ニュースレター No.145 2011年9月29日発行 (発行部数:1224部) | |||||||||||
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このレターは、「持続可能な森林経営のための勉強部屋」というHPの改訂にそっておおむね月に一回作成しています。 情報提供して いただいた方、配信の希望を寄せられた方、読んでいただきたいとこちら考えて いる方に配信しています。御意見をいただければ幸いです。藤原 |
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フロントページ:APEC林業担当大臣会合とグリーン成長(2011/9/29)
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9月6日から7日、北京でAPEC(アジア太平洋経済協力会議)で初めての「林業担当大臣会合」が開催され、「第1回APEC林業担当大臣会合 森林と林業に関する北京声明」が採択されました。 林野庁プレスリリース 世界のGDP5割貿易量4割を持つアジア太平洋地域21カ国のAPECでは地域の森林問題についての関心が示されてきましたが(2007年シドニー宣言(小サイト内))、森林行政の責任者の集まりが初めて開催され、持続可能な森林経営や、合法的に伐採された林産物の促進を進めていくことになりました。 「林業 は、その独特役割と持続可能な開発へ貢献によりグリーン成長を達するための先導的セクターとなる潜在力を有してい ることを認識し」と宣言の中にグリーン成長ということばが、4回もでてきます。 グリーン成長は先進国クラブであまり南北の調整という政治的なエネルギーを使わない分だけ、自由な発想で経済政策を提唱してきたOECDが、2009年の閣僚会議でグリーン成長に関する宣言という形で提唱してきたもので、今年の理事会でグリーン成長戦略を発表しました。 「グリーン成長に向けて」日本語版要約 グリーン成長とは「政策の転換を図り、環境保護や気候変動対策関連の技術開発や行動を経済成長の後押しに利用する」といった意味合いを持っています。 消費の環境へのシフトと経済の成長のリンクの位置にいる森林林業の政策論の中で、来年のRIO+20会議に向けてさらに進化されるグリーン成長のコンセプトは重要な位置にあると思います。 chikyu1-22<APEC2011> |
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港区が区内の大規模な建築物施工時に木材の利用量を申請してもらい量に応じてグレード別に認定をしようという、標記制度が10月から立ち上がることとなり、専用のウェブサイトが公開されました。 認定のためには「木材の合法性及び森林の持続可能性を担保し、伐採後の森林の確実な更新を保証す 仮認定をされた第一号の事例を紹介されています。 地方自治体が木材の利用推進を図るという事例は、「公共建築物等の木材利用促進法」などを契機に広がっていますが、基本的には「県産材」ということになり、地場産業、地場林業の振興と結びつくことなりますが、港区のように大消費地の中の自治体の木材利用推進の取り組みががどんな展開になるのか、大変注目されるところです。 kokunai4-31<minato2011-3> |
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REDDに関する辛口コメント:再開したCIFORの研究評論の論調(2011/9/29) インドネシアに本部がある国際林業研究センター(CIFOR)は1997から所長の個人的な執筆で政策担当者向けの最近の研究動向をフォローしたPOLEXというニュースレターを配信してきました。 所長が交代になってから中断していましたが新たな共同の執筆体制で再開を始めました。 CIFORの研究だけでなく、国際政策に関係のありそうな最近の政策研究の概要を知ることができます。全文が日本語に翻訳されるので便利です。 POLEX日本語のサイトから再開後のタイトルリストを引用します 31 August 2011
11 August 2011
11 August 2011
18 April 2011
15 March 2011
気候変動枠組み条約で議論されているREDD(森林減少と森林劣化 による排出の削減)は他の課題の合意が難しい中で、この課題だけコンセンサスが進むという状況になっていますが、本来途上国の森林管理がそんなに簡単な課題ではないことは森林関係者が強調しておかなければならない点でしょう。 kokusai2-41<POLEXsaikai> |
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