ニュースレター No.1142009年2月22日発行 (発行部数:1350部)

このレターは、「持続可能な森林経営のための勉強部屋」というHPの改訂にそっておおむね月に一回作成しています。

情報提供して いただいた方、配信の希望を寄せられた方、読んでいただきたいとこちら考えて いる方に配信しています。御意見をいただければ幸いです。 
                                                    藤原

目次
1 フロントページ:コピー用紙の原料についてのグリーン購入新基本方針(2009/2/22)
2 オフセット・クレジット(J-VER)創出モデル事業の採択(2009/2/22)
3 モントリオールプロセス新基準(追加情報)(2009/2/22)
4. 講演・講義録追加(2009/2/13)

フロントページ:コピー用紙の原料についてのグリーン購入新基本方針(2009/2/22)

グリーン購入法による09年度の調達物品リストが閣議決定し、懸案であったコピー用紙の調達基準が変更になりました。(環境省プレスリリース「環境物品等の調達の推進に関する基本方針」の変更について
全文ダウンロードグリーン購入ネットから

グリーン購入法のコピー用紙の現行調達基準は古紙100%を要求しており、これに対して製紙業界側の見直し提案などを受け、08年の調達基準に向けて変更検討をしていましたが(紙類に係る古紙パルプ配合率の見直しについて(案))、検討途上の08年1月に古紙偽装問題が発覚して先延ばしになっていたものです。

環境省グリーン購入法におけるコピー用紙の調達基準の改定について
より

今回の見直しのポイントは、古紙に替えて30パーセントまでは@森林認証パルプ、A間伐材パルプ、Bその他の「持続可能性を目指した原料の調達方針に基づいて使用するパルプ」などの使用を認めることしていることですが、それらの四つの要素(@AB及び古紙)の混入率を因子とする総合評価指標を導入し、この指標が一定の率(原則80、1年の猶予期間内は70点)以上とする、という基準となっています。→コピー用紙の調達基準本文(小サイト内)コピー用紙の総合評価指標方式について(解説)(環境省HP)

また、@ABの調達の信頼性を確保し混入率を確定するため、分別管理の必要な範囲・不必要な範囲、分別管理をしない場合の取扱などに関して環境省と林野庁から2つのガイドラインが公表されています。

森林認証材・間伐材に係るクレジット方式運用ガイドライン(環境省)
間伐材チップの確認のためのガイドライン(林野庁)

古紙に替わる環境性能を維持するバージンパルプはどんな概念で定義すべきかという議論は重要な内容を含むものですが、今回の決着は将来に向けていくつかの課題を残しています。

その第一は、「間伐材を推進しその利用を進めるという」効果と、その調達のためにどれけ分別管理のためのコストをかけるか、とい2つのバランスをどうとるかという点です。特にチップ材のように低価格で取引される木材の流通にどれだけコストをかけられるか、新しい知恵で克服出来るのか、今後の課題です。

第二の課題は、持続可能に管理された森林から生産された木材の定義と判断基準に関してです。古紙に替わるバージンパルプという場合、「持続可能な森林から生産されたもの」というのが分かりやすい概念ですが、この入り口からはいる議論の出口がいつも難解なものになるとうのが、今回の総合評価システムに現れています。エコマーク事務局も過去に、この問題をとりあげていますがなかなか着地しないもどかしさがあります(エコマーク事務局「持続可能な森林資源の活用のあり方検討会」報告書)。情報を伝達する仕組みは森林認証のCOCや業界団体認定事業者の伝達システムなどそろってきているので、あとは、山の管理に関して森林認証の他に森林計画制度との関係でどんな判断基準を設定したらよいかという議論をもう一歩進める必要があると思うのですが・・・。

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オフセット・クレジット(J-VER)創出モデル事業の採択(2009/1/17)

低炭素社会実現に向けて、温室効果ガスの排出削減や、吸収のための事業に資金を導入するためのツールであるカーボンオフセット制度のモデル事業が採択され公表されました。
平成20年度オフセット・クレジット(J-VER)創出モデル事業の採択について(お知らせ)

昨年11月環境省によってオフセット事業のための登録制度ができていますが、その時に、プロジェクトのアイディアをモデル事業として公募し、ていましたが34件の応募案件が審査され、以下の9件が採用されました。

(1)化石燃料から間伐材由来木質バイオマスへのストーブ燃料代替
・特定非営利活動法人 森のライフスタイル研究所
・北海道網走郡美幌町
(2)化石燃料から製材端材由来木質バイオマスへのストーブ燃料代替
・株式会社クレコ・ラボ
・高知県梼原町
(3)化石燃料から製材端材由来木質バイオマスへのボイラー燃料代替
・北海道上川郡下川町
・株式会社クレコ・ラボ((2)と同一の申請)
・株式会社 相愛
・高知県梼原町((2)と同一の申請)
(4)小水力発電による系統電力代替
・高知県梼原町
(5)廃食油由来のバイオマス燃料製造
・北海道石狩郡当別町地域公共交通活性化協議会
(6)下水汚泥由来のバイオマス燃料製造
・バイオソリッドエナジー株式会社

今後、これらの事業に基づき、ひな形(ポジティブリスト)、適格性基準など、クレジット申請の物差しになる文書が年度内に作成されるとされています。

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モントリオールプロセス新基準(追加情報)(2009/2/22)

既報の通りですが、林野庁の仮訳の以下のデータ追加してこちらのスカイドライブに格納します
モントリオールプロセス改定基準指標一覧表
モントリオールプロセス基準指標 当初指標と改定指標の比較 
同上 基準1−6解説
同上 基準7解説

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講演・講義録追加(2009/2/13)

小生がいろいろな機会に話をさせていただいた記録を掲載しています。藤原敬講演講義リスト

キーワードは、森林認証・ウッドマイルズ、合法木材、最近ではカーボンビジネスでしょうか。最近のものを追加しました。配付資料もダウンロード出来るようにしていますので、お立ち寄り下さい。

2008年
10月25日
ウッドマイルズ
地元の木を使って地球環境を守る
埼玉ウッドアカデミー JR浦和駅西口 コルソ7階
2008年
11月23日
CO2の排出量取引と森林・木材の環境貢献度「見える化」 東北地域環境計画研究会フォーラム
森への恩返しパートU−CO2吸収力を活かす−
盛岡駅西口 アイーナ 8階研修室
2009年
1月15日
環境ビジネスと木材 平成20年度林業技士養成研修(林産部門)、日本森林技術協会 日林協会館会議室
2009年
1月31日
森林・木材とカーボンビジネスの可能性 森林林業地下水フォーラム 千葉市Qiball (キボール)




最後までお読みいただきありがとうございました。

藤原敬 fujiwara@t.nifty.jp