地球温暖化対策計画(案)に対する意見募集(2016/3/27)

日本の約束草案及びパリ協定を踏まえ、2013年に改正された地球温暖化対策の推進に関する法律に基づいて政府がさだめることとなった「地球温暖化対策に関する計画(地球温暖化対策計画)」の政府原案が示され、4月10日を期限として、意見募集が求められています。

「地球温暖化対策計画(案)」に対する意見の募集(パブリックコメント)について
地球温暖化対策計画(案) [PDF 2.2 MB]

関係資料
環境省地球環境部会審議経緯  産業構造審議会 産業技術環境分科会審議経緯  
京都議定書目標達成計画

森林政策との関係をみると、@温室効果ガスの吸収量と、Aエネルギー起源二酸化炭素の排出量の中での木質バイオマスエネルギーの位置づけの二つがポイントです。

(温室効果ガスの森林の吸収量)

2.温室効果ガス吸収源
森林吸収源については、2030年度において、約2,780万t−CO2の吸収量の確保を目標とする。また、2030年度において、農地土壌炭素吸収源対策及び都市緑化等の推進により約910万t−CO2の吸収量の確保を目標とする。 

@森林吸収源対策

策森林・林業基本法(昭和39年法律第161号)に基づき閣議決定された森林・林業基本計画に示された森林の有する多面的機能の発揮に関する目標と林産物の供給及び利用に関する目標の達成に向けた適切な森林整備・保全等の取組を通じ、森林吸収量の目標(2020年度:約3,800万t−CO2 以上、2030年度:約2,780万t−CO2 )の達成を図るため、分野横断的な施策も含め、地方公共団体、森林所有者、林業・木材産業関係事業者、国民等各主体の協力を得つつ、以下の施策に総合的に取り組む。また、森林整備や木材利用を推進することは、地球温暖化防止のみならず、国土の保全や地方創生、快適な生活環境の創出などにつながり、その効果は広く国民一人一人が恩恵を受けるものである。しかしながら、森林現場には、森林所有者の特定困難や境界の不明、担い手の不足といった、林業・山村の疲弊により長年にわたり積み重ねられてきた根本的な課題があり、こうした課題を克服する必要がある。

このため、森林整備等に関する市町村の役割の強化や、地域の森林・林業を支える人材の育成確保策について必要な施策を講じた上で、市町村が主体となった森林・林業施策を推進することとし、これに必要な財源として、都市・地方を通じて国民に等しく負担を求め、市町村による継続的かつ安定的な森林整備等の財源に充てる税制(森林環境税(仮称))等の新たな仕組みを検討する。その時期については、適切に判断する。
(以下略)

森林整備に必要な財源問題など力点をおいて記載されています。基本法の改定作業も行われていますが、関連して持続可能な森林経営の方向や、企業の森林づくり、木材利用など幅広い参画の道筋などが重要な課題でしょう。

(エネルギー起源二酸化炭素の排出量の中での木質バイオマスエネルギー)

エネルギー起源の二酸化炭素は、2013年の1235百万トンを2030年には927百万トンとされている。この数値の中の、バイオマスエネルギーの構成は示されていませんが、基本的には「日本の約束草案」の数値を踏まえてものであり、その構成要素は「日本の約束草案」の検討過程で公開されています。

2020年以降の温室効果ガス削減に向けた我が国の約束草案(政府原案)の中における森林の関連部分(2015/6/25) (8/4改訂)

以下がその概要です


長期エネルギー需給小委員会第4回小委員会再生可能エネルギー各電源の導入の動向について
同第10回小委員会 「長期エネルギー需給見通し関連資料


導入見込み量2が今回の案の前提となるものですが、林野庁が提示した導入見込み1の通知から一般木材農産物残さが増えていることがわかります。

この差が輸入木質バイオマスに当たる部分で、バイオマス発電量の半分近くを輸入バイオマスに依存する形になっています。

これがどんな形で輸入されることになるのかは今後の課題ですが、市場任せという形になるのか、環境基準がしっかり設定されるのか、日本の市場が発信すべき重要な課題と言えます。

kokusai2-56<taisakukeikakuiken>