包括的「冨」報告書2014年版の中の森林問題(2015/4/25)

森林などの自然資本の評価をGDPなど国民経済計算に取り込む方法が開発されつつあるという話は、自然資本の持続可能な管理に向けて国民経済計算のあたらな手法(2015/3/22)として、報告していますが、国連大学の一連の報告書の最新版が、ネット上に掲載されています。

Inclusibe Wealth Report 2014 Measuriring progress toward Sutainably

第6章が森林についての国の冨Forest Wealth of Nationにわりあてられています。

 キーメッセージ

森林生態系は有形・無形の様々な国民の冨を提供している。これらは、巨大なものであり、国別ないし地球規模での重要な冨の構成要素となっている。

人口の増加傾向、経済成長は森林の冨に負担をかけている。これらの冨のより包括的な評価と、経済社会活動による変化の実態に関する研究が緊急に求められている。この章で提示された結果は初歩的なものである。

地球規模で見ると、対象とされた国の2010年時点での森林の冨の合計は2730億ドル(約3百兆円)となっている。これらの冨は、一見したところ、一部の国に偏在していると見られる。しかし、多くに国において、森林の冨は国の財産の重要な要素を占めている。(全てではないが)多くのこれらの国では20年間で森林の冨が急速に減少している。

国民会計の視点で、これらの損失は多くの場合視野からのぞかれている。このことから、各国が、森林の冨の量と質、分布を明らかにするためのよりよい計測方法を追求することが重要であることを示している。実際、森林の保全、さらに過去の減少から増加に転じる投資は、持続可能な開発の重要な前提条件である

報告の一部を紹介します。

   

図は各国の森林の面積の変化と、GDP変化との関係。

左の図は低所得国、右の図は高所得国です。

森林の冨が計測されるに従って、GDPだけでは見ることのできない、各国の社会の動きが明らかになってくる可能性を示しています。

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