ニュースレター No.087 2006年11月12日発行 (発行部数:1300部) | |||||||||||||||||||||||||||||||||
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このレターは、「持続可能な森林経営のための勉強部屋」というHPの改訂にそっておおむね月に一回作成しています。 情報提供して いただいた方、配信の希望を寄せられた方、読んでいただきたいとこちら考えて いる方に配信しています。御意見をいただければ幸いです。 |
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フロントページ:2006年林業経済学会秋季大会から(2006/11/12)
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今年は残念ながら、昨年までのように自分で報告をすることはできませんでしたが、少しの時間顔を出し、最近の研究の最前線をかいま見させて頂きました。 大会の報告タイトルと要旨はこちらの学会ホームページにあります。 以下はほんの一部のタイトルですが、直接発表をお聞きした報告の中から、ちょっと気になったものを紹介します。 その中でも、もと林野庁次長の田家さんの「森林認証の可能性について」はおもしろいです。同学会報告できっちりした論文の形でを提出されたのも出色ですし、認証取得者へのアンケートの設計が行き届いていて、「森林施業計画の意識」などおもしろい結果になっています。(要旨、アンケート結果) その他、国産材の安定供給という重要なポイントについてのいくつかの発表をピックアップしてみました。
gakkai <ringyoukeizai2006> |
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2 違法伐採問題はどの程度の問題? 世界銀行の報告書(2006/11/12)
世界銀行は2001年の「森林法の施行とガバナンス」(FLEG)に関する閣僚会議いらい、各地のFLEGの中心的な役割を担い、違法伐採問題の国際的な取組をリードしてきましたが、8月にStrengthening Forest Law Enforcement and Governanceと題する報告書を発表しました。 「世界の違法伐採は公的な森林のみに限っても100億ドル(約1兆2000億円)の減収になり持続可能な森林管理に関するODA供与額の6倍に及ぶ」という数値を提示して、波紋を呼んでいます。 世界銀行のプレスリリースWorld Bank: Weak Forest Governance Costs Us$15 Billion A Year 本文ダウンロード boueki4-21<seginfleg> |
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3 日本で一番大きな製材企業の「事業展開と将来展望」(2006/11/12) 日本の1万社ほどある製材工場が毎年消費している原木の量は2千万立方メートルを少し超えるぐらいですが、その約1割が1社消費されています。広島県呉市に本社を置く中国木材です。 10月下旬広島で開催された第41回全国木材産業振興大会に出席しました。その目玉が、中国圏で元気な四社のトップの講演会でしたが、その一人が「中国木材の事業展開と将来展開」と題する講演を行った中国木材堀川社長。
短時間でしたが、当施設の目玉である511機に及ぶ乾燥施設、集成材加工施設、プレカット施設などを担当の方々が丁寧に説明して下さいました。トップ企業の情報公開の姿勢に敬意を表します。 kokunai8-5<cyugokumokuzai> |
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4 英国の違法伐採に対する調達方針とCPET(2006/11/12) 日本に先行して違法伐採問題の政府調達方針を実施している英国で、政府の調達方針に関する情報提供と、調達者、供給者に対するアドバイス、各種証拠の評価など中心的な役割を担ってるCEPT(Central Point of Expertise on Timber)の関係者から意見を聞く機会がありました。 英国政府の違法伐採に関する調達方針は、すべての契約は最低限の要求事項として合法材であることが求められ、持続可能な木材望ましいとされています。(契約における要求事項) 合法性と持続可能性にの証拠は次の二つの方法で評価されます。 カテゴリーAの証拠(森林認証スキーム) CPETによって以下の5つの制度が評価されています。 CPETによる認証スキームの評価
カテゴリーB(その他の方法) 森林認証以外の証明方法はカテゴリーBとされ、その枠組みについての解説書が提示されています。 「カテゴリーBの証拠についての評価の枠組み(第一版)2006年6月」(pdfファイル→Framework for evaluating Category B evidence) 川上から川下までの全課程のサプライチェーンについてのチェックリスト、森林の管理の合法性、持続可能性についてのチェックリストなどからなっています。(現在開発中であり、まだ実施には移されていない模様) チェック項目は詳細にわたり、「森林認証をとる方が簡単」と言うことになりかねない内容です。 boueki4-22 <cpet> |
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