ネバーギブアップ根羽村の挑戦(2015/12/20)

東京から5時間長野県下伊那郡根羽村の道の駅ネバーランドにいってきました。

旅行目的はその隣の高齢者福祉施設ねばねの里「なごみ」木の建築賞にノミネートされたことです。

建築賞といえばデザインと居住空間の快適性が評価されるものですが、木の建築賞はそれに加えて建築に至るアクティビティが評価されます。森林組合の理事長でもある大久保村長のお話を聞きました。

地元の木材を使った建築物という触れ込みの建築物は最近いくらでもありますが、普通は構造材だけとか、シンボルとなる大黒柱はどこどこの木といったものが多いのですが、建築で使った木材の構造材も内装材も造り付け家具も使われた木の95%は根羽材という建物はここだけだと思います。

これを可能にしたのは、全村民が会員となっている根羽村森林組合の取り組み。95年に最後の民間製材所の施設を村が買い取り、その後、根羽杉のブランド化のために、設計者・工務店との連携(根羽スギを考える会、伊那谷の森で家をつくる会)、乾燥施設、加工施設、グレーディング機械の導入、長野県で唯一のJAS認定工場資格取得、などの進めてきました。

源流の郷・生活を豊かに、楽しく、快適な根羽村作りの実践」根羽村村長大久保憲一をいただいたので、参照ください。

この山づくりには、矢作川の水源の森づくり、という大変重要な別のストーリーがあります。流域の連携に関する歴史があります。日経ビジネス、その水を守るのは誰だ(2009年2月)に大変充実した記事が掲載されています。

長野県の最南端、豊田市に流れる矢作川の源流の根羽村のような地区で県産材といって地域材を売ることが難しいのは、県産材普及運動のネックになっています。

県境を越えた矢作川流域向けに根羽杉の情報発信がどのように展開されるか注目されます。ウッドマイルズなど環境指標が大切な役割を果たしていく可能性もあり、興味深いところです。

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