Jクレジット方法論拡大の検討方向ーJ-クレジット制度における森林管理プロジェクトの制度見直しの概要についての意見の募集について(2022/6/15)

温室効果ガスの排出削減量や吸収量をクレジットとして国が認定する、Jクレジット制度について、森林分野のクレジットが伸び悩み、その拡大をはかるため、政府内部でJ-クレジット森林小委員会が設置され、検討が進められてきましたが、その結果を踏まえて、意見募集がかかっていました(6月15日締切)

J-クレジット制度における森林管理プロジェクトの制度見直しの概要についての意見の募集について

このサイトとしても、森林管理の環境的側面が売買されるJクレジットは重要な課題。最近の動きも追いかけてきました。

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ということで、今回の意見募集の機会に意見を提出しました。紹介します。

(意見募集の対象文献)

今回の、意見募集は、方法論や実施規定が具体的にこうなります、という案に対する意見募集でなく、「J-クレジット制度における森林管理プロジェクトの制度見直しの概要 」(以下「概要」という)という、検討方向を示す文書です。「概要」の概要を以下に示します。

 セッション 見直しの内容 行政の課題認識  コメントの方向性 
 (1) 森林管理プロジェクト全般に係る見直し
   @認証対象期間の延長  森林管理プロジェクトの認証対象期間が8年であるが、16年に延長する  森林管理自体が長期的な視野で実施されるものであり、長期的な取り組みを支援すべき  賛成。もっと長期にできないか?{概要」には8年で短い理由は書いてあるが、なんで16年までなのかなにも、書いていません、理由を多くの人にしっかり共有してください。また、決定過程で現場の方の意見をよく聞いてください
 (2) FO-001(森林経営活動)方法論の見直し
   @追加性要件  プロジェクト認定要件に「経済的障壁がある」(儲からない事業である)ことを確認すべしとしているが、皆伐後すべて再造林する、主伐をしない場合はその確認はいらない  現在8年間の対象機関に主伐が含まれると、収入が費用を下回るので、ほとんどJクレジットとして認定されない(「追加性がない」と認定される)  賛成。
   A主伐・再造林に係る排出量・吸収量の算定方法の見直し  認定期間中にある森林を主伐してその後再造林する場合、標準伐期時の想定蓄積を吸収量としてプロジェクトの登録ができるようにする。(ただし、標準伐期になるまで、クレジット申請はできない。) 主伐して再造林するプロジェクトの登録する場合、再造林地の成長量が植栽直後すくないので、それを念頭におくと全体の成長量がすくなくなり、登録に問題がでるが、再造林地の成長量はそのご拡大するのは間違えないので、それを反映させた登録基準とする。   賛成
   Bプロジェクト対象区域内の天然生林の吸収量算定対象への追加  プロジェクト地域内の天然林の吸収量も、保安林であること、森林保護活動が行われていること、などを念頭に、プロジェクトの吸収量に参入する。  森林吸収量の算定対象となる森林から天然林が外れており、天然林の午後活動が評価されないのは、おかしい。また、天然林の保安林は、パリ協定の国が決定する貢献の数値の中にも参入されている。  もっと拡大はできないか?保安林である必要があるのか?NDCの算定自体を拡大する?
   C1990年以降の施業履歴の確認  1990年以降に施業を実施した、という要件を満たすため、補助事業の関係書類だけでなく、現地での間伐の実績を示す伐根なども含めるよう拡大  補助事業の関係資料がない場合がある。  賛成。補助をうけないで、間伐することもある?現場の意見を聞いて、可能性をできるだけ広げてください
 (3) 再造林活動方法論(新設)
     再造林方法論、森林所有者以外の第三者が伐採跡地を再造林した場合に、対応できる方法論を作成。  伐採跡地の放置林が拡大し、吸収量が減少している。  001との間がわかりにくいです。よーく説明をして、普及を図ってください

新しく方法論が、一つ増え、いままでの方法論の条件が緩和!なんですが、もっと緩和できないのかというあたりが、わからないですね。

(意見提出)

意見を提出しようと思って、E-GOVポータルサイトからやってみましたが、機種依存文字はおくれません!なにが機種依存なのかいろいろアプローチしましたが、だめなので、郵送しました。

コピーを置いておきます→J-クレジット制度における森林管理プロジェクトの制度見直しの概要パブコメ

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