日EU経済連携協定の中の森林の取り扱い(2017/7/23) | |||||||
7月6日日EU連携協定の大筋合意が発表されました。 日EU経済連携協定(EPA)に関するファクトシート(外務省) (林産物の関税) 林産物関係では、ファクトシートで「構造用集成材,SPF製材等の林産物10品目について,関税撤廃するものの,即時撤廃を回避し,一定の撤廃期間を確保(段階的削減を経て8年目に撤廃」とされ、即時でなく、8年かけて次第に関税を下げていくのだということが、強調さていています。
《経済》 日欧EPA 林業にも影響(中日新聞7/8) 農業林業関係者ではこの結果をうけた国内対策に関心が集まっています。 日欧EPA国内対策 政府秋にとりまとめ(日本農業新聞7/15) もっぱら関税率の話が話題になっていますが、経済連携協定が基本的な枠組みとして意味あるもになっていくかは、その枠組みが経済のグローバル化の枠組みをしっかり支える社会のグローバル化の担保をしているかにかかっていると思います。 環太平洋パートナーシップ協定TPPと森林の国際枠組み(2015/10/24、2016/1/8改訂) (関税以外の社会的枠組みに関する取り決め) この点で、経済連携協定の中の関税以外の取り決めや、同協定と同時に協議してきた日EU戦略的パートナーシップ協定が重要な役割があります。 チーズと自動車に隠された日欧EPAの本質ー米中睨んだ国際的ルールづくりが焦点(日経トレンディ) 日EU戦略的パートナーシップ協定(SPA)(ただし、「政治,グローバル課題,その他の分野別協力を包括的に対象とした協定交渉をしており、早期妥結を目指すことが5月に合意された、とされれるだけで、内容に関する情報は開示されていません) その中の森林の管理に関するEPAの環境条約に関する部分を見てみましょう。 日本政府のファクトシート(外務省)より、EUが公開している情報(An introduction to the EU-Japan Economic Partnership Agreement Sustainable development)の方が詳しいのでそれを見て行きます。
欧州ファクトシートですから日本からの木材輸出に関する規定について引用されているのでしょうが、EUから輸入される木材についてクリーンウッド法が何を要求するのかしっかりした記述がされているのか、注目です。 EU木材規則が、EU域内のリスクの高い地域の違法伐採問題にしっかり対処できていない、ということを、前提に、しっかりとした対応がされる必要があるでしょう 先進国同士の連携協定で自らの国内の森林管理のリスクを認めて協力し合うというシステムができるのか、しっかり見ていく必要があるかと思います。 上記に引用していた、先行条約である欧州カナダ貿易条約の条文は別ページとします。 欧州カナダ貿易条約の中の森林 boueki7-11<JEUEPA&forest> |
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