気候変動問題から見た森林-IPCCの報告書とCOP28を踏まえてー勉強部屋Zoomセミナー第5回報告(2024/2/5、)

1月23日勉強部屋Zoomセミナー本年度第5回を開催しました。

ゲストは、公益財団法人地球環境戦略研究機関(IGES)で生物多様性と森林領域を研究されている山ノ下麻木乃さん。

1年ほど前のネット上の「10NICS2022年版和訳公開イベント~気候変動について今伝えたい、10の重要なメッセージ~」というイベントで、Insight 6:持続可能な土地利用は気候目標達成に不可欠である、というセッションで、インパクトのある報告をされたので、お願いして、この企画になりました。

講演のタイトルは「気候変動問題から見た森林-IPCCの報告書とCOP28を踏まえて」

気候変動と森林問題は、地球環境の視点から、日本の森林と木材を考える勉強部屋の主要なテーマですので、枠組み条約の決定事項と日本の森林政策のの関係性など追いかけてきました。

今回は、「気候変動に関する最新の科学的知見の評価」を定期的に報告し、気候変動問題の解決を支えてきた気候変動に関する政府間パネル(IPCC: Intergovernmental Panel on Climate Change)の報告書に何が記載されているか、ということを背景に、森林と気候変動の関係をすこし、掘り下げて、吸収量は緩和策ですが、適応策は?森林林業対策は、よいこと(相乗効果)ばかりでな問題点(トレードオフ)も・・・
また、気候変動枠組み条約の締約国会合COP28が終わったばかりですが、GSTとか、森林に関する枠組みFCLPとか、議論の内容を理解するうえで大切な用語の説明もいただけると思います。そして、全体を評価していく枠組みである森林宣言評価など重要な枠組みについての説明もあります。

その辺をしっかり理解したうえで、森林対策をさらに深めていこうというのが、山ノ下さんにお願いした思いでした。

それでは、概要を説明します。

((山ノ下さんのレクチャー))

(報告の構成)

以下の4部構成です

イントロ
気候変動の現状と傾向
将来の気候変動・リスク・長期的な応答(対応策)
短期的な応答(当面の対応策)

順番に紹介します

(イントロ)

左の図にあるように、昨年完結したIPCC第6次報告書(AR6というみたい)は7冊公開されています。

第1作業部会報告書(左上)に加え、3つの特別報告書(下の欄:1.5℃特別報告書,土地関係特別報告書,海洋・雪氷圏特別報告書)、並びに第2作業部会(WG2)報告書(影響・道応・脆弱性)第3作業部会(WG3)報告書(緩和)及び統合報告書

特に森林にとってGHGの排出削減吸収に関して重要なWG3報告書のなかで、Q温室効果ガス削減を考える上で、なぜ農林業・その他の土地利用(AFOLU)セクターはユニークなのですか?という問に対してい、以下の説明があるそうです。

l それ自体がセクターとして排出量を削減
l 大気中から意味のある量の炭素を比較的安価に除去(吸収)
l エネルギー、産業、建築環境など、他のセクターの緩和を可能にする原材料を提供(木材・バイオマスエネルギー
l 農林業その他土地利用(Agriculture, Forestry and Other Land Use -以下AFOLU)緩和策は、適切に実施されれば、気候変動適応に貢献
l 大規模な生物多様性の損失、環境悪化とそれに伴う影響など、人類がこれまでに直面したと示唆される最も深刻な課題と密接に結びついている
l AFOLUは土地管理に関係し、地球の陸地面積のかなりの部分を利用しているため、土壌、水質、大気の質、生物学的・社会的多様性、自然生息地の提供、生態系機能に大きな影響を与え、結果として多くのSDGsに影響を与えている 


(気候変動の現状と傾向)

