地域材の可能性ー木材利用拡大京都大会から(2013/3/24) | |||
ウッドマイルズ研究会が主催者の一人となった第一回森林林業京都大会が3月5日開催されたので、出席してきました。 京都モデルフォレスト運動、京都府産木材:ウッドマイレージCO2認証制度,、京都府立林業大学校の設立と話題の豊富な京都府の森林林業行政ですが、その関係者が一堂に会する初のイベントです。 午前中の全体会議と、午後の三つの分野別会議(モデルフォレスト推進大会、森林林業活性化大会、木材利用促進大会)からなる大きな大会ですが、木材利用促進大会に出席しました。
東京港区の早藤さんのみなとモデルの最近の動向や三澤さんの大規模木造建築の紹介、京都府産材の品質規格の導入などどれもホットで充実した内容でした。これらについては、別途ご紹介します。 わたくしも「京都を出発点としたウッドマイルズによる地域材連係の可能性」という報告をさせてもらいました。以下概要説明。 (木材利用ポイントのポイント、「地域材」) 木材利用拡大といえば、公共建築物等の木材利用促進法に続いて木材利用ポイントが予算制度として登場しています。 先行する住宅エコポイント、家電エコポイント制度が示すのは… 住宅エコポでは、省エネ基準にあった住宅、断熱改修、バリアフリー改修、太陽熱利用、節水型トイレ。家電では、一定の統一省エネラベル以上の省エネ家電製品、地上デジタル放送対応テレビの普及・・・ 木材利用ポイントが何を普及しようとしているかというと、「地域材」ということになります。
(地域材の中心となる都道府県産材) 地域材の第一番目にあげられているのが、都道府県産材。 近畿地方でも、各府県で図のような都道府県産材の制度化がされています。 都道府県産材の認証制度は全国で34。 都道府県の木材住宅支援予算と連携で拡大してきました。 都道府県産材利用促進施策は、木材利用の課題を各都道府県の建築行政も巻き込み広げてきた重要な意義があります。 (都道府県産材の問題点と課題) 前述の木材建材ウィークリーはビジネスの視点から、厳しく問題点を指摘しています。(こちら 「構造用合板、同集成材、内装用圧縮木材などを要求された場合加工施設がない地域がある。都道府県の行政区分での施策が広域供給を阻害となっている」との指摘です。 木材流通からみると、都道府県の行政区界は狭すぎる。 予算を自県産材に使うという考えを転換するのは大きなハードルがあることは確かです。木材利用ポイントはその機会でしょう。 地道府県産材・地域材を環境的側面で問い直し、ブロック単位の連携、隣接県との連携などが必要です。 地道府県産材・地域材を環境的側面で見直すためのツール提供する、京都府産材木材認証制度(ウッドマイレージCO2認証制度)。京都議定書の生まれた地から、グローバルな視点で地域材の運動が発展することを期待します。 (地域産材のグローバルな意義) ところで、国産材に比べて地域材というコンセプトをしっかり固まっていないことは間違えないこと。 その一助にするために、海外の地域材について、紹介しました。 米国のグリーン建築基準の中の地域材です。 米国の建築関係者が自主的に運用しているLEEDという基準。8つのカテゴリの Materials and Resources kokunai10-3(kyoto2013) |
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