改正森林法の施行に当たって(2012/4/22)

2011年7月に成立した、森林法の全面的施行が4月から始まりました。
改正森林法新旧対照表(PDF版html版

小サイトでも成立時に紹介しましたが、@所有者が不明の場合を含む適正な森林施業を確保すること(第50条2項、3項)、A無届け伐採が行われた場合の造林命令、伐採中止命令を発出できることとし(第10条の9第4項)、罰則規定が強化されてこと(第209条)、B森林所有者が作成する森林施業計画を森林経営計画に改め計画事項・認定手続きの改善をはかり(第11条1−3項)認定要件を拡大したこと(同5項)、C森林の土地所有者となった旨の届出義務が規定されたこと(第10条の7の2第1項)などがポイントです。

施行を前にして、林野庁のHPに説明用の資料が掲載されています。
森林・林業再生プランの進行管理(森林計画関係)
参考資料森林計画制度の見直し

(森林法の改正と合法性証明)

林野庁の「木材・木材製品の合法性、持続可能性の証明のためのガイドラインによると、グリーン購入法要求する合法性が証明された木材の、合法性の定義は、「伐採に当たって原木の生産される国又は地域における森林に関する法令に照らし手続が適切になされたものであること」とされており、日本で伐採された木材については、この森林法が規定する手続きが問題となります。

今回、それに関連して改正された事項は、上記のA、市町村長に対する「伐採及び伐採後の造林の届出」の罰則規定が強化されたことと、届出がされない場合、不適切な措置に対する措置命令が新設されたことです。

この部分が強化されたことは、日本国内の伐採届けの執行措置状況についての厳しい認識があるものです。地域によってまちまちのようですが、市町村段階で所有者に対して厳しい指導が行われていない場合もあるようです。国産材の合法性問題は、日本の人工林の次世代を豊かなものにしていく上でも重要な課題だと思います。

(違法伐採問題は海外の課題?)

森林法という、施行現場が人里離れたローカルな地域で広範にわたる森林法規の施行を確保することは、どこの国にも共通に結構負担のかかる事項で、残念ながら施行が徹底されていない場合が見られます。これが違法伐採問題の背景となっています。

「違法伐採問題は海外の問題」という、日本の関係者に広く普及した「共通の理解」のようなものがありますが、森林法の施行状況を市民支援や協力を得て改善していくことは、発展途上国だけでなく日本にも共通の課題で、重要でやりがいのあることです。

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