左の図上:「気候条件及び影響の変化は、(1850~1900年を基準として)観測(1900~2020年)及び予測(2021~2100年)された世界平均気温にリンクさせています。これらは、例示的な3世代の人間集団(それぞれ1950年生まれ(団塊の世代:私もそこにいます)、1980年生まれ、2020年生まれの世代)の寿命を通じた気候変動を表しています。団塊の世代の何倍も大変な将来世代が、より暑い、異なる世界を経験。この程度は現在の及び短期的な選択に依拠してます―

「将来の世代のためにも頑張ってください。」という一枚です。
(AR6 SYR 図SPM 1 c))

左の下の図:「国が決定する貢献(NDCs)」*によって示唆される2030年の世界全体のGHG 排出量では、温暖化が21 世紀の間に1.5℃を超える可能性が高く、温暖化を2℃より低く抑えることが更に困難になる可能性が高い。

実施されている政策に基づいて予測される排出量と、NDCsから予測される排出量の間にはギャップがあり、資金フローは、全ての部門及び地域にわたって、気候変動目標の達成に必要な水準に達していない(確信度が高い)。(AR6 SYR SPM A.4)

右図左:a)過去の正味の人為的なCO2累積排出畢(地域別、1850~2019年)

一番左が北米で、二番目が欧州、3番目東時アジア、一番右は、国際船舶と航空、2番目は中東

右の図中:b)一人当たり及び総人口に対する正味の人為的なCO2排出量(高さが一人当たり排出量、幅が人口なので、面積が総排量(地域別、2019年)

ということで、温暖化に責任がある先進国のあまりない途上国の間の衝突がおこりやすい(のに「パリ協定はすごい」というのは藤原の感想)

右の図右は、GHG総排出量のなかで、AFLUの割合です

(将来の気候変動・リスク・長期的な応答)

少し長い目で見てどんなリスクがあってどんな対策が?

左の上の図は、右側は、気候変動のいろんなリスクはRFC(Reasons for Concern)とよばれて、例えば左から2番目は山林火災や洪水がおこる極端な気象現象(RFC2)ですが(RFCの全体説明はこちらから)、すべてのRFCで同じ温度になったときのリスク(山火事になりやすさ)などが前回の第5次と比べて第6次の評価でたかまっています。(将来の人とために頑張らなければ―)

そして右下の図は、1.5度にするには土地利用の変化(緑の線)が最初にカーボンニュートラルにならないと、だめです(同じ資金投入で土地利用が最初にゼロになれる(かな?))。

土地利用はみんなの先頭に立つ必要があります。

そして、そのためには、右の図のように、今後、農地や牧草地を減らし、森林を拡大する必要があります。

だけど、現在は今での森林がへあり牧草地農地が増加中。

こんなことできるのかな?と皆がおもっているけど、逆転しなければ・・・。

(短期的な応答)

さて具体的にはどうしたら?

気候対策をスケールアップする機会は数多く存在するとして、左に図が提示されました。

CO2一トン削減するのに100ドル以下の選択肢によって30年までにCO2排出が半減する、という説明が右上に記載されています。

(多分他のセクターに比べると右帯が長いんでしょう)以下のような説明がついています。

「l 森林及びその他生態系の保全、管理の向上、回復は、経済的な緩和ポテンシャルの最大の割合を占め、このうち熱帯地域の森林減少の削減が最大の総緩和ポテンシャルを有する。

l 生態系の回復、再植林、及び新規植林は、土地に対する需要の競合によってトレードオフをもたらしうる。トレードオフの最小化には、食料安全保障を含む複数の目的を達成する統合的なアプローチが必要である。(AR6 SYR SPM}

後段は、農地を減らして森林にするなどしっかり構想を計画しないとどんどん植林するだけではだめですよという(右の図)

• 1.5℃目標達成には、農林業(森林)分野で2030年にネットゼロの達成が不可欠。
• 森林減少防止は、低コスト、大きな緩和ポテンシャル、生物多様性のコベネフィット
• 他セクターのオフセットに森林を使うことは困難(森林の目標がある)(えー?!)
• 企業の気候変動緩和戦略における、自然に基づく解決策(NBS)のオフセットとしての活用に関する検討

だけど、森林減少ゼロ達成に必要な森林資金は全くりていません。

森林目標達成に必要な資金は2030年までに年間4600億ドルが必要です。

が、グリーン資金(森林保全、回復、持続可能な利用等を目的とする国内・国際、公的・民間資金)は年間22億ドルのみ(どうするの?)

