入、急傾斜に対応した架線系集材技術の開発・普及、伐採と造林の一貫作業システムの遜入、コンテナ苗の活用等を積極的に進めます。

378 国産木材の輸出促進
日本の侵れた木材加工技術を活かした寸法績度`乾燥度等の木材製品仕様の作成、輸出先国の住宅関連業界との連携強化等により、ジャパンブランドの確立を因り、高付加価値の木材製品や木製家具の輸出を促進します。その一環として、在外公館における国産材使用の拡大を図ります。

379 森林所有者と境界の明確化
施業集約化、外国資本等による森林買収の防止等を図るため、「森林法」や「森林経営管理法」の規定を活用しつつ、市町村による林地台帳の整備、森林所有者に対する経営管理の意向調査、!CT活用による森林情報の整備、地籍調査の加速化、森林所有者と境界の明確化等を推進します。

380 山村振興対策の強化
森林の多面的機能の発揮を支える山村の地域活動や林家の取組み(森林の管理、侵入竹への対応等)を総合的に支援します。
人口の減少と高齢化の進展、生活利便性の低下、鳥獣被害の激化等に鑑み、山村の維持・活性化に必要な観点から「山村振興法」に基づき、地域資源の活用に向けた交付金や税制を活用し、山村活性化の支援を推進します。
きのこ、薬草、木炭など高収益や多様な利用が期待される特用林産物の生産・流通・販売体制の支援を強化します。

381 木買バイオマス利用の促進
山村地域の雇用と所得の拡大、山元への還元を確実にし、山村地域の活性化を図るために、地域の関係者の連携のもと、熱利用または熱電併給により、森林資源を地域内で持続的に活用する「地域内エコシステム」を構築し、木質バイオマスのエネルギー利用を促進するとともに、セルロースナノファイバー、リグニンなどのマテリアル利用を積極的に促進します。

382 森林環境譲与税も活用した森林整備の推進
パリ協定を踏まえ、森林吸収源対策を推進します。
2020年度及び2030年度の森林吸収呈の目標の達成や災害防止を図るため、森林環境譲与税も活用した森林整備等に取り組んでいきます。また、皆伐後は必ず再造林できる林業の確立に向け、路網整備、植林、下刈りや除伐・間伐等に支援する森林整備事業を推進していきます。併せて、広葉樹林、針広混交林など多様な森林づくりを推進します。
公的主体による奥地水源林の適切な整備、林業公社の健全な経営の推進を図ります。森林の整備に必要な路網の整備を推進するとともに、林道橋等の既存施設の長寿命化に向けた取組みを推進します。

383 花粉発生源対策の推進
花粉症ゼロ社会を目指します。花粉症対策苗木への植替えや広葉樹の導入など、花粉飛散防止技術の開発・実用化を推進します。

384 災害に強い森林づくり
地球温暖化の影響により頻発している集中豪雨や流木災害、地震等による激甚な山地災害から、国民の生活と薔らしを守るため、航空レーザ計測による崩壊危険地の詳細把握、治山施設等による荒廃地の早期復旧や予防対策、流木災害を防止する流木捕新たな森林経営管理システムを円滑に推進する
ためには、担い手の中核となる林業経営者の育成が重要であるため、国有林野の一定の区域で、公益的機能の確保や地域の産業振興等を条件に、一定期間・安定的に立木の伐採を行うことができる仕組みを整備します。併せて、連携するJII下事業者に対する資金供給の円滑化を図る仕組みを創設します。

374 国産木材利用の拡大
林業の成長産業化を実現し、森林所有者や原木の生産者の所得の増大と地域の雇用の拡大を進め、山村の振興を図るため、国産木材の自給率5割を目標に生産流通構造改革と木材の利用拡大に総合的に取り組みます。
国産材需要の約半分を占める住宅分野において、梁や桁など国産材の利用が低位な部材での国産材シェアを高めるとともに、エ務店と林業・木材産業関係者の連携による国産材を活用した住宅づくりを推進します。
また、需要拡大対策として、経済界等の協力を得て、非住宅や中高層建築物へのCLT(直交集成板)を含めた木材の利用拡大を促進するとともに、JAS無垢材の利用拡大に取り組みます。
加えて、耐火木材などの新たな木材製品・部材の開発・普及を併せて推進し、木材利用が低位なオフィスや店舗等での木材の利用拡大や、「公共建築物等木材利用促進法」による公共建築物(学校など)における木材利用の徹底と支援、公共土木分野において国産材の利用等を積極的に促進します。
さらに、これらのほか、工場、倉庫、事務所、エ作物(ガードレールなど)等における木材利用を拡大します。災害公営住宅への国産材の積極的な利用を図ります。
家具やチップ用材への活用が期待できる広葉樹の導入を進めます。
木育を推進し、森と木の良さを学ぶ林業体験学習(学校林の利用拡大等)、日本建築への理解、木造建築技術者の育成等の促進を図ります。
「合法伐採木材等の流通及び利用の促進に関する法律」(クリーンウッド法)に基づき、登録木材関連事業者の増加により合法伐採木材の利用を徹底するとともに、木材生産国における流通実態等の把握を進めるなど、地球温暖化防止等に資するための合法木材の利用促進に向けた取組みを強力に推進します。

