生物多様性条約COP11と森林(2012/10/29) | |
10月8日(月曜日)から同月19日(金曜日)にかけて、インド(ハイデラバード)において、一昨年名古屋で開催されたCOP10に続き、「生物多様性条約第11回締約国会議(COP11)」が開催されました。 主たる議論は、生物多様性保全に関する途上国支援の資金を増額することで、2015年までに途上国への資金援助(途上国同士の協力も含む)を倍増すること(2006-2010の平均を基金値)がきまったことなどが話題となっています。 生態系保全資金、15年までに倍増目標 COP11閉幕(朝日デジタル) 生物多様性条約事務局の公式ページのCOP11に関するページ (生物多様性条約COP10の中での森林の取扱) COP11の議題を見ると、分野別議題の中に海洋(議題10)はあっても森林のタイトルの議題はありません。 森林に関するテーマが話されたのは「議題11生物多様と気候変動及び関連する事項」です。 @森林分野における気候変動の緩和に関する活動のリスクを減少させ、多様な便益を増加させることを意図した「生物多様性関連セーフガード」の適用における配慮事項に留意すること、AREDD+(途上国における森林減少・劣化による温室効果ガス排出を削減する取組)による生物多様性への影響を評価するための指標の作成に向けて今後も作業を継続することが決定されました。 これらの事項は、気候変動への対策(温暖化対策)である吸収源としての森林資源の管理が炭素の蓄積を増やす効率を優先し、生物多様性の保全とトレードオフの関係になる可能性が大きいことを念頭に置いたものです。 上記の中の「生物多様性関連セイフガード」は一昨年の気候変動枠組み条約COP16カンクン会合で決議されたもの(Decision -/CP.16のApp.1パラ2)で、途上国で森林森林吸収源対策の対策を実施するに当たって、a国の森林計画と関連する条約との整合性、b透明で効率的な森林管理の確保、c原住民の見地と知識の村長、d現地の関係者の完全な参画、e吸収源対策が自然林の転換に利用されないように、また、自然林の保全に資する、などが記されています。 このセーフガードを実施する過程での四ページにわたる提言が可決されました。 kokusai3-8<cbdcop11> |
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