熱帯林とCSR− パーム油産業の課題と対応(2015/3/22)

 

世界に広がるパーム油
 http://www.oil.or.jp/info/64/page01.html

熱帯林行動ネットワーク(JATAN)などNGO7団体が共催した、「熱帯林とCSR−2015− パーム油産業の課題と対応」というセミナーに出席しました。

加工食品や洗剤に使われている植物油の中で、シェアが拡大しているパーム油の生産現場での、熱帯林の生物多様性との折り合い、熱帯林に生活を依拠していた地元住民との関係など、先進国市場と熱帯林の現場を結ぶ、木材生産と同種の問題を抱えています。

先進国の市場からの豊富な資金をもとにした開発の推進現場で、途上国政府のガバナンスが必ずしも有効に機能しない場合があり、企業の社会的責任に依拠したグリーン消費運動が生産現場でのトラブルを解決する事例など、報告されました。熱帯木材の生産現場のガバナンスの共通問題を提起しています。

3時間の長いプログラムのすべての画像がネット上でみることができます。プランテーション・ウォッチセミナー「熱帯林とCSR?2015? パーム油産業の課題と対応前半後半

インドネシアをベースに活動してきたForest People Programme のPatric Anderson氏の報告「インドネシアのパーム農園開発と土地紛争 」が中心でした。

消費者の側からRSPO(持続可能なパーム油のための円卓会議)の認証パームオイル購入運動が開発企業と地元住民のトラブルを調整する、といったインドネシア西カリマンタン州の事例が報告され、日本の消費者の役割も大きいというメッセージでした。

ここで、力になったのが、当事者がパーム油の世界的な生産者であるりRSPOの理事であるウィルマー・インターナショナル(本社シンガポール)が関与したビジネスであるといったという、木材ビジネスと少し違う状況もあるのですが、質疑の最後にアンダーソン氏が語った、認証製品の普及のような市場からのアプローチは、目的でなく手段である。最終的には政府が基準を強化しガバナンスを強化するかが目的である。」という言葉が印象に残りました。

オリンピック・パラリンピックをきっかけにして、森林認証制度についての注目が集まりますが、それをステップにして、各国の森林管理のガバナンスがどのてように進んでいくのか、という視点が重要です。

参考文献 マレーシア・パーム油産業の発展と現代的課題」高多 理吉 福岡工業大学社会環境学部 教授 (財) 国際貿易投資研究所 客員研究員

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