石破新総理の所信表明と森林林業の未来(2024/10/12) |
石破茂新総理大臣が10月1日、国会で所信表明演説を行いました。 自民党の総裁として、「政治資金問題で失われた政治への信頼を取り戻す」かつてない悪条件のなかで、「国民の納得と共感を得られる政治を実践する」が強調されるとともに、「安心安全で豊かな日本を再構築する」としています。 鳥取県を基盤とする新総理がどのような所信を語ったのか、その中で森林の未来は視野にはいっているのか?みてみました。 (テキスト分析) まず9700字のテキスト分析。森林という言葉がいくつあるかな(KHコーダーを使って頻語分析) 多い順に名詞を拾っていくと、国民34 経済31、地方31、社会25、政治24、地域19、我が国13、環境12・・・林業2・・・地球1・・森林はゼロ カーボンもゼロ 2021年の岸田新総理の所信表明演説ときのには上位になかった、地方、地域、がはいってきて、どのように森林にかかわりがでてきているのか それでは、テキストでなく内容の分析を。 (地域を守る・地方創生の中での森林は) 全体の構成は、▼はじめに▼ルールを守る▼日本を守る▼国民を守る▼地方を守る▼若者・女性の機会を守る▼おわりにの7部構成です。 その中で林業や森林が関係ありそうな「地方創生」は、▼地方を守るですね。 その内容を見てみましょう。 この部のイントロは「地方創生の原点に立ち返り、地方を守り抜きます。十年前に私は初代地方創生担当大臣を拝命し、文化庁の京都移転、それまでの補助金とは一線を画する地方創生推進交付金の創設をはじめ、一生懸命取り組みました。」から始まり 「すべての人に安心と安全を保障し、希望と幸せを実感する社会。それが地方創生の精神です。今一度、地方に雇用と所得、そして、都市に安心と安全を生み出します。」(以上イントロ)都市も地方なんですね?・・・ 具体的には ・地方こそ成長の主役」です。地方創生をめぐる、これまでの成果と反省を活かし、地方創生2.0として再起動させます。(まち・ひと・しごと創生基本方針2015 -ローカル・アベノミクスの実現に向けてという文書が閣議決定されているので、次のバージョンができるんでしょうか?) ・ 全国各地の取組を一層強力に支援するため、地方創生の交付金を当初予算ベースで倍増することを目指します。 (ネット上をみると、当年度予算は令和6年度デジタル田園都市国家構想・地方創生予算について1053億円というデータが公表されています・・このほかにもあるのかもしれませんが・・・ごめんなさい) ・少子高齢化や人口減少に対応するため、デジタル田園都市国家構想実現会議を発展させ、「新しい地方経済・生活環境創生本部」を創設し、今後十年間集中的に取り組む基本構想を策定します。ブロックチェーンなどの新技術やインバウンドの大きな流れなどの効果的な活用も視野に入れ、国民の生活を守りながら、地方創生を実現してまいります。(10月11日付けの閣議決定で本部が立ち上がりました) といったように、フレームワークを充実させ 何をする? 「地方の成長の根幹である農林水産業は、農山漁村の雇用と所得を生み出すとともに、国家の安全保障の一環でもあることから、その持てる力を最大限引き出してまいります。・・・そして、・・・循環型林業など強い林業づくり・・・に取り組みます。」 ありました、岸田総理のときにはなかった所信表明での「林業」ということば いずれにしても、前述のフレームワークづくりが重要そうなので、しっかりフォローしてまいりましょう (地球環境・温暖化対策・カーボンニュートラルは) さて、2020年に日本は「2050年にカーボンニュートラル」と宣言しましたが・・・、3年前の岸田総理の所信表明には、「2050年カーボンニュートラルの実現に向け、温暖化対策を成長につなげる、クリーンエネルギー戦略を策定し、強力に推進いたします。」と記載してありますが・・・今回の所信表明では? カーボンニュートラルという文言はありません。 総理大臣への質問:所信表明で2050カーボンニュートラルにについて触れていないのは何故ですか?(と代表質問ではだれも質問しなかった) 答え1:ある程度めどが立ってきたので、淡々とやていれば大丈夫だから入れなかった、? 所信表明のなかで、「気候変動」にふれた、文章があります グローバルサウスとの関係強化や、軍縮不拡散、気候変動など地球規模課題への取組を進めてまいります。・・・・ 気候変動は外交問題(他の国がやるからお付き合い?)?国民やみんなが一生懸命取り組まなければならない自分の課題なんではないんですか? (納得と共感の政治) 「勇気と真心をもって真実を語り、国民の皆様の納得と共感を得られる政治を実践することにより、政治に対する信頼を取り戻し、日本の未来を創り、日本の未来を守り抜く決意です。」 結構厳しい選挙情勢なので、なかなか、票にならない大切なことをいうのをはばかられることがあるかもしれませんんが・・・ 2050年までのカーボンニュートラル!! そして以下のとおり森林は大切です 気候変動に対して、森林は重要な役割(IPCC第6次報告書左の図)。 「2030年度の新たな森林吸収量目標の達成及び2050年カーボンニュートラルの実現に貢献するためには、森林・林業基本計画に基づき、間伐や、エリートツリー等による再造林等の森林整備、建築物等における木材利用の拡大等を図ることが不可欠 • そのためには、人や資金が必要であり、森林・林業・木材産業分野に人や資金を呼び込む工夫が必要。」 日本の未来!だけでなく、地球の未來のため!!にも、納得と共感の土俵のなかで是非森林とカーボニュートラルの議論を進めてください
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