再生可能エネルギーの全量買取制度に関するオプションに関する意見(2010/4/17)


経済産業省の「再生可能エネルギーの全量買取に関するプロジェクトチーム」(座長)が「再生可能エネルギーの全量買取制度に関するオプションについて」を公表し意見を求めています

昨年から太陽光発電の余剰電力を買い取る制度が始まっていましたが、その対象範囲を拡大し、バイオマスを含む再生可能エネルギーを対象とし、一定条件のものを(余剰部分だけでなく)全量電力会社が買い取る制度を導入しようというものです。

買い取り対象、買取価格、買取期間などに応じて5つのケースを提示しています。

現在でも加工プロセスから発生する木質廃棄物(木質バイオマス)を熱源に利用し、また発電用の燃料とている木材加工業関係者は結構あり、木材に関係者にとっては重要な話題です。

木質バイオマスを燃焼させて発電させれた電力はどんな条件のものが買い取られるのか、そしていくらで買い取られるのか。気になるところですが、それらはすべて、選択肢となっていていろいろ意見が言えることになっています。

とはいえ、今まで4回の会合で検討された内容が以下のように同時に公表されており、これを読むと、木質バイオマスについてどんな議論がされたかが、わかります。

参考資料(PDF形式:415KB)
第4回再生可能エネルギーの全量買取に関するプロジェクトチーム配付資料「資料1」(PDF形式:604KB)

(買い取り対象のバイオマス)

資料1関連部分4ページ「買い取り対象」

○持続可能性、費用対効果に配慮し、技術開発段階のものや他の用途と競合するものは対象とすべきでないのではないか。
例えばバイオマスについては、資源の有効利用の観点から製紙向けなどのマテリアル利用を優先するとともに、森林破壊等につながることのないようにすべきであるため、「他の利用目的と競合しないと認められる」バイオマスを燃料として発電された電力に限ることとしてはどうか(例:林地残材等)。

そのためには、農林水産省と協力し、LCAの観点も加味しつつ、持続可能性についてのトレーサビリティーが確保されたもののみ買取対象とすることとしてはどうか。例えば、未利用エネルギーであることや違法伐採でないこと等の何らかの証明制度等が想定されるのではないか。
−「未利用」であることの証明制度等を設けることで、実質的に海外等における違法伐採を除外することが可能と考えられる

二つの論点が未整理になっていますが、一つは未利用であることが確認できること、もう一つは、森林破壊につながらない生産時点での環境負荷についての情報が確認できることの二つを条件とすべきとなっています。

(買い取り価格)

@全ての再生可能エネルギーの買取価格を原則一律に設定する(15〜20円程度、価格低減効果のあるもののみ例外)、A2:再生可能エネルギーのコスト等を勘案してエネルギー別に買取価格を設定するの二つが提起されていますが、参考資料のコメントの書き方を見ると、事務局は@を想定していることはアキラかです。(価格提言効果のあるもののみ例外としているのは太陽光発電を念頭に置いています。)参考資料(PDF形式:415KB)

小HPでも意見を提出する予定です

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