2025大阪関西万博の木材利用(1)ー木材利用パビリオン(2025/9/30)

日本林政ジャーナリストの会本年度第二回共同取材の2日目、万博の木材利用とうテーマのひつと、「木材利用のパビリオン」に関して報告します。

(2025大阪。関西万博での木材利用/パビリオン「・施設)

、レクチャーの3番目中川木材中川社長の素晴らしい報告(以下中川報告)を中心に紹介します

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全部で158の国や地域のパビリオンがあると言われていますが、その中で木材が中心となったパビリオン43を、中川社長がピックアップされています

左の図、赤いパビリオンです。

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そして、下のリストは、木材林業関係者の視点で見る場合の参考視点。

◎は木材・林業関係者に是非訪問してほしいパビリオン、〇は木材・林業関係者に訪問してほしいパビリオンと説明がついています。

中川さんが〇〇回に渡り万博会場を訪問し、木材の専門家の目で見た大切な情報です

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 国・地域など   ↓ ◎は木材・林業関係者に是非訪問してほしい
〇は木材・林業関係者に訪問してほしい
 
 ↓  参考情報
アイルランド アイルランド産のダクラスファー、内装吉野桧ジェットブラック塗装、朝日ウッドテックのフロア
アメリカ ウッドデッキやベンチ( 米ヒバ)、根太・建物外装( ダクラスファー)、津田産業納入
アラブ首長国連邦 ナツメヤシ葉軸を利用した柱、屋外には木造パーゴラ
イギリス ナツメヤシ葉軸を利用した柱、屋外には木造パーゴラ
イタリア 木造3階建、木製飛行機躯体、屋上デッキは人工木、シアタールームに朝日ウッドテック
インドネシア 木造CLT構造、デッキはもみ殻利用の人工木材、熱帯林
ウズベキスタン 320 本の国産杉丸太調達は府木連、高原木材
オーストラリア ユーカリの森、飲食キャビンはPEFC 認証を取得したオーストラリア産の広葉樹
オーストリア トウヒ(スプルース)のリボン、デッキ、レストランのフローリング(朝日ウッドテック)
カタール 杉の羽目板貼り、鉄骨を杉板でラッピング隈研吾設計
クウェート 休憩室床ウッドデッキ風広葉樹、ベンチ
スイス 導入路デッキ、ベンチ、建物全体縦格子
スペイン 木造、長野産スギ、落葉松の木材CLT が使われている。朝日ウッドテックのフロアー
タイ 内装に木材多用
チェコ 木造屋上ウッドデッキ。大末ホール、壁、床にチェコのPEFC 認証CLT 使用
チリ 床材や柱にはチリ産のラジアタパイン
ドイツ 木造140 トンの木材を利用、ウッドデッキ( 杉)、朝日ウッドデックのフロアー
バーレーン 木造4階建、杉を利用
ハンガリー 建物内装壁に北海道産のカラマツ利用、ドームにいわき市産の杉
フィリピン 木造一部鉄骨西尾レントオール
ブルネイ・ダルサラーム イタリア人の設計のシラカバ合板のアーチ
ポーランド 木造3階建内外装に鹿児島産の杉、スナダヤのCLT。屋上にウッドデッキあり
北欧館5か国 建物全体杉板張り、柿渋で黒塗装。杉の什器・天井板、屋上ウッドデッキ
マレーシア パフォーマンスデッキと屋上ウッドデッキ材質はセランガンバッ
ルーマニア 焼杉の外装とウッドフェンス
ルクセンブルク 塗装コンパネの外装、内容什器も杉等、栃木産杉のベンチ
ヨルダン 奈良県上北山村産の杉290 本を壁として利用
いのちの遊び場クラゲ館 4,600 本の吉野杉の角材を粘菌のように組み合わせた「創造の木」
大阪ヘルスケアパビリオン 材、フローリングは朝日ウッドデッキ
住友館 屋根と外壁には桧構造用9ミリ合板(約250m3)、入口周辺は杉の角材
三菱未来館 骨造(一部木造)構造用集成材は38m3 利用
よしもとwaraii myraii館 壁(フェンス)として福島県産の広葉樹間伐材の乾燥用木材段組を利用
ポップアップステージ東外 ドームのステージ、萬代基介設計国産杉を利用、企画・納材・施工は中川木材産業
ポップアップステージ東内 屋根付き屋外ステージと事務所、鉄骨造木造ウッドデッキ
ポップアップステージ北 丸太のテンセグリティ構造、熊本県山鹿産のコウゾが植林されている
サテライトスタジオ東 木造「困った木」が支える唯一無二の木架構
サテライトスタジオ西 木造福島県産材を利用
トイレ3 15mm 厚の既成合板に塗装したもの、小松ウオール工業によるOSB
トイレ6 木造設計:隈翔平+エルサ・エスコベド
休憩所1 ◎ 木造国産杉桧利用 木造 国産杉檜利用
レイガーデン 屋根の軒裏に杉の角材8,000 本を利用能舞台は桧
凍ゲート南停留所 鉄骨造・木造 杉利用 大和ハウス


以上ですが、中川木材産業のウェブサイトで、「万博と木材」に関する詳しい情報が掲載されています。

(ウズベキスタンパビリオン)

大阪府木連が、木材調達に貢献し、今回入場にも便宜を計っていただいた、ウズベキスタンパビリオン。

大阪府木連の三宅専務が紹介してくれた、資料の中にもたくさんの情報が掲載されています。@大阪万博のウズベキスタン館そびえる日本のスギ/  C大阪・関西万博の美しい木立、屋上の森は日本の職人が施工/ D大阪・関西万博は「木の万博」、CLTなど木造・木質アピールするパビリオンに存在感

右の図は,資料@より「大阪万博のウズベキスタン館にはモスクをイメージした柱がそびえる」(日経新聞)

ウズベキスタン館は、「いのち輝く未来社会のデザイン」というコンセプトの元で、意欲的案パビリオンが立ち並ぶ万博のなかで、建築関係者にとっても、興味深いもののようです。

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大阪?関西万博の楽しみ方は人それぞれだが、建築好きには外観も展示も楽しめるウズベキスタンパビリオン」をお勧めしたい。かつてシルクロードの東西貿易を支える中継都市として栄えた、中央アジアの国であるウズベキスタンには、旧市街やモスクなどの街並みや建築物が幾つも残り、世界遺産に登録されているものも多い。・・・

ウズベキスタン館はまず、外観が美しい。屋上には無数の木柱が見える。森のような屋上テラスには上ることができ、地上から見上げると「木の神殿」のようだ。木造・木質のパビリオンが多い大阪?関西万博の中でも、完成度の高さはトップクラスである。

以上資料Cより(左写真も)ーーーー

木材は・・・「日本の9カ所から集めたスギの木を使った柱には、それぞれ近距離無線通信(NFC)タグがついている。NFC機能付きのスマホをかざせば、柱がどこの木なのか説明を見ることができる。柱は万博後にウズベキスタンヘ逼び、日本の樹木について教える教育の場などで活用するという。」

ということで、究極のトレーサビリティですね。

木材の調達には大阪府木連が深くかかわったそうです

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