新たなWTOラウンドと林産物貿易(3)農林水産省の意見 (2001/5/11)

本年11月にカタールで開催される予定の第4回WTO閣僚会議に向けて、農林水産省は、林・水産物に係るWTO交渉についての基本的考え方を発表した。

内容は@持続可能な森林経営の推進に資する貿易ルールの必要性、A持続可能な森林経営の推進が阻害されないよう配慮した国境措置の二点である。

まだスローガンを掲げたという状態だが、今後これが肉付けされてゆくこととなるのだろう。

(2001/5/11)次期WTOラウンドと林産物貿易に関する文献集

作者 文書名 作成年月 関連サイト 短評
WTO
Hakan Nordstrom & Scott Vaughan
貿易と環境に関する特別報告
Special Studies 4, Trade and Environment
1999/10 原資料掲載
本サイト内解説
WTOサイドでの環境と貿易の現時点での到達点。「環境問題はWTOでなく環境(森林)条約で議論すべき」
地球公正法的防衛基金
Earthjustice Legal Defense Fund
我らの森林の危機ーWTOの森林保護に対する脅威
Our Forests at Risk: The World Trade Organization's Threat to Forest Protection
1999/09 原資料掲載 シアトル会合に対する強力な圧力となった米国西海岸の環境NGO団体の主張。「WTOは拡大する前に修復が必要」
世界資源研究所
World Resource Institute
樹木の貿易:林産物貿易自由化の陰と光
Tree Trade: Liberalization of International Commerce in Forest Product: Risks and Opportunities
1999/11 原資料掲載
本サイト内解説
国際的な環境NGO団体の包括的な主張。
「適切な森林保護施策が実施されるまで貿易自由化はすべきでない。」
米国通商代表部 林産物の関税撤廃と経済・環境に与える影響
Accelerated Tariff Liberalization in the Forest Products Specter: A Study of the Economic and Environmental effects
1999/11 原資料掲載
本サイト内解説
米国の主張する関税撤廃提案が経済環境に及ぼす影響の計量的評価。収穫量の0.5%増加など。
日本国政府 WTO次期交渉に関する林産物水産物の日本提案 1999 本サイト内解説
本文掲載
ラウンドに際して我が国が林産物の包括ポジションを提示するのは初めてのこと。「公益的機能の発揮を促進するような国境措置」を主張
林・水産物に係るWTO交渉についての基本的考え方 2001/4 原資料掲載 仕切直し後の基本ポジション。持続可能な森林経営の推進に資する貿易ルールを提唱
日本の杉桧を守る会 次期貿易交渉に関する意見書 2001/3 本文掲載サイト 日本の林業関係者の意見書。「現在は自由化交渉の時期でなく森林条約交渉交渉の時期」
APEC
NZ森林研究所
林産物分野における非関税障壁の研究
Study of Non-Tariff Measures in the Forest Products Sector
1999 本文掲載 伐採制限から森林認証まで幅広く非関税障壁として分析の対象とした。環境NGOのターゲットとなる。

 

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