375 林業を支える多様な担い手・人材育成
「緑の雇用」による若い新規就業者の確保と定着捉式治山ダム等の整備、針広混交林等への誘森、津波の被害を軽減する海岸防災林の整備など、災害に強い健全な森林づくりを進めるとともに、特に早急に治山対策等が必要な危険地区等において、3か年の緊急対策を実施し、緑の国土強靱化を推進します。

公明党
成長戦略2019

Ⅳ.地域経済の 好循環に向けて 好循環に向けて
1.農林水産業 、観光 、文化・芸術スポーツによる地域活性
(1)先端技術を 活用 したスマート農業・林水産の推進


また、 森林 情報の収集・造林におけるドローン等活用、 ICT によるサプライチェーンの構築、早生 によるサプライチェーンの構築、早生 樹の選抜・活用等、スマート林業を推進する 。

(4) 新たな森林管理システムに基づく業・木材産の成長化推進
林業の成長産業化に向けて、森林の管理経営を意欲ある林業経営者や市町村等に集約する森林経営管理制度において、森林環境譲与税も活用しながら、森林の集積・集約を推進するとともに、路網整備と高性能林業機械の導入を重点的に推進する。この取り組みを後押しするため、国有林野の一定の区域において、長期・安定的に樹木を採取し、川中・川下業者と連携し公共建築物や非住宅の木造化・CLT の促進、木質バイオマスの利用促進などの木材需要の創出を進める。あわせて、中高層建築物等へのCLT 等を含めた木材の利用拡大、事業者間の連携や大規模化を推進する。

立憲民主党
立憲ビジョン 基本政策

2 多様性ビジョン個人の可能性が芽吹く社会へ
○SDGs(持続可能な開発目標)の17のゴール達成を目指します。

3 エネルギー環境ビジョンー原発ゼロを実現し、新エネ環境立国へ
○電力の地産地消を促す分散型エネルギー推進4法案を成立させ、自然電力100%を目指します。

ーーーー
森林の適切な管理により、森林環境を保全し、木材の安定供給の強化、国産材の利用促進を図ります。合法伐採木材の流通と利用を促進します。

国民民主党
基本政策

【豊かで安全で持続可能な未来のために・・・】
〇次世代につなぐ農林水産業を

・6次産業化の加速
・森林の適切な管理・保全による林業の発展

日本維新の会
維新スピリット

政策#06規制改革・地方分権
社会経済活動に関するあらゆる分野における徹底した規制の撤廃及び緩和のための措置に関する法律を制定し、我が国経済の成長の促進を阻害する規制は原則撤廃、撤廃しないこととする規制に関してはその理由を国会に報告する。

社民党
ソーシャルビジョン三つの柱

③脱原発で「持続可能な地域社会」をつくります
地域分散エネルギー・地域活性化
▶2015年9月の国連サミットで採択されたSDGs(エス・ディー・ジーズ、持続可能な開発目標)を活かした魅力あるまちづくりを進めます。電線の地中化、都市部の緑化、森林における路網整備など、「身近な公共事業」を推進します。

農林水産業の再生
▶山村振興と林業の活性化をはかり、地域材・国産材の需要拡大と安定供給体制を確立し、木材自給率を向上します。国有林野事業の安易な民間開放に反対し、事業に携わる職員の労働基本権回復や労働条件の改善・向上を急ぎます。

日本共産党
希望と安心の日本参議院選にたっての日本共産党の政策

27農林業
・・・
安倍政権の「林業成長産業化」を見直し、持続可能な林業をめざす

 我が国の森林は、国土面積の3分の2を占め、木材の供給とともに国土・環境の保全、水資源の涵養、生物多様性など公益的な機能を有し、国民生活に不可欠な役割をはたしています。またCO2の吸収・固定による地球温暖化防止への寄与など「脱炭素社会」の実現にも欠かせない資源です。

