国際熱帯木材機関の2000年目標

西暦2000年までに持続可能な経営が行われる森林から生産された木材のみを貿易の対象とする」といういわゆる「熱帯木材機関(=ITTO)の2000年目標」は、今から十年ほど前にITTOの名前を世界中に知れ渡らせました。

しかしながら、2000年の今年、11月に開催されたITTOの第29回理事会でそれが達成できていないことを認めることとなりました。

前回の理事会の報告されたコンサルタント報告書は、制度的な面では持続可能な森林経営に向けて大きな改善があったこと、その背景には消費者の持続可能な森林経営を求めるインパクトがあったこと、しかしながら制度が実施に至るための至るための人材と財源に制約があり現場レベルで大きな転換を起こすには至っていないこと等を報告しています。

今理事会ではその内容を認め、2000年目標が達成しなかったことに留意し、新に期限を区切らず目標の速やかな達成に取り組むことを決議しました。

このような状況で2000年を終わることは残念なことです。持続可能な森林経営を達成しない木材が国際取り引きされて、輸入国の林業に悪影響を与えているという状況は一刻も早く解消する必要があるでしょう。

ただし、熱帯林だけでなくロシア材の違法伐採問題など温帯林も含めた、管理水準の厳しい監視をしてゆくシステムを作る必要があります。

理事会での決議の内容 英文 和文仮訳

コンサルタントレポート概要


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