ニュースレター No.057 2004年5月16日発行 (発行部数:1030部)

このレターは、「持続可能な森林経営のための勉強部屋」というHPの改訂にそっておおむね月に一回作成しています。

情報提供して いただいた方、配信の希望を寄せられた方、読んでいただきたいとこちら考えて いる方に配信しています。御意見をいただければ幸いです。 
                                                    藤原

目次
1.
フロントページ:ウッドマイルズ研究会の第一回総会 準備期間を終えて(2004/5/16)
2 日本の森を育てる木づかい円卓会議が発足(2004/5/16)
3.

エコマーク木材のパブリックコメント(2004/5/16)

4. 「持続可能な森林管理」の地球的なレジーム形成と木材貿易に関する研究(2004/5/16)

フロントページ:ウッドマイルズ研究会の第一回総会 準備期間を終えて(2004/5/16)

ウッドマイルズ研究会の第一回の総会が4月下旬に岐阜県森林文化アカデミーキャンパス内で開催されました。

↑クリックで大きな図

昨年6月に発足したばかりの研究会ですが、売り物にしている「ウッドマイルズ」は、森林林業白書に取り上げられたり、中央環境審議会での議論にになったりで、少しは環境を示す指標として話題を提供することになってきました。

今回の総会では、今までの準備期間を踏まえて、具体的な事業に踏み出してゆく具体的な方針が確認されました。

その一つが、近い山の木や材料の履歴にこだわる住宅メーカー・工務店と,、研究会が連携をとって、ウッドマイルズの普及を進めてゆく「ウッドマイルズレポート事業」です。

住宅メーカー・工務店は自社の供給する家の、標準的な設計と木材の調達経路を提供し、研究会はそれに基づき、「○○住宅のウッドマイルズレポー」トを作成します。

そのレポートには、住宅のウッドマイレージや、それから排出されるCO2の量など、供給する家の環境負荷と、普通の住宅と比べた環境負荷の差などを、消費者にわかりやすいイラスト入りで説明されるというものです。法人会員向けのサービスとして今年度から開始されることになります。

(レポートの詳しい仕様や条件などについては研究会にお問い合わせ下さい。こちら→info@woodmiles.net

その他に、研究会の活動として、都道府県職員向けのウッドマイルズセミナーの開講、ウッドマイルズマニュアルの改訂、サステイナブル建築世界会議への取り組みなど本格的な研究会の活動が展開します。ウッドマイルズ研究会2004年活動予定→研究会HPより


日本の森を育てる木づかい円卓会議が発足(2004/5/16)

日本木材学会が音頭をとり「市場経済における国産材の取引や流通を拡大するための仕組みを考える」という大変野心的なテーマを掲げる表記の会議(川井秀一日本木材学会会長が議長)が開催されました。

構成メンバーは、トヨタ自動車など経済界と消費者、学会の三者(国産材拡大に経済的な利害関係を有する林業関係者がいないということがポイントでしょうか)で、今後、4−5回の会議をもって年内の提言を目指されるということのようです。

住宅建築雑誌に頻繁に国産材特集記事がのるようになっている動きと符合します。どんなキーワードで国産材を消費者が選択するのか、ニッチな動きを拡大するプロモーターは誰になるのか、興味深いところです。

「持続可能な消費」という国際的な課題に我が国の市場が取り組んでゆく重要な契機になると思います。今後目が離せない動きです。

(議長による趣旨説明、委員発言要旨など木材学会関連ページ参照

エコマーク木材のパブリックコメント(2004/5/16)

エコマークの木材に関する基準改定に関して意見公募がされていました(木材とエコマーク参照)が、エコマテリアルである木材について環境指向の消費者運動と対話するちょうどよい機会であると思い、個人的な意見書を提出しました。

主たる論点は、木製品の認定範囲を「未利用木材」に限るのは、記載されている議論の流れからいっても不適切である、ということですが、その他に、新たに基準案の中に入った第三者認証木材と、基準案検討の過程ででてきた「ウッドマイルズ」について、意見を提出しました。

興味ある方はpdfファイルを参照下さい。今後事務局がどのように処理されるのかもフォローしてゆきます。

「持続可能な森林管理」の地球的なレジーム形成と木材貿易に関する研究(2004/5/16)

小生が提出していた表記学位請求論文を4月9日付で認めていただきました。

5年前にこのサイトを開設しようとした動機の一つが、国際的な森林の管理と木材貿易などについて、ある程度まとまった考え方を明らかにしよう、いうことでしたので、やっと一区切り付いたという感じです。

このサイトでの情報発信自体が考え方を凝縮する過程であり、また皆さんのフィードバックが支えになっていました。この場を借りて御礼いたします。

モノモノしい論題ですが、地球温暖化対策のための京都議定書など地球環境問題の解決のための国際約束(「地球環境レジーム」といいます)が着々と進んでいるのに、地球規模の持続可能な森林管理のためのレジーム形成がなぜできないか、どういう道筋があるのか、ということを検討したものです。

構成は次の通り
序章   研究の課題と方法
第一章 「持続可能な森林管理」の地球的なレジーム形成過程
第二章 林産物貿易が森林管理レジーム形成に与える影響
第三章 森林管理レジームの構成要素としての木材貿易問題
終章   本論の意義と視座

興味のあるかたは目次(pdf)要旨(pdf)をご覧下さい

また、ご希望の方には、全文を電子ファイルにてお送りします。
小サイトの「ご意見」というページからご請求下さい。


最後までお読みいただきありがとうございました。

藤原敬 fujiwara@t.nifty.jp