11月30日から12月10日まで、カンクン(メキシコ)において、気候変動枠組条約
第16回締約国会議(COP16)、京都議定書 第6回締約国会合(CMP6)等が開催されました。
農林水産省プレスリリース
日本政府代表団概要(環境省HP)
大会公式ページ(英文)
カンクン会議の結果について(気候ネットワーク)
京都議定書の延長拒否の日本の姿勢の賛否などに注目が集まった今回の会合でしたが、森林についていくつかの合意がなされました。
(森林経営の今後の検討方式の決定)
上記の日本政府代表団のプレスリリースには、「森林経営の今後の検討方法を決定した森林等吸収源を除き、あまり各論に進展は見られなかった。」といった記述もあります。
ここでいう「決定された森林経営の今後の検討方法」は京都議定書 第6回締約国会合(CMP6)以下の文書です。
Draft decision [-/CMP.6] Land use, land-use change and forestry
京都議定書の第二約束期間の森林吸収源のカウントの仕方について合意するため、今後の作業についてのとりあえず合意事項が記載されています。
(途上国の森林減少・劣化に由来する排出の削減REDD+)
一連の次期対策の議論の中でスポットを当てられてきたREDD+(途上国の森林減少・劣化に由来する排出の削減)に関しては、COP決定の中に、途上国の森林減少・劣化対策等と先進国の支援の枠組みが盛り込まれました。今後は、本決定を基に
REDD+の運用ルール等が検討される見込みとされています。
1/CP.16 The Cancun Agreements: Outcome of the work of the Ad Hoc Working
Group on Long-term Cooperative Action under the Convention0
合意の内容
REDD+の活動範囲(付属書1,パラ1)
(i)森林減少からの排出の削減、
(ii)森林劣化からの排出の削減、
(iii)森林炭素蓄積の保全
(iv)持続可能な森林経営、
(iv)森林炭素蓄積の強化、 |
セーフガード(付属書1,パラ2) 国家森林プログラムや関連国際条約・合意を補完、整合する活動
?透明かつ効果的な森林のガバナンス
?先住民等の知識・権利の尊重
?先住民をはじめとする、利害関係者の参加
?天然林や生物多様性の保全と整合
?反転のリスクに対処する行動
?排出の移転を減少する行動
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途上国の取組(付属書1,パラ2)
(a)国家戦略やアクションプランの設計、
(b)国家森林参照排出レベル及び/又は国家森林参照レベルの設定(もし適切な場合は一時的な措置として、準国家森林参照排出レベル及び/又は準国家森林参照レベルとして設定)、
(c)REDD-plus活動をモニターし報告するための一貫性と透明性のある国家森林モニタリングシステムの設計、及び
(d)合意された社会・環境セーフガードがどのように対処、配慮されているかに関する情報提供システムの設計 |
COP16での合意内容、COP17でのフォローアップの内容
COP17での決議内容より:セーフガードに関する情報提供システムの役割武藤信之
(林野庁海外林業協力室)
kokusai2-39<FCCCCOP16>
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