壊れない低コスト路網(2006/7/9)

 日本の林業生産費は世界一高いといわれていますが、生産費の条件の一番のポイントは車両系の機材を作業現場までどこまで近くまで接近させることができるかの鍵を握る森林の中の道路網です。

 少ない経費で堅牢な路網を建設するという実践的な課題について、元四国森林管理局森林整備部長中岡茂さん(現森林総研企画科長)が「グリ−ン四国」に、新しい集材路網技術と森林経営「再び公益的機能の発揮と木材生産の両立をめざして」という論考を投稿しています。以下はその一節ですが、了解を得て本文をこちらにおきます(pdfファイル)

四万十川中流の大正町で、この作業道を見たとき、従来からの作業道に対する既存概念、それはどちらかと言えば悪いイメージが、目からウロコが落ちるようにとれた。今ではこの作業道が、森林・林業にとって起死回生の技術革新になりうると思いこむまでに至っている。
 それは、路網密度200m/ha、作設単価1800円/m、維持管理費ほとんどゼロという驚くべきものだった。高密度で簡易で恒久的な作業道、つまり3K作業道だ。

大正町でみた3K作業道の話は、私が森林総研にいた時からいろいろ聞かせてもらっていましたが、最近、大きなステップがありました。九州森林管理局がDVD付きの解説書を作成したのです。了解得てテキストの概要を掲載します。 (pdf版
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四万十川生まれの3K林道が日本の林業の生産性の向上にインパクトを与えることを願っています。

 

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