最近の違法伐採問題に関する話題(2014/6/27)

(東アジア木材消費市場を巡る違法伐採問題)

2007年のグレーンイーグルスG8サミットなどを契機として、日本のグリーン購入法の政府調達に合法性証明を求めるなど国際的な違法伐採問題への取組が進みましたが、近年米国、EU、オーストラリアなど新たな罰則付き法令が施行され新たなステップとなっています。

巨大な中国市場という木材大消費市場の登場で、東アジア市場がこの問題に再びイニシアティブをとれるのかどうか、ということが話題になっています。

東アジアをとりまく木材の供給地域に関して、国際NGOがリスクをかけて行った調査報告書がウェブ上で公開されているので、紹介します。

《議員会館内セミナー》「違法伐採と日本市場」〜ロシア・中国から日本への木材流通〜

門戸開放: ロシア産違法材の輸入を防ぐ ことのできない日本の失敗

マレーシア・サラワク州:野放し産業

生々しい調査報告です。全体の中でこのような事例がどの程度広がっているのか、ということについて関係者の認識の差は大きいと思いますが、政策の中枢から遠くは離れた地域に広がるロシア東アジア地域森林の管理がいかに難しいものか、その管理を進めるために消費側の協力体制がどのように構築されなければならないか、重い課題です。

プーチン大統領は、シベリアトラとアムールヒョウを守るための法令に署名したそうですが、森林管理のための予算は1990年代の10分の1になっているそうです。広大な東アジアのロシア森林。貴重な野生生物の生息地であるとうだけでなく、循環資材の供給基地として大切な資源がしっかり守られるように、生産国(露)と消費国(日・中)との連携が必要でしょう。

(輸入合板に対する違法材規制が日本の合板需要・合板用丸太需要に与える影響

違法伐採対策を進めると、日本の国産材の需要量がどの程度増えるのか?違法伐採対策が日本の林業の支援の不可欠な要素であることを説明するときに重要なポイントです。

法政大学の島本教授とNGO方々の標記研究成果が、ウェブ上で公開されています。

輸入合板に対する違法材規制が日本の合板需要・合板用丸太需要に与える影響(日本林業経営者協会(季間誌杣径、3月号)

データの制約からマレーシアの合板だけの影響を分析していますが、合板用原料の国産材の需要量が1割以上増えるのだそうです。

メインの流れである中国からの木材製品に影響まで考えると、違法伐採対策は国内の木材市場に巨大なインパクトとなる可能性があります。

boueki4-51(eastasiawood)