ニュースレター No.181 2014年9月21日発行 (発行部数:1190部) | |||||||||||||||||||||
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このレターは、「持続可能な森林経営のための勉強部屋」というHPの改訂にそっておおむね月に一回作成しています。 情報提供して いただいた方、配信の希望を寄せられた方、読んでいただきたいとこちら考えて いる方に配信しています。御意見をいただければ幸いです。藤原 |
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フロントページ:紛争ダイヤモンドと違法伐採木材(2014/9/21)
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9月13-14日環境経済・政策学会の大会(seeps2014)が、法政大学の多摩キャンパスであり、10年ぶりで学会での報告をしました。 題して「持続可能な森林経営にとっての合法性証明木材の可能性ーグローバル環境レジームの中での日本の林野庁ガイドライン意味」(発表資料はこちらに) 8年間全木連でやってきた、違法伐採問題の日本型アプローチについて、(その作者の意図とは別に)、どんな意味のある取り組みなのか、長いこと感じていたことを、少し皆さんとの間で議論をしてみよう。 学術団体の大会報告の趣旨とあっているのかどうか若干疑問もありましたが、あえて挑戦してみました。 結果はファールフライだったかもしれませんが、打たなければならない球筋も自分なりに明らかになり、次の打席の準備ができた、と思います。。 とりあえず、発表用のデータをこちらにおいておきます。 趣旨は以下の通りです
合法性証明された木材が全体の供給量の中での占める位置など、具体的なデータを持っての説明不足など、いろいろな指摘をうけました。また、林野庁ガイドラインの課題は山ほど指摘することができます。 が、場所を広げて、日本型アプローチの冷静な評価の作業をしていきたいと思います。 gakkai(seeps2014f) |
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持続可能な開発目標と森林の将来(2)、OWGの議論の結果、素案の中の森林(2014/9/23)
リオ+20を契機として、作成することとなった、持続可能な開発目標に関して、検討をすすめていた公開作業グループ(OWG)が13回にわたる会合の結果を、まとめ、持続可能な開発目標に係る公開作業グループOWGの合意文書Outcome Document - Open Working Group on Sustainable Development Goalsを公表しました。 17の目標のうち、森林に関する指標が含まれているのは、目標6.すべての人に対する、持続可能な水源と水と衛生の確保、目標15.陸圏生態系の保護、回復および持続可能な活用の促進、森林の持続的な管理、砂漠化への対処、土壌侵食の防止および転換、生物多様性の損失の防止、の二か所 関連部分を翻訳してみました
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森林は目標6水源の管理、15 陸域生態系の管理の二つの目標の中に森林関係の指標が入っていますが、FAO林業委員会では森林は10の目標に関係あると指摘されているように、今回の目標、指標の案は不十分と言わざるを得ません。 SDGsの議論の中で、森林問題は、基本的には陸域生態系の保全と利用という枠内で取り扱われてきたことが反映されているようですが、再生可能エネルギーとしての木質バイオマスエネルギーや再生可能な建築資材としての違法伐採問題フリー持続可能な木材、など森林の生み出す財が、需要サイドの枠組みあるいは供給過程の経済枠組みの目標体系の中で、位置づけられてこそ、森林のもっている可能性が将来の持続可能な社会の中で正確に位置づけられるのでないでしょうか。 関連した目標は 目標2 飢餓の終焉、食糧安全保障と栄養の向上の達成、持続可能な農業の促進 目標7.すべての人に対する、手頃で、信頼ができ、持続可能で、近代的なエネルギーへのアクセスの確保 目標11.包括的、安全、レジリエント、かつ持続可能な都市および居住区の実現 目標12.持続可能な消費および生産形態の確保 目標13.気候変動およびその影響と闘うための緊急の行動 これらの目標の中に、森林や持続可能な木質バイオマス、木材の利用に関する指標が重要な役割を果たすべきと考えます。 関連するウェブページ Target the forests! Forests in Sustainable Development Goals – a view from Europe(UNECE国連欧州経済委員会) COFO/2014/5.1 Forests and the Sustainable Development Goals(FAO林業委員会) 本サイトの関連ページ 持続可能な開発目標と森林の将来、FAO森林委員会での議論(2014/7/21) 持続可能な開発に関する公開作業グループ会合ー森林の行方(2014/5/31) chikyu1-27(SDGsOWG13) |
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中国における合法木材と違法伐採への取組み(2014/9/21)
8月24日(日)から8月28日(木)まで、違法伐採問題に関連して中国の業界の関係者と意見交換をするために、中国の黒竜江省と北京にいってきました。 主たる目的は、黒竜江省緩芬河市で開催された第五回日中木材・木材製品貿易検討会への出席。
会場となった緩芬河市はロシア国境のロシア材の流通拠点で、新たな加工施設群が建設の最中。 ここで開催された中国木材保護工業協会(喩廼秋会長)主催の「第二回中国木造グリーン産業会議―木材建設業界の地域戦略開発サミットフォーラム」との同時開催で、違法伐採問題に関連するセミナーが開催されました。 中ロ国境の違法伐採材の動向は、国産NGOも関心を持って調査活動が続けられ、当サイトでも紹介してきたところです(最近の違法伐採問題に関する話題(2014/6/27)) ここに、新たな木材加工拠点を作り国際的な市場にに打って出ようという人たちに合うたびに、違法伐採問題について問いかけましたが、「いくらでも証明書はとれる。」「当社は原料はFSCの証明木材」との返答が返ってきました。 裏付けが得られる訳ではなくまた、これらの調査をするための訪中ではないのですが、当事者たちはこの問題が自分たちのビジネスのリスクとなっているという認識はもっていることは分かりました。 また、日本に輸入される木材に中に、彼らが発行する証明書を根拠として合法性証明がされれているものもあるようだ、ということも分かりました。
中国政府の環境問題への取組は力が入っている(環境省:中国における環境汚染の現状と対策)ので、世界中の木材の流通加工拠点となっている中国が、違法伐採問題について前向きになってくる可能性はあると思います。 そのためにも、日中間のこの分野の連携関係は重要だと再認識しました。 今回の経緯も含めて、9月9日に開催された合法木材供給事業者認定団体研修会で報告しておきました。 中国側の対応が変わってくる可能性にふれ、、中国からの輸入材を取り扱う会員には、①合法性の証明を中国側に要求すること、②現在証明書が提示されいる場合ガイドラインに基づく確認をすること、の2点が重要であることを指摘しました。 発表資料中国における 合法木材と違法伐採対策の現状を参照下さい。 boueki4-52(chinagoho-wood) |
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私たちの生活と森林(母校の小学校特別授業3回目)(2014/9/21)
母校である新宿区立牛込仲之小学校の6年生が伊那市にある新宿の森などに移動教室に行ってくるのを前に、私たちの生活と森林というタイトルで「特別授業」をさせてもらった話は一昨年の勉強部屋で紹介しましたが、今年は、9月10日に三回目の授業をしてきました。 1 水道の蛇口からいつでも水が出る理由 というプログラムは昨年と一緒ですが、昨年まで。1時間だった時間が2時間になって、時間が少し自由になり、2部は、政府公報番組のウェブ上で配信されている徳光&木佐の知りたいニッポン!~木づかい『森を育てるエコ活動』20分のビデオを見てもらうことができました。 (昨年の反省) 昨年の反省は、6年生に担任に感想を聞いたら、「私はわかりました!」といわれたこと。6年生といっても小学生なのだから、集中力は15分、時々子供にいろいろ考えさせることが必要、ということでした。
事業内容のプレゼン資料は、こちらにおいておきます。 junnkan4-2(nakano201409) |
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