地球規模の森林の管理の展望:林業経済学会秋季大会分科会のお誘い(2005/6/19)


林業経済学会今年の秋季大会は 11月11日から13日に愛媛大学で開催されることとなっています。

大会運営委員会委員長の泉英二教授のすすめもあり、「地球規模での持続可能な森林管理への課題」という分科会を、愛媛大学の岩本さんと一緒にコーディネートすることとなりました。

違法伐採問題などが国際政治の課題に取り上げられる状況の中で、木材の大量輸入国で世界の森林に影響を与える立場にある日本の中で「地球規模の森林の管理」について議論が発展することは、実践的にも学術的にも重要な課題になっていると思います。

以下が、分科会の概要です。多くの皆さんのご参加を期待します。
テーマ2:地球規模での持続可能な森林管理への課題

趣旨:92年の地球サミットに契機に熱帯林を含む地球規模での全ての森林の持続可能な管理が課題となり、国連を中心とした累次のフォローアップ会合で議論が進められてきた。

この間、モントリオールプロセスなど技術基準を開発する取組み、民間ベースの森林認証制度の展開、地域的な官民の連携の取組、G8を中心とした違法伐採問題への取組み、ITTOにおける2000年目標の追求など、様々な角度から、国を超えた持続可能な森林経営を追求する取組が行われてきた。また、気候変動枠組み条約や生物多様性条約など先行する国際環境条約なのかで、森林の管理に関する規定が重要な位置づけを与えられてきており、持続可能な森林管理の枠組みに影響を与える可能性を示している。

 現時点では、これらの取組にもかかわらず、地球規模での持続可能な森林管理の枠組みを実現する具体的な展望を持ち得ないでいるが、この間の取組は、森林問題が地球環境問題の課題としての認識を定着させ、我が国の森林管理にとっても国際的な視野をもたらすものであった。

 今年の5月にはUNFF会合で国際的な枠組みの評価についての議論が行われるという、節目にあたって、現時点で日本国内外の持続可能な森林管理を追求する取組をレビューし、@地球規模の持続可能な森林管理を実現するためのプロセスを解明するとともに、Aこれらの取組が、我が国の森林管理の政策と実際に与えるインパクトを明らかにすることとする。具体的項目は以下の通りである。

(1) 森林原則声明のフォローアップのレビュー

 森林原則声明の国連の場でのフォローアップについては、今年の5月に開催予定のUNFF会合で条約問題が議論されて、一定の区切りができるので、この時点でモントリオールプロセス、モデルフォレスト、AFPなど我が国の取組も含めたレビューを行う。

(2) 林産物貿易と違法伐採問題

 6月のG8の会議で違法伐採問題に焦点が当たり、今後国際政治の舞台でも議論が展開されることとなると同時に、関連して貿易と林産物問題についての議論が進展している(FAOの機関誌での特集、島本論文に対する反響)。これらの過程を分析し、現時点で林産物輸入大国日本が貿易を通して輸入国の森林管理に影響を与える可能性を探る。

(3) 国際環境条約と持続可能な森林管理

 気候変動枠組み条約、生物多様性条約、ワシントン条約などの現行の国際環境条約の中で、森林管理の関係ある規定が実施に移されており、これらの動きが、持続可能な森林管理を実現するうえでいかなる位置づけにあるかを探る。

(4) 森林認証と持続可能な森林管理

 民間ベースで進められている森林認証の動きの意義と限界を明らかにし、官民揚げて地球規模の持続可能な森林管理の枠組み実現へのプロセスの中での位置づけを明らかにする。

コーディネーター: 藤原敬(全木連)、岩本純一(愛媛大)

大会まで小HPで内容のフォローアップをしてゆきます。