ニュースレター No.072 2004年8月7日発行 (発行部数:1200部) | |||||||||||||||||
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このレターは、「持続可能な森林経営のための勉強部屋」というHPの改訂にそっておおむね月に一回作成しています。 情報提供して いただいた方、配信の希望を寄せられた方、読んでいただきたいとこちらで考えて いる方に配信しています。御意見をいただければ幸いです。 |
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フロントページ:地域材利用推進とウッドマイルズ(2005/7/10)
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地域材利用を推進している自治体や業界関係者を対象にして開かれたもので、50名の方が参加されました。 <地域材利用推進とウッドマイルズ> 私も概論部分を担当し、表記のタイトルで以下のような話をさせて頂きました。 近年、県産材を認証(上図)しそれを利用した住宅への助成など、地域産材の普及をはかる動きが急速に拡大していますが、「公的機関の主導」から「民間への波及」という段階には至っていません。その理由は、県産材の利用というコンセプトに若干不鮮明なところがあるからではないでしょうか?ウッドマイルズは「地域材利用推進と、環境にこだわる消費を結ぶツール」とです。(資料pdf) <全体のプログラム> そのほか、昨年から始まった京都府産材のウッドマイレージを使った評価や、新しくできたマニュアルの説明、また、「地域材を使って森林をまもる事例報告」など興味深い内容でした。 プログラムは以下の通り
配布された資料を資料室に置きます。 energy 2-34 <kyosemi2> |
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21世紀の森林整備の推進方策のあり方に関する懇談会(2005/8/7) 林野庁で開催していた表記の懇談会の中間報告案が公表され、意見と情報の募集が始まっています。(→林野庁HPこちら) 地方の公社造林についての検討会だと思っていたのですが、森林整備についての幅広い検討をしています。 研究会の過程で配布された以下の資料を資料室におきます。
特に、第一回の資料の「我が国の森林と森林整備に関する施策の経緯」は第二次大戦直後の政策当局が置かれていた立場や、その後の展開について大変わかりやすく解説されていて、参考になります。 kokunai6-6 21seibi> |
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グレンイーグスルサミットと違法伐採問題(2005/7/10) 7月英国のグレンイーグスルで開催された主要国首脳会議(G8サミット)はアフリカと気候変動・地球環境が二つの大きな議題で、12の文書が作成されました。 そのうちの「気候変動、クリーン・エネルギー、持続可能な開発」と題する地球環境問題をあつかった文書は(総論・行動計画)に分かれており、行動計画の、最後の部分に、違法伐採への取り組みというタイトルで三つのパラグラフがあります。
<違法伐採問題の背景> サミットで違法伐採問題が取り上げられたのは7年前の1998年バーミンガムが最初で、ブレア首相のこの問題についてのこだわりがわかります。 違法伐採問題が国際政治の舞台に登場したのは、90年代の半ばで英国に本部を置くNGOである、EIA(Environmental Investigation Agency)によるインドネシアの国立公園の報告書だとされています。 The Final Cut -Illegal logging in Indonesia's Organgutan Parks 地球サミットで議論された「持続可能な森林管理」が、特に熱帯林問題では全く改善されない状況に対して、NGOと欧州の政治家が風穴を開けようとした構図が見えます。 <地球サミットの教訓> 海外における不適切な森林管理についての指摘が、自国の森林管理の透明性についての課題としてブーメランのようにはね返えってくる、ということは、92年の地球サミットの時の教訓です。 90年代の初め盛んになった、途上国における熱帯林の管理についての問題提起は、地球サミットの議論中で「すべての森林の持続可能な管理」という形で、問題設定がしなおされ、その後、多くの先進国は自国内の経済林のかなりの部分を第三者認証の枠組みにのせるという形で説明責任を果たそうと努力してきました。 今回の違法伐採問題も具体的な方策に一歩踏み出せば、G8側も自国の森林管理や流通の透明性についての説明責任問題に直面する性格を持っています。 10数年にわたる各国の森林政策の水準がグローバルスタンダードをもとチェックされる機会であるともいえます。 参考資料 Welcome to illegal-logging.info 英国政府が関与している情報源 全木連の関係ページ FOEの関係ページ グリーンピースジャパンの関連ページ boueki 4-6 <G8glen> |
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林業経済学会の分科会報告のスケジュール(2005/8/7) 11月12-13日に愛媛大学で開催される2005年林業経済学会秋季大会で、「地球規模での持続可能な森林管理への課題」という分科会を設置することとしましたが、の事前のスケジュールが発表になりました。 とりあえず、重要な日程は ◆大会発表の申込締切:8月16日(火)簡易書留にて必着 ◆大会参加の申込締切:8月31日(水)郵送にて必着 グレンイーグルスG8首脳会議での違法伐採問題への関心、気候変動枠組み条約など本来別の目的をもった環境条約の中での森林に関する議論の展開・・・・ 他方で、地球サミット以来10年以上がすぎてもいっこうに展望がひらけない、国際的な森林管理の枠組み。 G8の一国である日本で活動する森林林業政策に関わるアカデミックな集団がどんなスタンスで取り組むのか結構重要なテーマだと思います。 kokusai 1-10 <rinkeitai052> |
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新たな住宅政策についての審議会部会報告への意見募集(2005/8/7) 国土交通省では次期通常国会での上程にむけて、住宅基本法を策定すべく検討をしています。 関連して、国土交通省の社会資本整備審議会住宅宅地分科会基本制度部会(部会長:八田達夫 国際基督教大学教授)は、「新たな住宅政策に対応した制度的枠組みはいかにあるべきか」という審議結果の報告案を公表し、意見公募(8月12日締め切り)をしています。(報告書や応募要領など)国土交通省のHP 報告書は T これまでの住宅政策を支えてきた制度的枠組みの見直しの必要性 U 住宅政策の方向性を示す制度的枠組みの構築 V 新たな制度的枠組みの下での政策展開 の三つの章に分けて記述していますが 背景や課題を記述しているTの部分には以下のような重要な記述があります。
この記述が基本法のどの部分に活かされることになるのか、パブリックコメントなども含めた議論の深化が望まれます。 kokunai 6-7<kentikuk> |
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