昨年の12月13日から三日間東京ビックサイトでエコプロダクツ2006が開催された。「エコプロダクツ(環境配慮製品・サービス)の普及とビジネスチャンスを拡げることを目的」(開催趣旨)としたイベントに550社、15万人が集まった。自動車会社、石油・ガスなどのエネルギー企業、家電メーカーなどが自社製品の環境配慮をアピールすべく大きなブースを展開していた。開設以来8年間の入場者と参加団体の推移を図1(こちら参照)に示すが、最近お目にかかれない見事な右肩上がりのグラフとなっており環境配慮型ビジネスが大きな潮流となっていることがわかる。
木材は現在の大量消費型社会が成立する前の、間違えなく持続可能な社会であった時代から人々の生活と生産を支える主要資材としての役割を果たしてきており、再生可能、「カーボンニュートラル」な環境配慮型資材(エコマテリアル)として「エコプロダクツの原点」といってよいはずである。ところが、エコプロダクツ展の参加団体のデータベースで木材というキーワードで検索してみると、2003、04年はわずか2社(その中の一社は「非木材紙普及協会」?!)。全木連が参加し始めた一昨年からは増えたとはいえエコプロダクツ2006では550社のうち9社である。
「エコプロダクツの原点」にかかわる林業・木材業界にとってグリーン購入を求める購入者と関係をどのように築いてくかは重要な課題である。小論では、その点について、木材のグリーン購入にとって重要な建築関係の環境性能を評価する試みと、木材側への要求、そして木材側の取組を紹介する中で、検討していきたい。
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