木材合法性確認DD審査認証事業始まるーどんなDDシステムが登場するか?(2025/5/4)

森林技術者の教育などを体系的に行っている(公社)森林・自然環境技術教育研究センター(JAFEE)で、木材合法性などの確認のシステム(DD=デュー・デリジェンス)審査認定する事業が始まりました。

木材合法性確認DD(デューデリジェンス)審査認証事業の開始について2025.03.27(以下DD審査認定事業といいます)

私(藤原)もその認定プロセスに関わることになったので、少し紹介しますね。

(DDて何)

最近は(日本の)林野庁林野庁のサイトにも「改正CW法における合法性確認(デュー・デリジェンス)手引き」という文書が公表されていたりするので、もうみんなが共通の概念になっているのかもしれませんが、欧州発のこのコンセプトの由来も含めて、確認しておきますね。

このコンセプトを系統的に伝えて、製紙連合会のDDシステム開発などの形成過程でアドバイスをされた籾井まり子さん(故人となりましたが)。勉強部屋のZOOMセミナーにもおいでになり、、DDとはなにか、議論させていただきました。

その時に示されたのが、右の図です。

○○をすばよいですよ、というのでなく、その時の御社のおかれたリスクに応じてよく考えてください。=「『リスクベース』のアプローチが適切」です!!

(審査認定事業の概要)

さて、DD審査認定事業とはどんな事業何でしょうか。

JAFEEのサイトに木材合法性確認DD審査認証事業実施規程木材合法性確認DD審査認証事業という二つの文書が掲載されています。(以後、前者を資料1,後者を資料2といいます)

資料2にDD審査認定事業の概要が記載されているのでサマリーは以下の通りです

木材合法性確認DD(デューデリジェンス)審査認証事業(概要)

木材を取り扱う事業者が、木材、木材製品等の合法性を確認するために行うトレーサビリティの確認などの DD(デューデリジェンス)の適合性を審査し、公益社団法人が第三者として認証する事業である。

認証主体: 公益社団法人森林・自然環境技術教育研究センター(JAFEE)

判定委員会:有識者で構成される判定委員会を設けて審査の判定を行
委員 藤原敬 (一財)林業経済研究所フェロー研究員
委員 今野知樹 (株)森里川海生業研究所研究員
委員 田中万里子 元東京経済大学講師、元東京農業大学講師

申請者: 木材を取り扱う事業者

審査認証対象: 木材を取り扱う事業者が実施したDD

審査: JAFEEが指定した審査機関

適合性審査認証の種類
(1)個別審査認証  トレーサビリティ確認報告書を認証
(2)システム審査認証 D Dシステム適合性確認報告書を認証
有効期間 5年間 (期間中は定期審査)

ーーー

いずれにしても、クリーンウッド法などによって、サプライチェーンのトレーサビリティがレベルアップしてくる手法として大切な事業だ思いまさます(具体的な内容がまだよくわかりませんが)

どんな木材を取り扱う事業者が申請をおこなってくるのか?どんなトレーサビリティ報告書やDDシステム適合性報告書が提出されるのか?合法性だけでなく持続可能性をしっかり見据えたシステムになってのか?興味深々

具体的な事例の審査結果がでてきたら、ご報告しますネ。

boueki4-90<jafeeDD>

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