森林資源現況調査と日本の森林の潜在供給力(2004/7/12)
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7月12日のグリーン購入ネットワークセミナーの準備過程で、昨年林野庁が公表した、「森林資源現況調査結果」に基づき、日本の森林の供給力の可能性を検討してみました。

1 1990年(平成2年)から2002年(平成14年)までの11年間の森林蓄積の増加分に、その間の伐採量を加えた量‚P247百万m3 が森林が生み出したネットの成長量と考えられる。

2 蓄積を減らさずに利用可能な年間の木材の量(以下便宜的に「木質バイオマス量」と呼ぶ)1247百万m3 /11=116百万m3/である。

3 京都議定書の約束通りに蓄積を増やしながら利用可能な木質バイオマス量、116-α百万m3/

αは約65百万m3程度(13百万炭素トン相当)となるので、以上の検討の結果、日本の森林が生産する木質バイオマス量(木材分)の内利用可能量は毎年約50百万m3ということになります。

今後循環資源である木材を多く利用すると、京都議定書の約束を守れないということになり、結構京都議定書で約束したαという数値は大きいということがわかります。成長量の約半分を吸収源として供出するという枠組みといえます。

このような問題は、伐採即排出という京都議定書の矛盾が表れています。つまり、伐採しても長期間利用することによって二酸化炭素を固定することになれば排出とは考えないような仕組みが考えられればα分を山においておく必要はなくなるわけです。早く伐採後の木材の森林吸収源としての役割が議定書の中で評価される必要があります。小サイト内 ポスト京都議定書の吸収源対策にむけてー秋の学会から(2003/10/14)参照。

参考資料:森林資源の現況(2002年3月31日現在)詳細版(林野庁)

なお、環境省のプロジェクト「木質系バイオマス・エネルギーの利用技術及び供給可能量の評価に関する研究」の終了報告書に、「我が国における木質系バイオマス資源のポテンシャリティ評価」が公開されています。

こちらの方は、通常使う木材以外の未利用資源のエネルギー資源への活用の可能性を量的に把握するというもので、森林の成長量から森林計画で伐採が禁止されている部分をのぞくなどの作業をしています。、最近の木材利用が沈滞している状況の中では、25.2百万トンの木質バイオマス資源を燃料に回すことが出来る(2000年の日本の一次エネルギー消費量の2.3%)としています。