 この大事な役割をもつ森林を歴史的に維持・管理してきたのが林業です。我が国の林業はいま、歴代政権の外材依存政策のもとで木材価格の低迷が続き、林業労働者が減少するなど、危機に瀕しています。それに拍車をかけるのが、森林の多面的な機能を著しく軽視し、木材供給による利潤拡大を優先する、安倍政権による林業の「成長産業化」路線です。その内容は、安価な木材を大量に供給するため、国有林・民有林問わず、植林後約50年の森林を大規模に皆伐(一斉伐採)を行えるようにするというものです。林野庁長官は国会答弁で、今後の木材需要で増加が期待できるのは、合板・集成材やバイオマス発電などの燃料材などだとして、そこへの供給量の拡大をめざすといいます。林業関係者からは、大量伐採による木材生産は供給過剰を作り出し、ただでさえ安い木材価格をさらに引き下げるのではとの懸念が広がっています。

 林業「成長産業化」路線を具体化したのが、昨年の国会で成立した森林経営管理法と、今年の国有林野管理経営法の「改正」です。森林経営管理法では、森林所有者が伐採にとりくまなければ「経営意欲がない」と決めつけ、伐採する権利を強権的に市町村に集め、もうかる森林だけを伐採業者にまかせる仕組みを作りました。この法案で民有林伐採の担い手とされた大規模伐採業者を育成するために、国有林を最長50年にわたって独占的に伐採できる権利を与える(樹木採取権)仕組みを作ったのが、国有林野管理経営法の「改正」です。この「改正」では、大規模面積を伐採・販売できる権利を伐採業者に与える一方、再造林や保育の義務を課さないため、伐れる木はどんどん切って、“後は野となれ山となれ”になりかねません。国有林の荒廃を招き、木材の供給調整機能も果たせなくなり、木材価格の下落に拍車をかけるものであり、施行の中止を求めます。

 標準伐期齢(約50年)での皆伐は、再び森林資源を枯渇させ、優良な資源づくりを放棄するだけでなく、資源の再生を困難にさせます。

 いま必要なのは、安倍政権の林業「成長産業化」路線を転換し、持続可能な森林・林業が可能となる政策です。森林の公益的機能の持続的な発揮は、森林・林業者だけでなく国民共通の願いであり、国際的な合意でもあります。植林後50年程度で伐採する短伐期皆伐一辺倒を見直し、地域の森林資源の実態に対応し、長伐期や複層林など多様な施業方式を導入し、持続可能な林業にとりくみます。

森林生態系や自然環境の保全を最優先する林産物貿易ルールをめざす――丸太や製材品などの林産物は、WTO(世界貿易機関)協定では自動車や電化製品と同じ「鉱工業製品」扱いになっていますが、多くの国が林産業育成や環境保全などのため、丸太の輸出規制を行っており、実質的に自由貿易品目でなくなっています。森林生態系や自然環境は、人間の生存にかかわる問題であり、市場まかせにする時代でありません。

 輸出国主導のWTO体制を見直し、森林生態系や自然環境の保全を最優先する林産物貿易ルール、各国の経済主権を尊重した森林・林業政策の保障を世界に提起します。TPP11、日欧EPAの発効で、かろうじて残されていた製材や集成材などの関税が毎年引き下げられ、8年後には撤廃されてしまいます。そうなれば、合板・集成材や燃料材などを扱う国内の大規模製材所・木材産業が、国産材の引き下げ圧力を強めることは必至です。国産材の需要拡大と森林・林業の再生を困難にし、自給率向上に逆行するものです。TPPからの離脱、日欧EPAの解消を要求します。

地域の実態に即した産地づくりにとりくむ――わが国の森林・林業は、亜熱帯から亜寒帯間まで分布し、植生も多様です。地域ごとに異なる歴史や自然的、社会的条件を持っており、画一的、効率一辺倒ではなりたちません。

 森林所有者の経営意欲を引き出し、素材生産、製材・加工、工務店など川上と川下が連携し、地域の実態に即した産地づくりに取り組みます。林業の基礎となる林地の地籍調査は4割台にとどり、事業の障害になっています。地籍調査と境界確定を促進し、地域の森林資源の実態に即した多様な施業方式の導入をめざします。

