森林宣言評価:我々は 2030 年に森林の世界目標を達成できるか?(2023/9/15)

8月22日「IGES日本語で読むシリーズ」解説ウェビナー 第3回
森林宣言評価:我々は 2030 年に森林の世界目標を達成できるか?
というイベントがあったので、のぞいてみました。

the Forest Declaration Assessment Partnersという市民団体と研究者が協力した団体が2015年から公表しているThe Forest Declaration Assessmentの2022年版のサマリー部分をIGESが日本語訳公表したのでその概要説明です。

進捗状況の評価対象となっている宣言は、勉強部屋でも取り上げた2014年森林に関するニューヨーク宣言、2021年グラスゴー森林共同宣言、その他に、2021年のTHE GLOBAL FOREST FINANCE PLEDGE(森林資金に関する誓約)などです。すべて日本政府も同意済み。

(要約のサマリー)

4つの章立てとなっています章立てにそって概要を少し紹介します。

(2030年森林目標にむけた進捗)

グラスゴー宣言の「2030年までに森林減少と土地劣化を止め、逆転させる」がどうなっているか?

右の図。縦軸は森林面積の減り方。

熱帯アジア(緑)は30年に減少ゼロの方向にいっているが、南米・アフリカはダメ

(持続可能な生産と開発)

森林破壊をゼロにする農産物や林産物(コモディティl=商品)の消費を25年までに100%にする誓約がされているんだそうですが、これは全く動いてない。

左の図は商品による森林減少面積。矢印の目標は2025年

(森林資金)

年間4600億ドル必要とされているが、23億ドル(1パーセント以下)しか供与されていない。21年のCOP26の森林資金誓約で少し増えるかもしれないが・・・

(森林ガバナンス)

良くなっている国はあるが、多くの国で汚職がまん延し、違法伐採などを助長している

(どうしたらいいの?今後の展望)

この報告書には上記の(厳しい)評価以外に具体的提言がそれぞれついています。ご関心のあるかたは、テキストを参照ください。

2023年版が10月には公表されるようなので、これらの提言などが日本政府にとってどのような意味をもっているかということも含めて、そのバージョンをしっかり勉強して報告します。

 kokusai1-14<FDA2022>

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