グレー資金(森林にマイナスの影響を与える可能性のある資金(森林にプラスの影響を与える目的がない農業に対する政府補助金等))の1%以下で、国際的なサッカースタジアム建設費2個分という説明

それなんで・・・・

そのあと、需要側の対策がが必要として、左の図が。(民間資金の重要性に関して)

そして、以下の説明がありました。

ーーー
食料サプライチェーン(食料システム)からの排出は世界全体の排出の約30%

• 森林を農地に開拓する際、森林が貯留していたCO2は一気に大気に放出
• 農業施業での排出(肥料・温室・農耕機器・家畜からの排出)
• 食べるまでの過程で生じる食品のロスや、輸送・加工に伴う排出(• 食料の25-30%は、捨てるために生産されている• 農地の無駄遣い!より多くの人を食べさせられる、農地を拡大しなくてすむ可能性)
• 最近は企業のサプライチェーン全体の排出量・自然影響の情報開示、調達改善のための取り組みが進む(• 消費側と森林減少がリンク)
• 消費者のライフスタイルの変化も必要
ーーー

(森林減少を転換する(だけではないけど)COP28で注目された3つのツール)

COP28に関する説明を三つ

 名称  説明
 森林・土地利用に関するグラスゴー・リーダーズ宣言から出発した、COPの中の森林問題
 l UNFCCC COP26(2021年)で、140以上の政府が、「2030年までに森林減少と土地劣化を食い止め、回復させること」を誓約。(グラスゴーリーダーズ宣言
l COP27 (2022年)世界26ヵ国のリーダーによって、「森林と気候リーダーズ・パートナーシップ(Forests and Climate Leaders’ Partnership: FCLP)」立ち上げ( 法的拘束力のないグラスゴー・リーダーズ宣言を着実に実行するための取り組みです)
l COP28 (2023年)FCLPで分野別の取組み報告、日本は「持続可能な木材によるグリーン建築」に参加
l COP28 気候サミット「気候・生命・生計のための自然保護(Protecting Nature for Climate, Lives, and Livelihoods)」
 COP28 グローバルストックテイク  l COPで5年ごとに世界全体の対策の進捗を点検し、その結果を各国の温室効果ガス排出削減目標の引き上げにつなげ、パリ協定の目標達成を目指す
l 現状:目標達成軌道に乗っていない(l 2025年までに排出量ピークアウト、2050年までにCO2排出ネットゼロ)
l 森林関連は
l 自然および生態系の保全、保護、回復の重要性を強調
l 2030年までに森林減少および森林务化の停止と回復に向けた努力の強化
l 昆明・モントリオール世界生物多様性枠組に則り、社会的・環境的セーフガードを確保しつつ生物多様性を保全する
l 資金、技術移転、キャパシティビルディングを含め、支援および投資を強化する必要があることに留意(成果ベースの支払い(REDD+)等) 
 森林宣言アセスメントパートナーズの森林宣言評価(Forest Declaration Assessment)  森林宣言アセスメントパートナーズ:
世界各地の研究機関、シンクタンク、NGOなどで構成され、2015年から毎年、「森林宣言評価」を公表。「森林・土地利用に関するグラスゴー・リーダーズ宣言」や「森林に関するニューヨーク宣言(2014)」、「ボンチャレンジ(2011)」などの森林に関する世界的なコミットメントの包括的な追跡と評価を、独立した立場で行っている。IGESは2019年から参加。

山ノ下さんのレクチャー概要以上です

つまり、将来世代を幸せにするために、温暖化対策は無理とも思われる重要な作業が必要で、森林劣化の対応はその先頭に立たないと!!消費者ができることはたくさんあります!!

