気候変動枠組み条約COP13と持続可能な森林(2008/1/13) | ||||||||||||||
日本政府代表団の評価 最大の焦点となっていた京都議定書第一約束期間以降(2013年以降)の枠組みについては、枠組条約の下に、新たにアドホック・ワーキング・グループ(AWG)を設置し、2013年以降の枠組みを2009年までに合意を得て採択すること等に合意しました。(決議バリアクションプラン、原文条約事務局サイトpdf、仮訳地球産業文化研究所サイトpdf) その合意の中で、本HPでもフォローした来た(温暖化対策と森林の新たな関係(2005/11/6))「途上国における森林減少及び森林劣化に由来する排出の削減(reducing emissions from deforestation and forest degradation in developing countries)(関係者の間ではREDD)」に関する政策措置とインセンティブ等について、気候変動の緩和策の一環として検討することになりました。 「途上国における森林減少及び森林劣化に由来する排出の削減(REDD)」は2つの点できわめて重要な課題です。第一に、気候変動枠組み条約にとって重要なのは、現行の京都議定書では先進国しか具体的数値に基づく約束をしていないが、REDD巡って次の段階で途上国が数値目標に基づく約束に加わる可能性について正式に議論することが決まったと言うことです。第二に、92年の地球サミット以来地球規模での持続可能な森林管理に関する法的拘束力のある枠組みを作ろうという努力が、森林条約ではなく気候変動枠組み条約の中で実現する可能性が出てきたことです。 今回のCOP13の中で、別途決議された「途上国における森林減少及び森林劣化に由来する排出の削減:行動を奨励するための手法(Reducing emissions from deforestation in developing countries: approaches to stimulate action)」原文pdf条約事務局サイト が今後の議論のベースになります。日本語の仮訳をこちらのページにおきます。 スケジュールは以下の通りです。
その他にCOP13で森林関係で決まったことは、以下の通りです。 採択条件を緩和している「小規模植林CDM」の上限値を、これまでの2倍に当たる年間吸収量16キロ二酸化炭素トンに引き上げることが決定。Implications of possible changes to the limit for small-scale afforestation and reforestation clean development mechanism project activities 先進国の吸収源の取扱いについては、来年春に開催される「京都議定書の下での先進国の更なる削減約束に関する特別作業部会」の次回会合で検討に着手。 資料
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