国際林業研究センター(CIFOR)が定期的に送っているニュースレターPOLEXの最新号が、表記タイトルで、米国のコンサルタントが作成した、「The
Competitive Impacts on the U.S. Wood Products Industry(違法伐採と世界の木材市場: 米国林産業界に対する競争的影響)」という報告書について、解説しています。
同報告書は次のように結論しています。
・ 違法に伐採された木材による(不正な)利益は世界中で毎年230億ドルに達します。そのうちの50億ドルは国際的に取り引きされています。
・ 国際的に取り引きされている丸太、板材、木質パネルの流通総額の5-10%は、違法に伐採されたものから来ている疑いがあります。
・ 国際的に取り引きされている広葉樹板材の4分の1近くと広葉樹合板の3割は、その出所が違法伐採という疑いをもたれています。
・ 2007年までに違法伐採由来の木材製品による輸出がすべて制限された場合、国際的な丸太価格は19%、板材は7%、木質パネルは16%値上がりし、合法的に操業している企業の収入が向上すると推算されました。
・ もし他の国の違法伐採が無くなったら、アメリカからの丸太、板材、木質パネルの輸出額は2002年から2012年の10年で46億ドル増加すると予測されました。
報告書の全文は以下のサイトから入手できます。
http://research.yale.edu/gisf/assets/pdf/tfd/logging/AFPAIL.pdf
なお、POLEXには日本語版があり、次のサイトに詳しい案内があります。
http://www.cifor.cgiar.org/polex/japanese/jpn/index.htm