Learning from the activities of Woodmles Forum
ウッドマイルズ研究会の活動の教訓
1 ウッドマイルズ研究会設立の背景
日本の輸入木材の産地からの輸送距離が他の輸入国に比べて遠距離であり、木材輸送距離過程の二酸化炭素排出量が生産過程の数倍になるケースがあることなどを説明
2 研究会の活動紹介(木の花ドームのウッドマイルズ分析)
研究会活動の紹介として、ご当地宮崎の木の花ドームに関するSB05での発表を紹介。
宮崎市内の木の花ドームの構造用集成材は耳川流域のスギを当該流域で製造し宮崎市内まで133km輸送している。出雲ドームの場合はオレゴン州のラジアータパインの構造用集成材でできていいて9272kmの輸送距離。木の花ドームの構造用集成材を輸送する段階で発生する二酸化炭素は37トンでそれをオレゴンから運ぶと、340トンとなり、その二酸化炭素を同じ面積のスギ林で吸収させると100年くらいかかる。
3 ウッドマイルズレポート活動
近くの山の木の家を売り物にしている住宅メーカー、工務店をサポートするためのウッドマイルズレポート活動を紹介。
熊本のS住拓のレポートのサマリーを紹介。普通の家と九州材にこだわるS住拓の木材の輸送過程の二酸化炭素排出量を比べると4342kgとなる。これを、@直径1メートルの風船4342個分、Aスギの木314本が分が吸収する二酸化炭素の量、Bガソリン1888リットルを燃焼させた時に放出される二酸化炭素排出量、C京都議定書第一約束期間における家庭部門必要削減量(年間)の○年分、Dクールアース50(50年までに排出亮を半減)を軽くクリアなどと説明
その説明のわかりやすさを、アンケートで聞いてみると、ガソリンがダントツに分かりやすい。
4 ウッドマイルズ活動のこれから
ウッドマイルズは下の図のトータルな建築物のLCAからすると、ホンの一部に着目した、指標に過ぎない。それなのに、それなりのインパクトが加えられたのは、第一に、シンプルな分かりやすい数字(ウッドマイレージCO2)が提示出来たこと、第二に、木材自体に再生可能、ローインパクトなところに興味が集まりつつあること、第三に、大量消費財を消費者が選ぶときに誰が何時どこで製造したかなど全くわからないで選択しているが、それに対してウッドマイルズは、生産者のところまでさかのぼる魅力がある。
これから、木材の由来に基づき環境負荷を評価する森林認証や合法性証明、フェアウッドキャンペーンなどとの連携、さらには、建築物をトータルに評価するCASBEE建築物環境性能総合評価システムなどとの連携した活動が重要である。
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