COP20気候変動枠組み条約リマ会合と森林・木材吸収源(2014/12/21) |
社説(日経、フィナンシャルタイムズ、朝日、読売、毎日、東京、産経) 日本政府代表団:会合の概要と評価 リマの会合で決定した事項をEarth Negotiations Bulletinが包括的に説明した文書を和文に直したものが、こちらに掲載してあります。リマ気候変動会議サマリー(全訳版)((公財)地球環境戦略研究機関、(一財)地球産業文化研究所) 森林に関する議論について、1月7日国際緑化推進センターによるCOP20等報告会(森林分野)で、林野庁の出席者による報告がありました。 (新たな枠組みの中の森林の取り扱い) 京都議定書と新たな枠組みの一番の違いは、先進国だけでなく途上国が参加することとなったことでが、その過程でREDD+(途上国の森林減少・劣化に由来する排出の削減等を途上国の努力に応じて支援する仕組み(森林総研REDD+の基礎知識を参照))の果たした役割は重要です。 REDD+はCOP16のカンクン合意で、段階的に実施することが決められ、前回のCOP19での「REED+のワルシャワ枠組み」で大枠の合意ができ、先行して準備段階などに資金が提供されていますが、今後メインとなる緑の気候基金などがどのように投入されるようになるのか、などが焦点になるのだと思います。 また、全体の枠組みとして、先進国・途上国がCOP21までに提出してくる削減目標をトータルした量と、必要な削減量とどのような違いがあり、どのように調整されるのかが、また、その中で森林の吸収量排出量がどうなっていくのか、注目される点です。 合意文書の中の森林に関係する部分は以下の通りです。 (途上国における森林減少・劣化に由来する排出の削減等、REDD+に関する合意等) COP20の合意の中では、前回のCOP19での「REED+のワルシャワ枠組み」のような大きなトピックスはありませんでしたが、以下の合意がありました。 ■「リマREDD+情報ハブ」を条約事務局ウェブサイトのREDD+のセクションに開設することを決定(SBI議題19報告) ■資金に関する常設委員会の第3回フォーラム(REDD+及び森林分野)を幅広いステークホルダーの参加により来年6月に開催することが決定 ■緑の気候基金(GCF)の理事会にワルシャワREDD枠組みに留意するよう要請 (植林CDMに関する合意)Guidance relating to the clean development mechanism 京都議定書で先進国が途上国の森林造成に貢献したものに相当する炭素固定量を先進国の削減目標に算定する植林CDMの定期的な検証・証明書の発行の周期を5年以内と規定しているが、これを8年以内に緩和することが決定(パラ7) (先進国の森林の吸収源LULUCFに関する合意) ■条約に基づくインベントリ審査について、訪問審査は5年に1度とするなど、審査ガイドラインの改訂に合意 ■第二約束期間に約束を持たない締約国も要請により初期報告の審査を受けられるようにすることで合意 ■第二約束期間に約束を持たない締約国の議定書に基づく報告及び審査について、本年6月のSBSTA42で議論することに合意
kokusai2-50<fccccop20> |
■いいねボタン
|