世界と日本の森林の今ー世界森林資源調査2020の公開はじまる(2020/6/15)

このところ5年に1度公開されている、FAO国連農業食糧機関の世界森林資源調査2020年版の公開が始まりました。Global Forest Resources Assessments

林野庁のサイトに翻訳が掲載されています。世界森林資源評価2020主な調査結果(仮訳)

そもそも、ローカルな課題だった森林問題が突然地球環境問題になったのも1980年代初頭のこの調査などがきっかけです。

このサイトでも5年に1度の森林の現況を伝える、この報告書については、確りフォローしてきました。

世界の森林資源調査2015の内容(2015/10/24)
世界森林資源評価2010の結果 (2010/11/20)
FAO世界森林資源調査2005の全文公表 (2006/3/13)
FAO地球森林資源調査GFA2005の結果 (2006/1/9)
FAOによる2000年時点の世界森林資源調査調査結果(2001/5/11)

概要を紹介しましょう。

詳細版は追って公表されるそうですが、今回はKey Findingの紹介で以下の見出しが並びます

★森林は世界の陸地の約三分の一に広がる_
★世界の森林面積は減少を続けているが減少速度は低下
★森林の純減速度が最も高い地域はアフリカ
★森林減少は続いているが、その速度は低下
★世界の森林の90%以上が天然林
★プランテーションは世界の森林の3%を占める
★原生林面積は約10億ha
★ 20億haの森林が管理経営のための計画を有する
★火災は熱帯地域における主たる森林撹乱要因
★世界の森林の所有形態は主に国公有林だが1990年以降は私有林も増加
★世界の森林蓄積量は減少
★森林の炭素蓄積量は減少
★約30%の森林が生産目的で利用
★約10%の森林を生物多様性保全のために指定
★水土保全のための森林が増加
★ 1億8000万ha以上の森林を社会サービスのために利用

森林の状態を色んな角度から検討すると共に、管理水準を評価しようという狙いですね。

より詳細な分析や236の国・地域からの個別報告を含むFRA2020の詳細版(main rport)は、2020年6月に公表される予定で、また、FRA2020の完全データベースは2020年半ば以降にオンラインで公開されるのだそうです。

まえがきには趣旨が、「FRAが示す情報は、世界の森林の状態やその変化に関する包括的な概況であり、そのような明確な全体像は森林・林業に関する適切な政策や施業、投資の策定に資するものである。」とされています。

是非日本の管理水準が全体の中で、どんなになっているのか?検討材料にしていきたいですね。

chikyu4-21<GFA2020>

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