持続可能な森林づくりにとりくみ、自伐型林業を支援します――長期間の森林づくりを視野にいれ、自己所有や委託を受けた森林で間伐や択抜を繰り返し、森林資源の蓄積量を増やし、持続的な経営管理をめざす自伐型林業が注目されています。このとりくみは、従来型の大規模林業と違い、多くの林業従事者を生み出しています。現に都市部から、過疎地の市町村に移住して自伐型林業に従事する若い世帯が増加しています。こうした動きに注目し、50を超える自治体が独自の支援策を講じています。地域の活性化に役割を果たしている自伐型林業を支援します。

地形や自然環境に配慮した林道・作業道の整備などにとりくむ――生産基盤となる林道や作業道の路網整備が大きく立ち遅れています。路網整備では、生態系や環境保全に配慮した技術を確立し、災害に強い路網整備をすすめます。昨今の豪雨災害による山地の崩壊の原因に、高性能林業機械による大規模伐採が原因との指摘があります。山地の崩壊をさせない地形や自然環境にあった技術の開発を国の責任ですすめます。

 また、急傾斜地では、林地保全などから架線集材システムが有効です。集材機の開発や技術者を確保し、技術の継承、発展をはかります。

林業就業者の計画的な育成と定着化、就労条件の改善にとりくむ――林業は、森林の多面的機能や生態系に応じた育林や伐採などの専門的知識、技術が必要です。基本的技術の取得を支援する「緑の雇用」や「緑の青年就業準備給付金」事業の拡充や事業体への支援を強め、林業労働者の育成と定着化にとりくみます。また、ILOの林業労働基準に即した労働条件や生活条件の改善にとりくみ、安心して働ける環境をつくります。

公共建築物や土木、道路施設、新たな製品開発など国産材の需要拡大にとりくむ――「公共建築物木造利用推進法」が施行されて9年、木造化のとりくみがすすめられていますが、17年度の全国平均実績は低層(3階建て以下)でも木造率は27.2%にとどまっています。不足している木造の設計・建築技術者の育成をすすめ、木造建築技術の開発・普及にとりくみます。建築物の仕様書に国産材の使用を明記するなど、可能な限り木造化を推進します。また、土木事業や道路施設への技術開発、新たな木材製品の開発などをすすめ、国産材の需要拡大にとりくみます。

国産材のカスケード利用にとりくみ、木質バイオマス発電のやり方を改める――良質材から低質材まで、建築や木製品、紙製品、エネルギーなど、100%有効に利用するカスケード利用にとりくみます。

 木質バイオマス発電では、固定価格買取制度で、主伐を含む間伐材に一番高い価格がつけられたことを受けて大型の木質バイオマス発電所の建設が相次ぎ、今後大量の木材が必要とされ、乱伐を招きかねません。水分を含んだままの丸太を燃焼させる装置まで開発されており、行き過ぎた木質バイオマス発電のやり方を改めていきます。

自然災害による山地崩壊や施設被害の復旧に全力でとりくむ――地震や豪雨による大量の流木や山地崩壊、施設などの被害が頻発しています。流木による二次被害防止対策や荒廃林地や施設の全面的な復旧にとりくみます。地域材を活用した仮設住宅や復興住宅の建設に力を入れるなど、地域の森林・林業の再生にとりくみを支援します。

シカ等の野生獣による食害や病虫害害対策にとりくむ――シカなどによる食害やナラ枯れなどの被害は、年間8000haに及び生態系の破壊など人間生活にも影響を与えています。野生獣の防除と捕獲、個体数の管理や病虫害の効果的、効率的な防除技術の開発をすすめます。捕獲した野生獣の食肉流通対策を支援します。

特用林産物の振興や都市住民との交流などで就労機会の確保をはかる――きのこや山菜など特用林産物の生産振興や加工・販売などのとりくみ、自然環境を活用したレクリーション、保健・休養など都市住民との交流などで就労機会の確保をはかります。

市町村や森林組合への支援を強める――市町村は、森林・林業の基本となる「林野台帳」の整備や森林整備計画の樹立をはじめ、19年度から森林管理経営法の施行によって、民有林での経営管理権の設定などが制度化され、地域の森林管理のとりくみが求められています。何よりも森林所有者の意欲を引き出すとりくみが求められています。専任の職員を配置できないような市町村も多く、森林・林業行政全般の研修など、林務職員の育成・確保をはかれるよう市町村への支援を強めます。

