我が国の林業にとって森林認証の意味は何か(2000/3/6)

認証制度は、先進国の消費者運動に対応するための手段として、林産物の輸出国の林産業が受け入れるという形で導入されてきた経緯がある。

木材の輸入国である我が国の林業経営にとって認証制度の意味は何か。以下のように二つの意味がある。

1 我が国国内の市場における国内林業の競争力を確保

近い将来あり得る海外からの認証木材の大量輸入の可能性に対し、我が国の林業の高い水準を日本の消費者に対して示し、競争力を確保する必要がある。

この点について、認証木材の大量輸入の可能性、すなわち我が国の消費者の環境指向の程度の認識をどう見るか見方が分かれるところ。

90年代のはじめに日本建設業協会が熱帯木材合板パネルの使用削減ガイドラインを発表したことがあったが、急に進展する可能性は十分に持っている。


2 海外に対する発言力の確保

我が国の林業の将来にとって、輸入される木材は持続可能な木材とするという秩序を作ってゆく必要がある。

ITTOが条約の中で2000年目標としてこのことを規定したように、この主張は反対するのが困難な、説得力のある主張である。

ただし、我が国の林業がしっかりした基準をクリアしているという状況になっていることが必要。

 
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