森林林業基本計画と持続可能な森林経営(2)基本計画の中の生物多様性保全(2015/3/22)
地球環境基金の「愛知ターゲット目標3補助金奨励措置の健全化に関連して」というプロジェクト(代表国学院大学古沢広祐教授、実施団体特定非営利活動法人野生生物保全論研究会、というプロジェクトの、今年度の報告書「生物多様性はど守れるかー補助金・検査・法制度の改善に向けてー」に、「森林林業分野の行政施策と生物多様性の保全ー愛知ターゲット目標3補助金奨励措置の健全化に関連して」というタイトルの小論が掲載されています。
 

その中で、過去3回の森林林業基本計画の中での生物多様性についての記述の推移を整理していますが、その概要が、左の表です.。

「基本方針」における記載は、前二回は「国民のニーズの多様化」という視点であったのに対し現計画は「森林における生物多様性の低下の懸念」と一歩踏み込んだ認識を示すとともに生物多様性条約などのグローバルな動きを踏まえた新たな項目建てをしています。

また、目標に関する記述では、十分配慮すべき「重視する施策以外の機能」とする位置づけ(前計画)から、現計画では、特に生物多様性の重要な森林について記述、「順応的管理」に基づく対応必要について記述し、さらに、「施策に関する記述」では、生物多様性の保全を山づくりの主たる目的の一つとして記載するとともに、優良種苗の確保、在来種による治山緑化など多様な記述となっています。

このように、2013年の計画で生物多様性保全に関する記述が詳細になった背景には、生物多様性条約COP10を前にして、林野庁が設けた「森林における生物多様性の保全の推進方策検討会」 (2009年林野庁)の検討結果が大きな役割を果たしています 。

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