論文、国有林野事業の一般会計化について(2015/2/22)

元の林野庁次長、現在一般財団法人日本農業研究所理事長田家邦明氏から、標記の論文をお送りいただきました。

2012年6月に成立し13年4月から施行された国有林野の有する公益的機能の維持増進を図るための国有林野の 管理経営に関する法律等の一部を改正する等の法律関連資料林政審議会(平成24年3月29日))、に基づく、国有林野事業の一般会計化されました。

このことについては、私も含めた国有林野事業にかかわってきたものにとっては「労務・給与関係法令の一部改正」(国営企業形態の廃止に伴い、国有林野事業職員の労務・給与について、一般 の国家公務員と同様の仕組みに変更)という部分について目が行くのですが、本論は、特別会計発足時の議論の分析に基づく、当時の特別会計化の議論の問題点、会計発足後のミクロな経済分析をに基づいて戦後復興ステージにおける特別会計の果たした積極的意義について検討していて、いままで会計制度が「森林林業政策上のグランドデザインに従って選択されたものではない」ことを指摘し、今後の議論への問題提起をしたものとなっています。

公益財団法人日本農業研究所農業研究第27号に掲載されています;「国有林野事業の一般会計化について(田家邦明)」

林業経済学会では3月29日の春季大会で「一般会計化のもとでの国有林の公共性」をテーマとしたシンポジウムが開催される予定ですので、楽しみです。

kokunai12-1(inippannkaikeika)

 

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