G20リオデジャネイロ首脳宣言の中の森林問題(2023/12/12) | |
11月18-19日G20議長国ブラジルの主催により、同国リオデジャネイロにおいてG20リオデジャネイロ・サミットが開催されました G20首脳会議 ブラジルで開幕へ 貧困や気候変動対策など議論 G20首脳会議は金融世界経済に関する首脳会合と言われるように、2008年から「我々の世代における最も深刻な金融危機に直面する中、初めて会合を行い」それ以来G20を国際経済協力に関するプレミア・フォーラムと位置付けて毎年会合を重ねています。 グローバルな先進国、有力途上国のあつまるコンセンサス形成の場で、地球環境や森林問題がどうなっているか、勉強部屋でも首脳宣言フォローしています。(G20ニューデリーサミットの中の森林問題(2023/9/27)、バリ島でのG20サミットの中の森林問題(2022/12/15) ーーーー 金融や経済政策の世界的なコンセンサスを主眼とする先進国と主要途上国の集まりで、過去に1992年地球サミットが開催され、来年気候変動枠組み条約COP30が開催され、アマゾン森林をかかえるブラジルが議長国となったG20で、環境問題を含む森林はどのように取り扱われたか。 首脳宣言テキストを見てみます。 2024G20リオデジャネイロ首脳宣言(日本語仮訳(PDF)/英文(PDF)) 首脳宣言は32ページ85節にわたる長文です。その中で、森林という言葉は、56節にまとまっています。一つの節がすべて森林にあてられたのは初めて(前回は一つの節に三つの話題があるうちの一つでした。)
(昨年のG20サミットの中での、森林の位置づけの変化は) @2030年までに森林減少及び森林劣化を止めて、反転させるための強化された取組を含め、森林の保護、保全、持続可能な管理及び森林減少との闘いのための取組を拡大することの重要性・・・昨年もあり具体的な目標年が示されるなど大幅加筆、グラスゴー宣言を認識・重視 A我々は、WTOのルールと多国間環境協定に整合的な形で、差別的なグリーン経済政策を回避する・・・昨年もあり。グリーン経済政策とは「UNEPは「環境問題に伴うリスクと生態系の破壊等を軽減しつつ、人間の福利や不平等を改善する経済のあり方」をグリーン経済」として定義しています。そのための政策として、UNEPでは、効果的なグリーン経済への移行を促進する分野への政府の投融資の促進、グリーン投資や技術革新を促進させる税を活用した研究開発や技術革新への投資などを挙げてるそうです。ーーーそして「回避すべき政策」とは?世界で進む炭素税、排出量取引制度などのカーボンプライシングなどへの警戒感の現れでしょう。途上国への森林保全への資金調達(事項参照)のツールの一つ、少し注意する必要ありかな ?特に途上国に対する、譲許的かつ革新的な資金調達を含むあらゆる資金源から、森林のための新規かつ追加的な資金を動員することにコミット、・・・昨年もあったが拡充、ーー来年のCOPでの重要な課題でしょう。 C生態系サービスへの支払いのために、新規かつ多様な資金源の動員を目指す革新的なメカニズムを奨励する。このため、トロピカル・フォレスト・フォーエバー・ファシリティ(TFFF)の設立計画に留意・・・昨年もあったが拡充。TFFFはブラジルがCOP28で提唱した資金資金調達システム ーーーー COP30に向けて重要な内容なので、どのような位置づけになっていくのか、フォローしていきますね。 kokusai0-13<G20RIO2024> |
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