全国知事会の国産材利用拡大プロジェクトの次のステップ(2019/1/26)

全国知事会に国産木材活用プロジェクトチームができ、11月8日(木曜日)、プロジェクトチームリーダー(東京都知事)が、「国産木材活用の更なる拡大に向けた緊急提言」について、石井 国土交通大臣及びy吉川 農林水産大臣に要請活動を行ったそうです。

平成30年11月08日 「国産木材活用の更なる拡大に向けた緊急提言」の要請について(全国知事会サイト)

全国知事会 国産木材活用プロジェクトチーム会議(東京都知事の部屋

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要請文は以下の通り

国産木材活用の更なる拡大に向けた緊急提言

我が国の国士の約7割を占める森林は、戦後造成された人工林の多くが本格的な利用期を迎えている中、木材利用が適切に進まないことなどにより整備が行き届かず、国土の保全や水源の涵養、地球温暖化防止等の公益的機能が十分に発揮されていない森林も見受けられている。
本年は、大阪北部地震、平成30年7月豪雨や台風第21号、北悔道胆振東部地震などの大規模自然災害が頻発しており、森林の有する土砂災害防止や洪水緩和といった機能の重要性が一層刷まっている。
また、各地域では、国産木材の利用拡大を通じた林業の振興による中山間地域の活性化が強く期待されている。
さらに、平成31年度税制改正により森林環境税(仮称)及び森林環境譲与税(仮称)が創設される予定であり、地方公共団体における国産木材利用等の取組について、一層の強化が期待されている。
このため、国産木材の新たな分野での利用や魅力発信など、各地方公共団体がこれまでも取り組んでいる国産木材の需要創出に向けた取組を、さらに全国的に加速させ、森林資源の循環利用を進めることで、再造林、保育、間伐などの森林整備を推進し、災害防止の観点からも極めて重要な森林再生、すなわち治山の理念に基づく取組へと繋げていく必要がある。
これらを踏まえ、地域の活性化や防災・減災に繋がる国産木材活用の更なる拡大を固るため、次のことを要請する。

1 CLT等新たな木質建築部材を使用した先駆的な建築物の整備や、国産木材を使用した塀の設置など、国産木材の需要創出に積極的に取り組む地方公共団体や民間事業者等に対する支援を一層充実・強化すること。

2 建築物の木造化・木質化を進めるため、新たな建築資材の技術開発や、木造建築を担える設計・建築分野の人材育成に対する支援を一層充実・強化すること。

3 地方公共団体や民間事業者等における国産木材活用を推進するため、国産木材活用の意義や魅力を広く国民に対して周知・啓発する取組を充実・強化すること。

平成30年11月8日

全国知事会国産木材活用プロジェクトチームリーダー
東京都知事小池百合子 


今後6月までの提言をまとめる作業をするのだそうです。

(知事会プロジェクトへの期待)

すべての都道府県が公共建築物木材利用促進法に基づく当道府県促進方針を作成しています。都道府県方針へのリンク先一覧

県産材・木材利用促進条例など20ほどの道・県が「森林の継承や循環型社会の形成をはじめとする多くの恩恵を認識」して木材や、県産材に利用促進のための施策を体系的に始めています。(勉強部屋ページ木材利用拡大条例

そのような中で、東京都知事をトップとした国産材の利用にむけた動きは重要なステップアップの機会です。時あたかも森林環境譲与税が都市の自治体もふくめたすべての市町村に森林を念頭においた、助成措置がなれる大切な時期。

勉強部屋では二つの点を期待します。

(なんで国産木材なのか?)

来年の東京オリンピックパラリンピックが開催されるなかでの都知事をトップとしたプロジェクト。SDGs目標 12持続可能な消費と生産のパターンを確保するにも関係する大切なプロジェクトであり、是非グローバルな発信にしていただきたい。その点で,日本向けには「国産木材を使おう」というのは分かり易いメッセージですが、グローバルに発信する場合、工夫のいるところです。近くの木材を利用することの環境貢献をしっかり発信して頂きたいと思います。

「新国立競技場」の木材利用。ロンドンに学びそれを超えて世界に何を発信するのか?(2016/1/17)
「ウッドマイルズ 地元の木を選ぶこれだけの理由」2007/4/15)

(欠かせない人づくり)

上記に掲載した緊急提言の2番目「木造建築を担える設計・建築分野の人材育成に対する支援を一層充実・強化すること」は大切なポイントです。各都道府県に一つは困ったときの駆け込み寺が必要(第34回フェアウッド研究部会 「新時代を拓く木材利用とフェアウッド」での講師杉本洋文氏の指摘)です。是非具体的な提言を期待したいと思います。

kokunai6-48(chijikai)