 森林組合の組合員が所有する面積は民有林全体の7割を占め、地域の森林整備の中心的な役割を担っています。組合員の要求をくみ上げ、市町村や地域の素材生産や製材業者などと連携し、地域林業の確立のために積極的な役割がはたせるよう支援を強めます。 

森林のCO2吸収力を評価した排出量取引で山村地域と都市部の連携を強める――国内のCO2排出量の削減を促進するため、森林の整備によるCO2の森林吸収量と、木質バイオマスを使用によるCO2排出の削減量を評価して、都市部の企業や自治体の排出削減のとりくみにおけるカーボン・オフセット(炭素排出量の相殺)に活用する制度を本格的に導入し、植林・間伐などの森林整備の資金を生み出します。 

森林環境税・森林環境譲与税を見直す――森林環境税は、森林経営管理法に基づき、地方自治体が新たに行う事務や事業の財源等に充てるために森林環境譲与税として配分されます。この税金は、2023年度末で期限切れとなる復興特別住民税の看板を掛け替えて取り続けるもので、森林の吸収源対策や公益的機能の恩恵を口実に、国やCO2排出企業が引き受けるべき負担を、国民個人に押し付けるものです。また、各自治体への配分基準において、人口指標の割合が林業従事者数の割合よりも高く設定され、私有人工林が多い市町村よりも都市部に多額に配分される問題点もあります。

 このことから、森林環境税は、森林整備に安定的な財源確保策としてふさわしいのかと林業経営の専門家もしくは有識者からも疑義が示されています。森林の公共的・多面的機能を踏まえ、森林整備のための安定的な財源は、国の一般会計における林業予算の拡充を求めるとともに、需要のある自治体への地方交付税の拡充を求めていきます。

国有林を国民の共有財産として持続的な管理経営にとりくむ――国有林は、国土面積の2割、森林面積の3割を占め、奥地山岳地帯や水源地帯に広く分布し、9割が保安林に指定され、国土保全や環境保全など国民生活にとっても重要な役割を担っています。

 国有林の公共的役割を確実に実行していくため、国有林にかかわる情報や資料を公開し、事業の計画段階から、自治体・住民、国民との連携をはかり、地域の経済や雇用に配慮した、持続的な管理経営にとりくみます。

以上

総選挙2017各党の政策と森林林業政策(2017/11/25)
参議院選挙2013各党のマニフェストから (2013/7/27)
総選挙のマニフェストと森林林業(2012/12/25) 
参議院選挙2010各党マニフェストから (2010/7/18)
参議院選挙各政党マニフェスト森林政策部分 (2009/8/15)
参議院選挙と各党の森林林業政策
 (2007/8/12)

kokunai6-33<saninsen2019>

  

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民間建築物の木材の利用促進へーウッド・チェンジ・ネットワークへの期待(2019/08/15

7月31日のウッドマイルズフォーラム2019の冒頭、林野庁長野木材利用課長は公共建築物等木材利用促進法の成果と課題、と題して話題提供をされました。

(木材利用の意義ービジネスにおける効果)

勿論出だしは、法律に基づく公共建築物への木材利用の成果なのですが、後半はビジネスを通じた木材利用の促進話。

インパクトがありました。

左の図は紹介された,木材利用の意義{ビジネス面における効果」から。

事例によっては、木材を使った方が低コスト・短工期である上、顧客への訴求パワーがある。

(ウッド・チェンジ・ネットワーク)

そこで、新たな民間非住宅建築物等における木材利用の促進に向け、建設事業者、設計事業者や実際にこれら建築物の施主となる企業が一堂に会するネットワークができました。「民間建築物等における木材利用促進に向けた懇談会ー(通称「ウッド・チェンジ・ネットワーク」)

右の図は、紹介された4月時点の参加企業(団体)です

全国展開している小売店やレストランのネットワークや大手の建設会社が、「木材利用に関する課題の特定や解決方策、木材利用に向けた普及のあり方等について協議、検討を行い、木材が利用しやすい環境づくり、日本全国に木材利用を広げていくプラットフォームづくりをする」のだそうです。

林野庁のウッドチェンジネットワークのサイト

今後の展開が楽しみです。

主たる情報発信のページが、林野庁のサイト上にあるというのは成長途上ということでしょうか。、

(木材利用のパワーを森林の持続的なサイクルへ)

