ニュースレター No.1282010年4月17日発行 (発行部数:1350部) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
このレターは、「持続可能な森林経営のための勉強部屋」というHPの改訂にそっておおむね月に一回作成しています。 情報提供して いただいた方、配信の希望を寄せられた方、読んでいただきたいとこちら考えて いる方に配信しています。御意見をいただければ幸いです。藤原 |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
フロントページ:森林と生物多様性(2010/3/28)
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
(日本森林学会、記念シンポジウム) 4月3日4日に筑波大学で開催された日本林学会の記念シンポジウム、テーマは「森林管理と生物多様性ー森とにとの共存を目指してー」でした。 地球環境に関する二つの国際約束である、気候変動枠組み条約、生物多様性条約が共に1992年の地球サミットで作られてから18年たちましたが、二つの条約を比べると、私たちの生活や政治への影響力に格段の差があり、「地球環境の視点から、日本の森林と木材を考える」を看板とする小HPでの情報発信も気候変動に偏りがちです。 考えてみれば、気候変動問題にとって森林は脇役ですが、生物多様性にとっては森林は主役のはずです。 11月に名古屋で開催される生物多様性条約COP10にむけて小HPでの情報強化の準備もあり、出席してみました。
生物多様性研究の第一人者、東北大学の中静さんの基調講演は、この問題の重要性を分かり易く説明するイントロダクションでした。 また、三浦さんの日本中の生態系に圧力を加えるシカの管理は、世界的なトレンドであり、新たな管理の仕組みを提案するものでした。 報告者にお願いし、プレゼン資料を提供頂きました。こちらにおいてあります。 (生物多様性保全の統合された指標) フロアからの質問の機会があったので、前々からの問題意識をもとに質問してみました。 「生物多様性条約と気候変動枠組み条約のパワーの違いは、後者が温室効果ガス排出量という統合された指標を持ち、これの削減目標を合意し、国ごとの目標、企業に上限値の配分などを進めているのに対し、生物多様性が統合化された指標を持っていないからでないか?そのようなアプローチの可能性をどうるか?多様性の目標に統合化は邪道か?」 中静さんのコメントは、「そのようなアプローチはいくつかあるが、どんな統合化した指標でも、一つにするのでは重要な属性がはずれてしまし、無理があると思う」というものでした。 関連したトピックスをあつかったのが、2008年に中間報告が発表され、KOP10に向けて最終報告が作成差えっ策せ資される予定になっている、「生態系と生物多様性の経済学」(TEEB)(小HP関連ページ)です。 筆者のインタービュー記事に掲載されています。生物多様性の評価手法を確立し、リスクと機会を明示(TEEBのパヴァン・スクデフ氏)(日経電子版特集問われる生物多様性)
2008年に公表されたTEEB中間報告には、平均生物種豊富度(Mean Species Abundance (MSA))という指標に基づく地球規模の生物多様性の影響の地域分布が示されています。 、 COP10に向けて、TEEBの最終レポートが作成されているそうです。この議論が進化することを期待します。 最後に中間報告から引用します。 「計測しないことは管理できない」ということである。もし我々が「生態学的な安全保障」を本当に管理したいのなら、どんなに難しくとも、生態系と生物多様性を経済学的にかつ科学的に計測しなければならな |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
日本森林学会2010年大会から(2010/4/17)
日本森林学会の121回大会が筑波大学キャンパスで4月3-4日に開催されました。 残念ながら発表する準備はできませんでしたが、最近の学会動向にふれてみようと参加してきました。 直接聞いたものだけではありませんが、公開されている報告で小HPに関係がありそうなタイトルを紹介します。 森林学会の報告全体はこちらから
gakkai<sinrin2010>
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
再生可能エネルギーの全量買取制度に関するオプションに関する意見(2010/4/17) 経済産業省の「再生可能エネルギーの全量買取に関するプロジェクトチーム」(座長)が「再生可能エネルギーの全量買取制度に関するオプションについて」を公表し意見を求めています。 昨年から太陽光発電の余剰電力を買い取る制度が始まっていましたが、その対象範囲を拡大し、バイオマスを含む再生可能エネルギーを対象とし、一定条件のものを(余剰部分だけでなく)全量電力会社が買い取る制度を導入しようというものです。 買い取り対象、買取価格、買取期間などに応じて5つのケースを提示しています。 現在でも加工プロセスから発生する木質廃棄物(木質バイオマス)を熱源に利用し、また発電用の燃料とている木材加工業関係者は結構あり、木材に関係者にとっては重要な話題です。 木質バイオマスを燃焼させて発電させれた電力はどんな条件のものが買い取られるのか、そしていくらで買い取られるのか。気になるところですが、それらはすべて、選択肢となっていていろいろ意見が言えることになっています。 とはいえ、今まで4回の会合で検討された内容が以下のように同時に公表されており、これを読むと、木質バイオマスについてどんな議論がされたかが、わかります。 参考資料(PDF形式:415KB) (買い取り対象のバイオマス)
二つの論点が未整理になっていますが、一つは未利用であることが確認できること、もう一つは、森林破壊につながらない生産時点での環境負荷についての情報が確認できることの二つを条件とすべきとなっています。 (買い取り価格) @全ての再生可能エネルギーの買取価格を原則一律に設定する(1kwあたり15〜20円程度、価格低減効果のあるもののみ例外)、A再生可能エネルギーのコスト等を勘案してエネルギー別に買取価格を設定するの二つが提起されていますが、参考資料のコメントの書き方を見ると、事務局は@を想定していることは明かかです。(価格提言効果のあるもののみ例外としているのは太陽光発電を念頭に置いています。)参考資料(PDF形式:415KB) 小HPでも意見を提出する予定です enery1-9<zenryoukaitori1> |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
世界と日本の森林認証の現状2010(2009/3/27) 小HP、その時点で入手できる情報を元に第三者により森林経営を認証された森林面積を調べて公表しています(過去のもの)。2010年3月時点で入手出来るデータを整理してみました。
出所含めたエクセルファイルはこちらから。 sinrin1-15<genjo2010e> |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
■いいねボタン
|