文京区の建築紛争ー街づくりの紛争処理と森林づくりの関係(あるかな?)(2022/9/10)

地元の文京区内の建築紛争。

区内のある学校に隣接するところに、巨大なマンションが!(左の図は学校法人桜蔭学園のHPに掲載されているイメージ図から)

東京都から公聴会をするので、意見を言いたい利害関係者は9月9日までに意見を提出してほしい、という告知があったので((仮称)宝生ハイツ建替え計画」に関する公聴会の開催について)、都庁の関係部局に意見を提出しました

勉強部屋で紹介すべきかどうか?と考えましたが、街づくりと森林づくりの関係については、今までも、日本建築士連合会の元会長ウッドマイルズフォーラム藤本昌也会長から問題提起でをうけていました。

まち再生の議論を早急にー都市が森林・自然を見直すチャンス(2022/4/15)

建築物も森林も私的財産であり社会資本。

「建築物という私有財産であり社会資本であるインフラをめぐっては、当然「それで儲かるのか?もっと儲かる道はないのか!」という所有者や施工関係ビジネスの強い意向をとらえながら、「後世の社会の人たちに「「よいものを作ってくれた!!」と言われる、社会資本をどのようにつくっていくのか?」という建築技術者魂の軌跡。」

今回の建替え計画も、将来の人が「よいものとは絶対言えないものが」、ある人たちの私的利害関係によって計画されている(よくある)状態が、現行の建築基準法体系のシステムで、どのように排除されるのか?あるいは残念ながらまだ排除できないシステムなのか?

このページでは、当事者の方たち(私も含めて双方の利害関係者と行政の関係者)には申し訳ありませんが、森林づくりが参考にすべき、街づくりの社会規範をささえる現行制度を、今後(クールに)考えていくきっかけにしたいので、時々フォローしますね。

前置きが長くなりましたが、意見提出の内容と背景を説明します

(提出意見:(仮称)宝生ハイツ建替え計画に関する意見)

以下の通り

提出先:
 東京都 都市整備局 市街地建築部 建築指導課 建築計画担当

提出者:
 一社ウッドマイルズフォーラム理事長藤原敬

利害関係:
 文京区民であり、高層建築物を主体とした都市開発がライフサイクルにおいて有限資源の消費が多く環境に負荷を与えているという指摘 に関心をもち、循環資材である木材を中心とした循環社会を展望するウッドマイルズフォーラム活動 をしている

意見:
 文京区本郷1丁目27番34-35にわたる標記計画は、場所は第一種文教地区であり東側にある中高一貫校の桜蔭学園と隣接している。
隣接地に高さ70メートルのビルが建つため、同校が日陰になり、現在広い視野が確保されている教室からの視界には一面のマンション(環境負荷建築のシンボル)が見えるだけになるだろう。
広い視野から次世代の循環社会の担い手を育てる重要の責務を担っている教育現場に厳しい負担をかけるものと想定される。
高さ制限緩和の根拠としている建築基準法59条の2「総合設計制度」の立法目的の「公共の福祉の増進」に今回の計画はふさわしくない。
是非、隣接の学校法人と十分な意見調整をはかり、素晴らしい計画となるよう指導をしていただきたい。

(意見提出の根拠)

今回の計画は建築基準法第59条2による総合設計制度にもとづく、都市計画の制限である容積制限、高さ制限の緩和に基づいて計画されています。(この場合は400%の容積制限を600%まで緩和)

総合計画制度適用の要件である、敷地内の空地の設置、市街地の環境の整備改善に資する等が満たされれてるかどうかの判断は東京都。その際に東京都建築審査会の議決が必要であり(基準法78条)、公聴会(東京都総合設計許可要綱実施細目)を開催することになっています。

9月14日3時から4時((仮称)宝生ハイツ建替え計画」に関する公聴会の開催について)公聴会が開催されます

公聴会で公述する希望者が提出する意見書です。

kokunai13-4(bunkentiku)

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