左の図は長野課長が説明された最後のスライドです。

建築関係の川中で大きな力をもっている企業が、施主に働きかけて、木材利用促進の推進力になる、という絵の右側の部分で大きな力を発揮すると思います。

ウッドマイルズフォーラム2019の議論の中で出された心配は、絵の左側の山とのつながりをどのように付けていくのかということでした。

右側のマーケットの広い世界の外に展開していくため、規格のそろった製品を大量に、即座に、安く、という話しになってくるのでが、持続可能なサイクルの基板としての、山づくりへお金が戻るためには、市場が求める製品というだけでなく、山づくりにかえすための工夫、技術開発などが不可欠。

そんなところが、別項でお示しする、建築士連合会の会報で特集された「無垢製材を使う中大規模建築」の主題でした。

その辺に各地で取り組んでいる関係者随分たくさんいる(建築士会の会報の読者は7万人)。そのネットワークが、ウッドチェンジの流れと一体化すれば、大きな力となると思います。


junkan3-10<Woodchange>

  

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  建築関係者の森林への想い(1)ー無垢製材で中大規模建築物 (2019/8/15)

中大規模建築物の木材利用テーマのウッドマイルズフォーラム2019準備のために、会長始め何人かの建築関係者の方と話しをして印象にのこったのは、森林への想い。

日本建築士連合会の会誌7月号での特集「無垢製材を使う中大規模の建築」の編集に関わった方ともお話をしました。

建築関係者の多くは、木材の利用が拡大し中大規模建築に挑戦、となってきたときに、構造的な課題を解決するために、CLTや集成材など均一な性能を提供してくれる、木材製品を志向します。当然のことですね。

ただ、木を使うだけでなくそれを通じて山づくりへの貢献がしたい。

日本の森林が生長し、大径木が大きくなってきたが住宅では中小径木の既製品が使われていて、それが生かせないので、中大規模建築ならどうか。乾燥問題、寸法の規格問題どれひとつとってもハードルが高いけれど、大径木の柱や丸太などの、いまの森林からとれる素材をいかして、なるべく負担をかけないように、建築サイドで工夫してみよう。・・・

という問題問題意識をもった方々が、少数ではなく、7万部をこえる建築士会会報で特集がでるほど、存在感をもっている、とうことにビックルしました。

以下が目次です

 自然の循環に委ねる地域社会の木造建築           北尾靖雅(京都女子大学教授) 
 対談 地域の森と建築を繋ぐー建築士の取り組みを  三井所清典 (日本建築士会連合会会長)
安田哲也(NPO法人サウンドウッズ代表理事、木材コーディネーター、一級建築士)
 無垢材を活用した構造設計の可能性  山田憲明(山田憲明構造設計事務所)
 学び、そしてスキルアップ ひろしま木造建築塾の具体的展開  柴田安章(NSP設計取締役副社長、ひろしま木造建築協議会会長)
 大径木の製材技術の展開と課題  鈴木裕一(協同組合いわき材加工センクー理事長)
100年先の森づくりと木造建築―豊田市の森づくりへの取り組み  樋口真明 (一般社団法人ウッディーラ一豊田 )

以下は特集メイン企画の対談記事、三井所建築士会会長の言葉、です。

「建築士が環境問題や森林保全をテーマにすることはあると思いますが、林業の成立、不成立などという認識は一般の建主の心に響いていないと思います。
もしかすると、建築士がしっかりと伝えられていないのではないでしょうか。木を使っても、山の立ち木を伐る費用しか回収できず、次の森を育てる費用が山に戻っていない課題があるのですね。その認識を、建築に木を使うに際し、建築士は建築主に伝えられるよう努めなければならないと思います」

ご了解をえて、こちらからに本文をダウンロードできるようにします。

junkan3-11<sikaitokusyu>

  

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 240号とはー勉強部屋ニュース240編集ばなし(2019/8/15)

ウッドマイルズフォーラム2019は2013年に研究会が始まってから16年。令和という新しい時代にあわせたウッドマイルズ運動の新たな発展をという、問題提起。このサイトでしっかり受け止めて、来月号にも続けていきたいと思います。

毎月一度発行しているこのニュースが、240号になりました。ちょうど20年。

特集企画をする余裕はありませんでしたが、今年は20年目の年なので、皆さんと一緒にそのことを考える企画を考えていきたいと思います。宜しくお願いします。

次号以降の予告、建築関係者の森林への想い(2)、森林外交論続き、書評:諸外国の森林投資と林業経営-世界の育林経営が問うもの―、木で創る新しい社会ー街を森にかえる環境木化都市の実現へ勉強部屋の20年

konosaito<hensyukouki>

  

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最後までお読みいただきありがとうございました。

藤原敬 fujiwara@t.nifty.jp