地球サミットの森林原則声明とアジェンダ21・11章という二つの森林分野の国際合意のフォローアップの作業のもっとも嫡流(?)である国連社会経済理事会の下におかれている国連森林フォーラム(UNFF)第六回会合が2月13日から24日にかけて国連本部において開催されました。
UNFFが当初、プロセスの最後と想定していた第五回会合では、「国際的枠組み(Intenarinal Aragement of Forest)の強化」という地球サミット準備会合以来つづいているもっとも重いテーマについて合意に至らず、第六回会合に持ち越しになっていました。
2週間にわたる会議の結果、今後10年間は法的拘束力のない枠組みで行くことが決まり、その中に四つの目標を掲げること、来年の予定されるUNFF7で文書の確定を行うことなどが決まりました。(合意文書pdfファイル)
京都議定書などで森林に対する規制の枠組みが議論されたり、G8サミット共同声明という、ある意味でもっともハイレベルな国際政治上の合意文書の中で違法伐採問題への協同した取組が記述されたりしていて、地球サミット時点と比べても森林政策のグローバル化の条件が後退しているとはいえないにもかかわらず、包括的な森林条約という方向になぜならないのか?ということは、世界中の森林行政、研究、ビジネスなどにかかわる人々がよく考えてみなければならない点だと思います。
ただし、UNFF6が4つのゴールのわかりやすい指標を提示したことは今後の議論にとって重要なことだと思います。UNFF7に向けての10カ年計画の策定作業と、日本の森林林業基本計画の作成作業がちょうど同じ時期に行われることもが興味深い点です。日本の計画に国際的な議論を反映されるのは当然のことでしょうが、日本の計画が国際的な文書の中にインパクトを加えていく、ということを期待したいと思います。
資料
林野庁のプレスリリース
UNFF第六回会合に関する国連の正式HP (合意文書pdfファイル)
ENBの会議の詳細情報