リオ+20から一年(2013/8/24) | |||||||
国連持続可能な開発会議リオ+20から1年たちました。 「貧困撲滅と持続可能な開発のためのグリーン経済」が主要なテーマでその中で森林の将来がどうなるのか、小サイトとしても関心をもってフォローしてきました。 合意文書「我々の望む未来」"the future we want"の中で一番注目されたのは、持続可能な開発目標SDGsを作成する手順を決めたことでした。 「我々は、世界的な持続可能な開発目標を視野に、・・・SDGsに関する包括的かつ透明な政府間交渉プロセスと立ち上げに合意する。オープンな作業部会は、12年9月に発足くされ・・・同部会は1年後にSDGsの提案を盛り込んだ報告書を提出して、検討およびてきせつな行動を仰ぐことになる。」(パラ248) このプロセスは2015年以降の開発アジェンダの検討プロセスと整合的だある必要がある。(パラ249) 前者のSDGsのためのOpen Working Gorup(OWG)は本年1月の国連総会で発足し、国連事務局が実施した各国のアンケート調査などを基にして、3月から6月にかけて、4回の会合が開催されました。(公式なウェブサイト、4回会合の中間報告) 後者のMDGsのフォローアップ作業はrio+20以前から始まっており,、12年7月にハイレベルパネルが設置され今年5月に報告書が公表されていいます。(公式なウェブサイト)
このへんの関係を示したのが図1です。(グリーン経済の課題と展望~リオ+20(国連持続可能な開発会議)の成果と国内外の最新動向を踏まえ~、グリーンエコノミーフォーラム より) 途上国の貧困問題をテーマとしたミレニアム開発目標MDGsが一定の成果を収めたので、その上に立って、持続可能な開発というコンセプトを明確にした、すべての国を対象としたSDGsを作成しようという枠組みです。 MDGsでは以下のような7つの目標が設定され、森林は7番目の環境の持続可能性確保、に位置づけられているのですが、持続可能な開発というコンセプトが中心になるあたらた目標設定の枠組み作りの中で、森林がどんな扱いになるのか、注目されます。
MDGsとSDGsの関係は小サイトでも「持続可能な開発目標」と森林(2012/8/18)として、検討しました。 統合のための本格的な議論はこれから始まるところですが、上記の、国際的なアンケートの分析の解説も含めた、統合のシナリオについての解説が、持続可能な開発目標(SDGs)に関する国際動向:各国アンケート調査の結果から(IGES:蟹江 憲史他)という形で日本語でまとめられています。 この報告書は、持続可能な開発目標とガバナンスに関する総合的研究(POST2015)- 地球の限られた資源と環境容量に基づくポスト2015年開発・成長目標の制定と実現へ向けて –というプロジェクト成果です.。 (ハイレベルパネルの報告書) 他方でハイレベルパネルの報告書がA NEW GLOBAL PARTNERSHIP: ERADICATE POVERTY AND TRANSFORM その中でSDGsの原型となるような骨組みが提案されています。 1 貧困の根絶 以上の12の共通目標案の下に、4か5の国家ターゲット案が並んでいます。森林は多くの目標に関係しますが、中心は9でしょう。 9についてののターゲット案は以下の5つが提案されています。 森林については、再生可能な資材としての木材の供給力を高め、持続可能な管理をされた森林を増加する、という基本的なコンセプトを明確にしておく必要があるでしょう。 森林分野の国際協調の取組である国連森林フォーラムUNFFでの調整作業と、SDGsの策定過程がリンクして進むことを期待します。 UNFF10 High-Level Roundtables Focus on SDGs, Enhanced Collaboration 今の貧困と飢餓に対応しながら、明日の循環社会を目指す指標作りの中で、森林や木質バイオマス材料がどう取り扱われるかは、森林関係者の関心事項という次元でなく、現代社会の明日への構想力を試される指標となると思います。 kokusai0-9(rio+21) |
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