木材の合法性と森林施業計画(2007/1/22)


1月11日九州大学の森林政策学研究室で、「グリーン購入法と違法伐採対策」について話をする機会をつくって頂きました。

現在、研究室を主宰されている佐藤先生から「先月、研究室のゼミで藤原さんが現代林業の9月号に書かれた「森林認証材の普及を巡る新たな環境」を学生が取り上げました。グリーン購入法と違法伐採対策、特に合法性、持続可能性証明の方法と業界対応如何という議論になり・・・実際のところわからない」ので「講義、議論の後飲み会」をセットしたい、というありがたいお誘いのメールをいたものです。文面には現れていませんでしたが、「実際のところはわかなない」とは、少し(かなり)遠慮されされた表現であることが容易に推測出来ます。

ご要望に応えて、業界団体認定の具体的な仕組みを時間をとって説明させて頂きましたが、せっかく学術的な関心を持たれている方々を前にしてのことでしたので、違法伐採問題のバックグランドや、持続可能な森林管理と違法伐採対策の意義・課題、といったことも話をさせて頂きました。(当該部分レジメ

佐藤先生が主宰されているNPO九州森林ネットワークのブログに先生が「木材の合法性と森林施業計画」と記事をかかれて、その時の話の紹介と「九州各地を調査してきた経験から想定される種々の問題」を指摘されています。

最後の部分を引用させて頂きます。「こうした流れの中で、日本の森林管理のベースとなる森林法を持続可能性まで担保できる水準まで上げること、並びに施業計画の実質化を高めることが非常に重要だと思います。」

日本の森林管理のベースとなる森林法とその重要なツールである施業計画をグローバルスタンダードの中で点検していく作業が大切だというご指摘は、まさにその通りだと思います。(国産材についての潮目が変わってきた中で、戦後の大造林地の次の世代にどのような森林を作り上げるのか、という課題が浮上しているという点からも、この課題は急ぐ必要があると思います。)

割と少数の関係者が議論してきた森林計画制度が多くの人の議論の対象になってきたわけですが、そのきっかけが、森林認証であり、さらに合法性証明がそれを加速させていると思います。

これは、多分どこの国でも同じことで、これこそが、世界中で合法木材に取り組む意義だと言っても言い過ぎでない、というのが私の個人的考えです。グレンイーグルスサミットの首脳宣言で、「違法伐採対策は持続可能な森林管理の第一歩」と指摘されのはこのことではないかと。

合法木材の証明方法についての不信感は、どれも「想定」に基づくものなので、「いずれにしてもこれからが本番ですね」と、とりあえずは余裕をもって話はできるのですが、改めて信頼性をどう確保していくかが問われていると再認識させて頂きました。

いずれにしても、第二次大戦後生まれの大量な人工林の次の世代を、持続可能な森林経営というグローバルスタンダードにそって、どのように生み育るか?九州は、日本の森林政策が抱えるこの課題を、最先端で担う場所だと思います。 その恵まれたフィールドに果敢に挑戦している、九州大学森林政策学研究室に、たくさんの若い学生さんが集まっていることを大変心強く思いました。ご活躍をお祈りします。

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