国連森林フォラームUNFF19と日本からの発信(2024/6/13)

5月6日から10日、ニューヨークの国連本部で、UNFF19国連森林フォーラム第19回会合が開催されました。

地球サミット以降森林の国際的ガバナンをはかるために、系統的に組織されてきたフォーラムの最新版がUNFFで毎年開催されていますが、今年は重要な中間とりまとめなどがありハイレベルの会合だったようです。

このサイトでも、どのようにしたら、法的拘束力のある国際的なガバナンスができるか、フォローしてきました。地球サミット森林部分のフォローアップの状況

ただ、このサイトでフォローがかけていて反省しています。政府のサイトに詳しい情報があります→林野庁外務省

今回UNFF19についてページを作成しようとなったのは、林野庁の小坂次長のプレゼンを聞いた時、森林経営管理制度と森林環境税ー森林木材の持続的循環利用に向けた今後の国内政策の動向は(2024/5/28)、森林環境税は世界中にどの国にとっても大切なシステムなので是非、海外に紹介したらどうでしょうと質問したら

A(小坂次長)私もそう思います!!それで、先般国連森林フォーラム19回会合が開催されたので、私は是非森林環境税をPRしたいと、ニューヨークにいってプレゼンんをしてきました!!!
是非内容を紹介させてください!!!とお願いし了解を得ました。

ということで、次長のプレゼン資料が公開されたので、紹介します。

Japan: Kosaka Zentaro’s Remarks for UNFF 19 High Level Segment Roundtable on:“Forest-based solutions to the triple planetary crises:A focus on people, science, technology, and finance”   日本:UNFF 19 ハイレベル セグメント ラウンドテーブルにおける小坂善太郎氏の発言:「地球の三重の危機に対する森林ベースの解決策:人、科学、技術、資金に焦点を当てる」
 Thank you, moderator. Excellencies, distinguished delegates, and colleagues. I’m Zentaro Kosaka, Deputy-Director General of the Forestry Agency of Japan. It’s a great honor for me to be here today.

First, I’d like to share Japan’s experience. In the past, forests in Japan were devastated by excessive logging, resulting in frequent disasters.

Today, however, Japan is one of the most forested countries in the world, with two-thirds of its land covered by forests. This is the result of our county-wide effort to promote tree planting activities, as well as our efforts to mitigate climate change, conserve biodiversity, and reduce pollution through enhancing the multiple functions of forests by setting conservation forests and the promotion of sustainable forest management.

In recent years, we have also introduced the “Forest Environment Tax” and established a system in which all citizens could support forests.
In addition, laws have been developed to promote the use of wood for building constructions. We believe that these experiences can be shared with other countries who are also facing the challenges of deforestation and forest degradation.

To realize a carbon-neutral and sustainable society, we believe it’s of utmost importance to circulate bio-based renewable materials such as forests through sustainable forest management and wood use.
Regarding biodiversity conservation, we formulated the “National Biodiversity Strategy Action Plan” based on the Kunming-Montreal Global Biodiversity Framework.

Japan attaches a high importance on international cooperation and contribution through technical and financial support to International Organizations such as FAO, ITTO, as well as Japan International Cooperation Agency (JICA).
As a part of such efforts, I’m pleased to announce the submission of Japan's contribution towards achieving the global forest goals and targets.

Finally, on behalf of the Forestry Agency of Japan, I’d like to express our commitment to take responsibility for sustainable forest management of our forests to pass on to future generations.
We will continue to work with all of you, for further cooperation in scaling up forest-based solutions.
Thank you very much for your attention.
 司会者、ありがとうございます。閣下、代表者の皆様、同僚の皆様。私は林野庁次長の小坂善太郎です。本日はここに来ることができて大変光栄です。

まず、日本の経験についてお話ししたいと思います。かつて日本の森林は過剰な伐採によって荒廃し、災害が頻発していました。

しかし現在、日本は世界でも最も森林の多い国の一つであり、国土の 3 分の 2 が森林に覆われています。これは、国を挙げて植林活動を推進する取り組み、および保全林の設定による森林の多面的機能の強化と持続可能な森林管理の推進を通じて気候変動を緩和し、生物多様性を保全し、汚染を減らす取り組みの結果です。

近年では、「森林環境税」も導入し、国民全員が森林を支えることができる制度を整えました。
また、都市(まち)の木造化推進法も整備され森林破壊や森林劣化の課題に直面している他の国々ともこうした経験を共有できると考えています。

カーボンニュートラルで持続可能な社会を実現するためには、持続可能な森林管理と木材利用を通じて、森林などの生物由来の再生可能素材を循環させることが最も重要だと考えています。
生物多様性の保全については、昆明・モントリオール地球規模生物多様性枠組みに基づく「生物多様性国家戦略行動計画を策定しました。

日本は、FAO、ITTO、国際協力機構(JICA)などの国際機関への技術支援や資金支援を通じた国際協力と貢献を重視しています。
その一環として世界森林目標の達成に向けた日本の貢献案を提出できることを嬉しく思います。

最後に、日本の林野庁を代表して、未来の世代に引き継ぐために持続可能な森林管理に責任を持つという決意を表明したいと思います。

私たちは、森林ベースのソリューションの拡大に向けて、皆様と協力を続けていきます。
ご清聴ありがとうございました。

ということで、このサイトでも海外向けの情報につとめ、海外からの反響があれば、しっかりフォローします。

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chikyu1-45<UNFF19>

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