先進国の消費者の途上国から輸入される食料の環境負荷に関する選択が大切!という市民に対する重要なメッセージですが、途上国の森林ガバナンスがうまく機能していない(市場からの圧力がないと途上国の政府が森林管理をうまくできない)、という状況を反映した言説でもあります。

たくさんおの情報が上映されました。是非生のプレゼン情報上映された、資料がこちらにありますのでご覧ください

((トークセッション))

第2部トークセッションで三つの質問をしました

   Qfrom藤原  Afrom山ノ下さん
 Q1 「他のセクターのオフセットに森林を使うことは無理」とのスライドがありますが(結構重要なインパクトのある指摘だと思います)。大切指摘なので伺いたいですが、Jクレジットの方法論などが改訂され森林や木材についてのJクレが充実される方向にあります(オフセットに使いたいという方向なんだと思います)。こんな動きは全体の流れに反しているということでしょうか? 大きな流れで、京都議定書時代は森林に関する目標値がなかったり、途上国の国としての削減目標値がなかったので、そのような地域や分野の活動をクレジット化して先進国の努力の一部にするとなっていました(クレジットの使い道がわかり易い)が、パリ条約でその辺の枠組みが変わってきたことに留意してください(途上国も目標値があり森林分野もも森林分野も目標値あり)。森林クレジットによって化石燃料による排出をオフセットすること(森林クレジットによって化石燃料による排出を相殺、つまり排出をなかったことにして。それ以上の排出削減努力はしなくていいと考えること)は、パリ協定の下では有効な考え方ではないという認識が必要です。これまでのカーボンクレジット制度はオフセットをモチベーションとして設計されてきたところがあるので、皆がいろんな努力をやらな得ればならない時にどのようにモチベーションをあげていくのか、そこで旨く使えるクレジットのシステムを構築することが求められていのだと思います。
Q2   資金が足りない!!資金不足グリーン資金とグレー資金の話は重要なご指摘だと思います。多分どの分野でも気候変動対策の資金が足りないんだと思いますが。森林は特別なんですか?そのこともふくめて、資金不足を解決するヒントのようなものが、あれば教えていただけますか?金があれば何でもできるということではないとは思いますが、本日のお話を総括的に考えて、皆さんのヒントになるような(資金不足を解決するような)メッセージがあればよろしくお願いします。  REDD+という形で途上国の森林管理支援のための資金が途上国に回るという仕組みが、動き始めています。
また、企業が環境貢献を対外的に公開(ディスクロージャー)する仕組み(TCFDとかTNFDとか)が開発普及されつつあり、企業が(森林分野も含む地球環境貢献に資金提供を増やすきっかけになりやすくなっていると思います)
 Q3 最近のCOPとの関係はグラスゴ―宣言(COP26)とか森林と気候リーダーズパートナーシップの動き(COP27)が紹介されていますが、これらの動きはCOP28でもステップアップというお話を伺いました。その辺をあらためてまとめていただき、また、森林評価宣言については、勉強部屋でも重要うな情報なので是非フォローしてまいりますが、これの大切さをあらためてお願いします。 COP26でグラスゴー宣言が出たときに、森林分野のことがCOPであまり議論されてこなかったので、やっと出てきたか、また、びっくりしました。やっとメインの中にはいってきた森林減少問題は主として途上国の問題だけど、先進国の消費者の消費行動などと関連あるので、皆に伝えていきたいと思っています。先般ある報告会で政府の方が「日本では森林減少は起こっていないので」というとを言われていたので、国内の森林管理に加えて、消費行動が世界の森林に及ぼしている影響やその防止を政策的に主導していく必要性などについて、訴求していきたいと思います。

トークセッソンでは、森林森林問題が難しい局面になっているけれど、森林評価宣言など累次客観的な評価が始まるようなので、勉強部屋としても是非フォローして聞きたいと思いました。

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(参加者からの質問)

全部は答えられなかったのですが参加者から質問をいただきました。(回答を山ノ下さんと相談して作成しました)

