FSCの原則基準の全面改訂作業(2009/8/15) | |||||||||||||||||||||||||||||||||
1994年に作成され、2度ほど部分的改訂がなされたFSCの森林認証の原則基準が、全面的な改訂作業を行っており、改定案が公開されパブリックコメントを求めています。 改定案全文Complete Version 5-0 Draft 2-0 of the FSC P&C 次表が新旧の10原則の枠組みです
FSCの10の原則を私は、@経営の社会的責任(1-4)、A森林の多面的機能(5,6,9,10)、Bマネジメントシステム(7,8)の三つのカテゴリーに分けて考えるとわかりやすいと思っています(例えば日本の森林管理者にとって難しさはB、A、@の順など、小HP県産材認証とFSC 認証の間ー地域材認証にグローバルスタンダードの視点を、参照) 10の原則の下に62の基準ぶら下がっていますが、そのうち14が新規に作成されたもの、残りは今までの基準を見直したものとなっています。 今回の改訂の性格をみる場合新規作成の部分が重要な意味を持っていると思いますが、その辺のところがわかりやすいように新旧対照表を作成しました(こちらからエクセルファイルをダウンロード)。先ほどのカテゴリーごとに新規項目をみてみると、@9,A4,B1となっています。どんな部分にFSCが汗を流しているかがわかります。 また、天然林を人工林など転換することの評価(原則6基準7)の部分がまだ提案に行き着いていないようです。重要な論点です。関連して温暖化ガスの吸収源としての評価といった部分がほとんど記載されていないというのも気になるところです。 日本のように森林の4割を大規模な造林地に転換した経験がある国は世界に中にもあまりないので、これの冷静な評価(温暖化ガスの吸収源・地域材の供給源としてもの面、スギ花粉源拡大としての面などなど)がなされると、国際的な貢献となるということなのではないでしょうか。 パブリックコメントは9月4日が締め切りです。(提出用紙などはこちらにあります) sinrin2-14<FSCP&C2009> |
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