Q+コメント A
1.5度目標のための土地利用のシュミレートは、個人的には絶望してしまうくらい非現実的に感じてしまいます。仮に実現できたとしても、ここまで土地利用が変化(森林が増えると)すると生物多様性などにも影響しないのでしょうか?森林はアルベド(太陽熱の反射)影響などもあると聞いています。 1.5度にするために〇年までに農地を〇百万haへらして、同じ面積の森林を増やさなければならない、という図をみて、確かにそんなこと、できるわけないと思われるのは当然ですね。いまと真逆な方向なので。でもそれをしないと気候変動のリスク将来の人にとって大変であるというメッセージです。森林が増えると反射率が影響(アルベド)は考慮されているモデルもあります。変動緩和を目指した土地利用が実際にどのような影響を与えるかについて、特に生物多様性については今後さらに研究される必要があるかと思います。
ありがとうございます。2地域の情況をお教えください。1)ロシア極東部の永久凍土地帯のカラマツ類森林の扱いは、どの様な情況でしょうか? 2)中国が1999年から進めてきた退耕還林政策からの転換の影響は、どのように評価されているのでしょうか? 温暖化するといままで、森林が被覆できなかった陸地が、森林になる可能性などは、織り込んであります(土地に関する特別報告書など)し、中国の森林拡大についても国別報告書などに前向きに評価されていると思います。
"バイオマス発電を推奨していますが、現存する森林を伐採して大規模な発電を行う事は、二酸化炭素の増加を招きます。
発電効率も悪いですし、木材を運ぶのにもエネルギーを使用します。
これから植える生育の速い種類の木が成長してから、効率の良い発電所に供するのでなければ、却って二酸化炭素増加につながると思うのですが。
バイオマス発電は、発電から発生するCO2を回収する技術を同時に適用できればネガティブでミッションとなる可能性があるため、IPCCのシナリオで重視されているのではないかと考えます。
BVICMでカーボンクレジットにおいてSDGs的な要素も求められております。その中で森林クレジットの果たす役割は大きいと考えておりましたし、生物多様性保全においても森林クレジットの勝ちは高いと感じます。それはそれとしてDAC等も普及させていく必要があると思いますが、価格面や社会貢献性でも技術由来の吸収除去クレジットは森林に見劣りすると思います
(続き)どのようにして技術による吸収除去の普及シナリオをご教示願います。
おっしゃる通りだと思いますが、森林のクレジットについて若干ネガティブに話したのは、パリ協定以前は、途上国の削減約束がなく、森林の回復スケジュールのような目標がなかったので途上国における森林造成のようなプロジェクトをクレジット化して先進国が購入するというシステムが作りやすかったのですが、パリ協定で条件がかわり売買しにくくなっているということを申し上げました。DAC等のCO2回収技術開発は実現すれば気候変動問題の救世主となると私は考えます。森林保全、技術をベネフィット、悪影響などを考慮しながらバランスよく活用する必要があるのではないかと考えます。
 BECCSは発電だと効率がよくないと思いますが、熱利用だとCCSが難しいと思います。IPCCではそのあたりどう考えていますか。山ノ下さんのBECCSについてのご意見も伺えれば幸いです。  今回ご紹介したIPCCのモデルはBECCS活用を重視したものとなっていると認識しています。上述したように、もし技術が実現されれば、気候目標達成に大きな貢献があると考えます。
バイオマスエネルギー利用が緩和策として挙げられていますが、森林減少や劣化に寄与しているバイオマスエネルギーであれば緩和ではなく排出増加になると思います。エネルギー植林に使えるような「何もない土地」など実際にはあまり無いと思います。実際に緩和策になりうるバイオマスエネルギーにはどういった条件があるか、説明していただけますか。 木材による建築原料代替による削減と同様に、バイオマスエネルギー利用に使用するバイオマスは、「持続可能に生産されたもの」という大前提があります。吸収源貯留庫としての森林確保、エネルギー利用のためにバイオマスを活用するための生産地が必要な場合は、農業を集約化することで土地を確保するというシナリオが描かれています(13P)
森林が好きで、企業で森林・サステナ関係の仕事をしています。一方で、お肉(焼き肉・ステーキ)も好きです。飛行機で海外に行くのも好きです。個人の行動変容の重要性ももちろん分かってはいますが、なかなか行動に移せていません。ご登壇の皆さんはこの行動変容の必要性にどう向き合っていますか?
アメリカ人の友人によると、最近スーパーマーケットでバーベキュー用に代替
肉が普通に買えるようになっているんだそうです。飛行機のバイオマス燃料な
どの方向もあります。このように現行の行動をやめるのではなく、消費者のオ
プションが拡大しサステイナブルな選択ができること、さらにはそれしかなくなる
ことを望んでおります。
"日本では降雨量が多いため、急峻な山に杉や檜のような木を植えると災害を招きやすくなります。森林造成を一色単にして推奨するのは危険だと思います。
また、ススキのような植物の草原は二酸化炭素を効率的に固定します。かつて日本の里山の大半は草原でした。日本では、災害防御の観点からも広葉樹林と草原を増やすべきだと思います。"
おっしゃる通り、森林の取り扱いは、土地にまつわる様々な要素を複合的に検討する必要があります。「土地管理はベニフィットをもたらすと同時にトレードオフを伴う」はそこを強調しました。P32にもありますように、地域の文脈を考慮し、トレードオフ・シナジーを検討する必要があります。世界的に見れば緩和目標を達成するためには、現在発生している森林減少を防止することがまず重要と思います。
"日本は木材の輸入を制限すべきではないでしょうか。天然の森林を伐採してエネルギーを使って日本に持ってくるのはとても無駄なことです。日本の木材が疎かにされて、手入れがされなくなっているのは本末転倒ではないでしょうか。 おっしゃる通り、木材利用のリスクは森林までのトレーサビリティが不明な時に拡大します。遠距離輸送のリスクもあります。日本の木材利用の際もトレーサビリティをしっかりする必要があります。木材を国産材だけで賄うことができれば、CO2的にはプラスに働くとは思います。しかし、CO2以外の観点も実際には考慮しなければならない現実社会があるかと思います。一方で、サステイナブルでない木材や農産物の輸入を規制する動きはEUで始まっています。
 ccS(CO2直接吸収、co2と水素による合成ガス等による代替えによる知見情報とうはございますでしょうか、よろしくおねがいします  すみません、私は全く専門外です。
 先ほどの回答へのコメントですが、日本が中心的に進めているバイオマスエネルギーは発電で、木質バイオマス発電は石炭よりCO2排出量が多いので、化石燃料の代替にはなりません。むしろ吸収源を減らして(バケツの穴をより大きくして)わずかな電気を生み出すものです。森林の持続可能な経営とCO2排出量は分けて考えるべきだと思います。  IPCCでは日本の政策がどうであるかという評価は行われていません。IPCCな
どが提示する科学的知見に基づき各国は適切に政策を決定して行く必要があ
るかと思います。森林の持続可能な経営がもたらすコベネフィットのひとつが
カーボンであると認識しています。

以上です。

アーカイブ動画は、管理の都合があり、完全なオープンでなく、参加者の中の希望者とか、持続可能な森林フォーラムの会員など、特定の方がみられるようにしています。

入会案内:こちらからご検討ください

・・・・

(森未来と連携)

昨年から素晴らしい内容を多くの方の共有できるように、持続可能な森づくり向けたビジネスネットワーク構築を進めている株式会社森未来さんと、共催企画としました。

zoomの設定とか、皆さんへの案内、アンケートの回収など、大変お世話になりました。今後ともよろしくお願いします

また、近くの山の木の環境パフォーマンス見える化に取組んでいる一般社団法人ウッドマイルズフォーラムさんと連携して開催しました。

国産材の時代を迎えた関係者の方々にWMFの蓄積を紹介する場ともしてまいります。

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